ぼくはしばしば「言っていることとやっていることが矛盾している!」と怒られます。
でも、それは矛盾していないんですよ。
ですが、十中八九、そういう意見は「的外れ」なんです。
あなたにとってぼくが矛盾しているように見えていても、ぼくのなかでは「矛盾していない」んです。要するに、あなたは一方的な勘違いで怒っているのです。エネルギーの無駄遣い、お疲れ様です。まだ東京で消耗してるの?
人は、「見たいようにしかものを見ません」。ゆえに、あなたが誰かを批判するときは、「自分は見たいようにしか見ていない」ことを前提にすべきです。
そうでないと、世界は矛盾だらけに見えて、憎悪にとらわれてしまいます。あいつは矛盾している!あいつも矛盾している!正しいのは私だけだ!という具合に。
あなたが感じる以上に、人は矛盾していません。あなたが勝手に「矛盾」という意味づけをしてしまっているだけです。要するに、鈍感で傲慢で無知なのです。わかりましたか?
人間は誰しも矛盾している。
賢人ぶって他人の矛盾を指摘するあなたが、実はいちばん愚かなんです。その意味で、あなたもまた、矛盾しているのです。実に皮肉ですね。
しかしながら、もう少し俯瞰的に見れば、人間はこのようにして、誰しもが矛盾しているんですよ。矛盾していることは、人間としての前提なのです。人間性の根源は、矛盾にあるといってもいいでしょう。矛盾していない人間などいないのです。
ものわかりの悪いあなたのために、例をあげましょう。
ぼくらは「殺人はいけないことだ」と教わるし、倫理的にもそのような直観を得ています。が、ひとたび戦争になると、そうした倫理や教訓は真逆のものとなり、殺人が称揚されるようになります。
「生き物の命を大切にしよう」と語るぼくらは、その口で、生き物の命を食べまくっているわけです。具体的な害のない虫たちの命を、殺虫剤で奪っているわけです。
これ、小学生が見ても矛盾していますよね。「ゴキブリの命は大切にしないの?」と聞かれたら、どう答えます?
でもまぁ、人間というのはそんなものなのです。生きているということ自体が、そもそも矛盾なんです。哲学的にいえば、言葉を操る時点で、人は矛盾を強いられるのでしょう。ぼくは物書きなので、言葉がもたらす矛盾について、しばしば恐ろしさを感じます。
矛盾を愛せ。
と、愚かな人にはわからない難しい話はさておき、矛盾していることは、悪ではないんです。あなたもぼくも、人間は誰しも矛盾しています。それはもう、そういうものなんです。矛盾を悪視すると、とたんに行きにくくなります。
むしろあなたは、自他の矛盾を愛し、そこに興味を持つべきです。人間精神というのは、そこを起点に育まれていくものです。
矛盾を排し、憎悪する態度では、人間を認めることができません。もちろん、自分を認めることもできないでしょう。自他の矛盾に耐えられず、攻撃的になり、勝手に絶望するのは、実にこっけいな状況です。
矛盾しているように見えるだけで、本当は矛盾していないのです。一方で、人間が矛盾しているのは「当たり前」です。
上の文章もまた矛盾しているように見えますが、言葉というのは、そういうものなんです。だから、怒ることがナンセンスなんですよ。
東京から高知県に移住したよ!
東京を捨てて高知に移住して、丸一年。今感じていることをまとめてみた
一日中マンガ読んでるイケダの本棚
お知らせコーナー
(new!)月額4,980円のオンラインブログ塾始めました!本気のブロガーはぜひ。
(new!)月額3,000円の「地域おこし」コミュニティも始めました!
人気記事セレクション
「買ってよかった!」と本気で思えるよ。おすすめグッズ、家電製品まとめ by イケダハヤト : まだ東京で消耗してるの?
IT企業に転職したい方にオススメ!あなたが知らない転職サイトまとめ
残念な人の法則:仕事ができない人は「移動時間の無駄」に無頓着である