中谷防衛相が口開くたび窮地に追いやられる韓国国防部

中谷防衛相が口開くたび窮地に追いやられる韓国国防部

 日本の防衛相(国防長官に該当)が4年9カ月ぶりに来韓し、韓日国防相会談を行ったが、かえって韓日関係を悪化させるきっかけになってしまった。韓国国防部(省に相当)は日本の防衛相の敏感な発言を隠した上で発表、これが発覚して波紋が広がるや、連日発言を翻している。

 日本の中谷元防衛相は20日の韓日国防相会談で、「一般的に言えば、日本は韓国の有効な支配が及ぶ範囲は、いわゆる休戦ラインの南側だと理解している」と述べた。有事の際、日本の自衛隊が北朝鮮地域に入る場合、韓国政府の同意がなくてもいいという意味だと解釈できる。しかし、韓国国防部関係者は会談直後、この部分の発言を除いて「韓半島(朝鮮半島)有事の際に韓米日の緊密な連携が必要だ」という発言だけを公表した。「(北朝鮮は憲法上、韓国領土だという)韓国の見解に対する理解がさらに高まったと思う」とまで言った。会談直後、日本の防衛省は中谷防衛相の発言をすべて公表したが、国防部は20日夜まで「そのような発言はなかった」と言っていた。

 ところが、21日になって会議録が公開され、日本側の言葉が正しいことが分かった。すると、韓国国防部関係者は「『韓米日の緊密な協議』だけ公表しようと合意していたが、日本側がこれを破ったもの」と発言を変えた。そうした発言があるにはあったということだ。この関係者は「合意を破ったことについて、日本側に抗議した」とも言った。22日午前まで国防部はこの見解をかたくなに貫いていた。

 だが、中谷防衛相は22日、韓民求(ハン・ミング)国防部長官との昼食会後、日本の報道陣に「(発言内容を非公開にすると合意した事実は)ない」と言った。その上で、「韓国領土で自衛隊が活動する場合、韓国の同意を得るのは当然のことであり、韓半島有事の際は日韓と日米韓が緊密に連携して十分協議することが必要だ。私としては一貫した発言をしている。韓長官との昼食会でも(日本が合意を破って公開したと)韓国は指摘しなかった」と述べた。

チョン・ヒョンソク記者 , 東京=金秀恵(キム・スへ)特派員
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