「やっぱり人気は錦織の方があるでしょ」
「教え子の錦織圭(25)=日本=と自身の若いころを比べてみてどうか」という質問に、アジア系テニス選手で最も成功したと言われるマイケル・チャン(43)=米国籍=は笑って答えた。中国系のマイケル・チャンは17歳だった1989年、全仏オープンで優勝して世界を驚かせた元テニス選手だ。アジア系選手としては初のメジャー優勝であり、しかも最年少優勝だった。
マイケル・チャンは昨年から錦織のコーチを務めている。「このあいだ日本に行ったが、錦織の人気はすごいと思った。錦織は若いころの私より球質が多様で、可能性は無限だ」と言った。
マイケル・チャンが韓国を訪れたのは、24日から2日間にわたりソウルオリンピック公園SKハンドボール競技場で行われる男子プロテニス(ATP)チャンピオンズツアー「起亜自動車チャンピオンズカップテニス2015」に参加するためだ。このチャンピオンズツアーは引退した選手のうち世界ランキング元1位やメジャー大会決勝進出者などの「レジェンド」が参加するもので、正規のATPツアーとは異なる。
40代半ばになったマイケル・チャンは、髪が薄くなり、動きも鈍ったように見えた。だが、そのショットはまだ健在だ。23日に元プロテニス選手の李亨沢(イ・ヒョンテク)とダブルスを組んだマイケル・チャンは、ロシアの元プロテニス選手マラト・サフィン、タレントのイ・フィジェ組のプロアマ戦でも見事なショットを披露した。1セット限りの試合はマイケル・チャン、李亨沢組が6-0で完勝した。マイケル・チャンは同日午前、韓国に到着してすぐにスタジアムに入ったが、疲れた様子もなくファンの写真撮影にも応じた。
マイケル・チャンは世界ランキング52位のチョン・ヒョン(19)や聴覚障害のあるテニス選手イ・ドクヒ(17)ら韓国の期待の星にも関心を示しており、「韓国からは李亨沢やチョン・ヒョンなど実力のある選手が出ている。これからの成長が楽しみだ」と語った。