EXOに見る「アイドル経済学」

2万2000人を動員した高尺スカイドーム公演、1日で売り上げ20億ウォン

■デビューに5-6億ウォン、人気が出なければ赤字10億ウォン以上

 このようなファン層がアイドル産業を支える。この日の公演開始前、高尺スカイドーム周辺にはペンライトを売る人がいなかった。SMが会場で公式ペンライトを販売したからだ。イ・ヒミンさん(18)は「公演で違うものを振っていたら裏切り者」と話した。観客約2万2000人の多くがこのペンライトを購入した。それだけでなく、SMが制作したEXOのポストカードなど、関連グッズ1万5000点が完売。チケット収入まで合わせると、SMはこの日の公演だけでおよそ20億ウォン(約2億円)を売り上げた。

 成功したアイドルは全てがお金になる。商品を売るだけではない。メンバーと握手することができる握手会は、アルバムを購入した人だけが応募できるし、ファンミーティングもチケットを購入しなければならない。企画会社は制作段階からさまざまな収益を念頭に置く。アイドル一人をデビューさせるのに大金を要するからだ。ハナ金融投資のイ・ギフン研究員は最近、報告書で「デビューに少なくとも5-6億ウォン(約5000-6000万円)=練習期間3年、メンバー5人基準=掛かる」と分析。興国証券のチェ・ヨンジェ研究員も、5人組アイドルがデビューし、6週間活動する費用だけでおよそ2億ウォン(約2000万円)要すると分析した。

 イ・ギフン研究員は「男性アイドルの方がファン層の規模が大きく、アルバム購入や公演観覧につながるので、(ガールズグループより)収益率がいい。特にSMは、どんなレッスン生でも『SM化』させるトレーニングシステムでコンスタントに新しい男性アイドルをデビューさせ、安定的なロードマップを描いている」と評価した。

権承俊(クォン・スンジュン)記者
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  • ▲10月10日、ソウル・高尺スカイドームで行われたアイドルグループEXO(小さい写真)の公演に、10-20代女性およそ2万2000人が詰め掛けた。近所の住民は「20年以上暮らしているが、この町にこんなに多くの女性が集まったのは初めて」と話し驚いていた。EXOはこの日1日だけで20億ウォンを売り上げた。/スポーツ朝鮮

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