(伊達)どうも。
「東北発☆未来塾」応援団長のサンドウィッチマンです。
(2人)どうも!今月は世界的な建築家隈研吾さんから「人を幸せにする空間を作るチカラ」を学んでいます。
(富澤)前回は建築模型を作る課題が出されて塾生たちいきなり隈さんにダメ出しされて作り直すように言われちゃったんだよね。
そうね。
受信料使ってこんな番組作る意味あんのかよとかそういう視聴者の声が聞こえてきそうですけど。
意味ありますよしっかりね。
もう3年以上みんなで頑張ってますからちゃんと意味あります。
ところで課題って何だっけ?お前ダメ出しされてるとこしか覚えてないじゃん。
うん。
「うん」じゃないよ。
塾生たちに出された課題はですね宮城県南三陸町のとある公園に建てる建築物を考えてそれを模型で示せというものなんですね。
でも何で隈さん雑草だらけの公園に?いや実は震災前は海が見渡せる公園として町の人たちにとても親しまれた公園なんですね。
そうかかさ上げ工事とかで海あんまり見えなくなったしね。
それにしてもこの課題塾生には難しすぎない?実は塾生たちは全員東北で建築を学んでいるんですね。
それだけに隈さんの期待も大きいわけです。
ちょっと何言ってるか分かんないんですけど。
未来塾スタートです!何が分かんないんだよ!講師の隈研吾さんからダメ出しを受けた塾生たち。
もう一度ゼロから課題を考え直すことにしました。
町の人たちが喜ぶ建築とは何か。
南三陸町を訪ね歩きます。
再び公園を訪れたのは佐藤毅さん。
建築学科です。
見つけたのはこの場所の歴史が書かれた石碑です。
縄文時代の住居があったこの場所は今から140年前「明治6年には志津川小学校が設立された」と記されています。
この歴史に興味を持った佐藤さんが次に訪ねたのは図書館。
郷土史の本によると現在公園のある場所にはこの地区で初めての学校が作られたことが分かりました。
一方こちら生活環境科学コースの大塚楓さんが向かったのは仮設の商店街です。
実は大塚さん最初のプレゼンで隈さんから唯一褒められていました。
「公園全体にネット状の遊具を敷き詰める」というアイデアでした。
もっと喜んでもらえるものにするために直接子どもから話を聞こうと考えたんです。
そりゃあいきなり話しかけられたら嫌だよねえ。
それならと大塚さん子どもたちがよく利用する文房具屋さんで話を聞いてみます。
(大塚)この地域の子どもたちが遊べるような場所っていうイメージで作ろうと思ってたんですけど話聞いてみると地元の人だけじゃ活気づいていくのはこれから長い目では難しいという話もあって…取材を終えた塾生たちは模型の製作に入ります。
公園の場所が学校発祥の地だったことを発見した佐藤さん。
子どもと大人が集まり学びが生まれる場にしたいと考えています。
(佐藤)大人と子どもが一緒にその場に例えば子育てをしている大人が集まっていくと同じ子育てしてる人たちが集まってくるので…コミュニケーションが生まれたりとかそこでなんか…この場が…ここで1つお知らせです。
一部割愛しましたが実は既に2回ダメ出しを受けているんです。
ということで通算3回目となる隈さんチェックです。
いつものようにさりげなく登場です。
(隈)それで出来ましたかね。
え〜っとねじゃあ随分変わったないろいろ。
おもむろにしゃがみ込み目線を下げて模型をチェック。
これが隈さんの流儀です。
佐藤さんは公園に大きな2つの建造物を作ることを考えました。
波のような形をしたものは大人向けの展望台。
海が見えます。
こちらは子ども向けの滑り台。
下はジャングルジムになっています。
大人と子どもが共に楽しめる施設を造ることで世代を超えたコミュニケーションが生まれることを期待しています。
子どもの教育についてどういうふうにしたらいいのかなというのを調べたり自分で考えたりしてたんですけど。
木をある程度いろんな形で組むことによって座ったりくぐったりぶら下がったりとか。
ここの上だったら子どもだったらここでダンボール敷いたら滑れるんじゃないかとか…佐藤さんがプレゼンに熱中すればするほど隈さんの表情が硬くなってきます。
でもここのモノってさ実際にはいろんな安全性とか考えるとここよじ登ってっておっこっちゃうからさ多分このままじゃ成立しなくて。
もう少し考えてくともっと安全でなおかつこの庭まで一体になったような子どもの遊び方っていうのを想像力。
それは砂遊びが楽しいのか何遊びが楽しいのかって自分で考えてみてその時にこの辺ってもっと絵が出てくると思うんだよ。
そうですね。
歴史に目を付けたところまではよかったんですけどね。
続いては大塚楓さん。
文房具屋さんで話を聞き最初の作品とは方向性を変えました。
子どもだけではなく観光客も呼ぶために町のモニュメント的な展望台にしました。
隈さんが褒めていたネットの部分が減ったのが気がかり。
一番最初のでさ面白いと思ったのはネットでそれは漁業の魚の網にも関係してるからこの地域の…これあのすごくこう整理されて頑張ったけど…持ってたネットの柔らかさみたいなものがパッと見で分かんないんだよね。
特別な場所だからって言ってただモニュメントにする必要はなくてそこに子どもが特別な場所だから集まるのはいいと思うんだけどそこの全体の作り方がもう少し特別でもできるんじゃないかなあ…。
続いてはここまでのプレゼンで最も厳しいダメ出しをもらっている神山将哉さん。
公園の周囲を変わった形の建物が取り囲みます。
これ実は波をイメージした展望施設なんです。
コンクリート製の壁のところどころに穴が開いていてそこから景色を見るというのですが…。
まずこのコンクリートの2つの壁に囲まれてちっちゃな窓から入ってくるスペースってさ見通しもなくてそんなに気持ちよくもないし…多分公園の中にこういう場所ができたらもうすごい問題がいっぱい起きるよね。
どうしても最初計画するって設計するときってさ模型を上から見るから誰だって上から目線になっちゃうわけ。
…っていうところにこれから行くといろんな事が変わってくると思う。
まずみんな地面が考えられてないってことがよく分かるな。
だから…構造物はきれいなんだよそれなりにみんな。
じゃあ頑張ってね。
めげないで頑張ってね。
1人もオッケーをもらえず全員やり直しです。
塾生は建物だけを考えていて袋小路に陥っている。
そう隈さんは感じました。
そこで次の日塾生たちをとある場所に集めました。
南三陸町から430キロ東京・池袋です。
駅から歩くこと7分。
紹介したかったのはこちら。
隈さんの設計で完成したばかりの豊島区新庁舎です。
最上階の49階から11階までは分譲マンション。
10階から下は区役所になっています。
目に付くのはモザイク状になっている区役所部分の外壁です。
いろんな種類のパネルで構成されててこれはね…本当の緑もあるし本当の緑をよく見ると何種類もの緑になっててそれでその他に木のルーバー格子みたいのがあってそういうものを組み合わせることによって…公共建築って大体「箱物」って言われるように閉じた箱になっちゃうのをこういうふうにして砕いた感じにして何となく……のがこれなんですね。
風が通り柔らかな光がそそぐそんなふうに隈さんがこの建物をしたいと考えた理由は立地環境にあります。
新庁舎から駅側は高層ビルが建ち並ぶ日本有数の繁華街。
反対側は神社や霊園があり昔ながらの緑が残る地域です。
豊島区新庁舎は2つの地域が接する所にあります。
隈さんは豊島区のこの異なる環境を緑豊かな高層ビルで融合させようとしたのです。
もちろん中も凝っています。
トンネル状のエントランスを抜けると広大な中央ロビーが広がります。
吹き抜けになっていて大木のほらをイメージしています。
内装の至る所にも自然を感じさせる配慮がなされています。
こちら天井にあるのは一つ一つの大きさが微妙に異なる木で作った装飾です。
全体のデザインのテーマは…雑木林が持ってるようなランダムさがこの天井とか全部ランダムさがきてるわけね。
続いて隈さん塾生を10階に連れてきました。
屋上庭園が広がります。
これがね…
(塾生たち)へえ〜。
庭園の植物や魚は適当に集めたんじゃありません。
戦前の豊島区の生態系を調べ再現しているんです。
ここから上はマンションだから…住んでる人も散歩できるしっていうふうにしてる。
本当にみんなの緑になってるからね。
「利用する人に便利なだけでなく建物を周囲の暮らしにとけ込ませる」。
それが隈流建築術です。
東京でこそ自然素材を使って環境と融合するってできないかなと思ってそれでこの区庁舎の時はこういう規模の建物でそういうこと挑戦する人ってあんまり世の中にいないわけよ。
僕はあえてこういう規模のものだから挑戦したいって思ったわけね。
日本にはそういう何かね…そういう昔の町ってさ世界の町と比べても日本の町って一番融合した感じってあるじゃん。
で材料の点でもそうだしさちょっとした坪庭みたいな所でも本当にちいちゃな場所でもそこに自然が感じられる庭をつくってきたりとかさ。
そういうことって日本人世界の誰よりもやってきたところがあるから日本人は本来そういう素質持ってるんだけどそれがね…でも日本人は本来それだけじゃ満足できる人ではないと僕は思ってるわけね。
「環境を大事にしました」って言うだけじゃ駄目で「環境をこんなふうに僕は大事にしました」って「こんなふうに」ってところでみんなは「プロが考えることはすごいな。
こんな思いつかなかったことを」っていうとその施設がね輝くわけ。
「僕はお母さん大事にしました」っていうだけじゃ足りなくてもっと気の利いたって言われたかったらお母さんが「こんな大事にしてくれたの」って思うようなやり方でお母さんを大事にしなきゃいけないわけ。
そのお母さんの喜ばせ方がやっぱしね…さすが森の隈さん。
自然を母のように大事にするんだね。
森じゃなくて建築家ですからね。
・「出会った」・「出会った」それで次回は?何なんだよ!次回は?歌わすなじゃあお前。
次回はですねこれまで3回もダメ出しを受けた塾生たちの最終プレゼンです。
場所は隈さんの研究室がある東京大学ですね。
俺たちが通った学校じゃん。
通ってません。
高卒です私はね。
すごく面白くなってきた。
何がつながってどんなストーリーができたの。
それは次回のお楽しみで〜す!2015/10/21(水) 11:05〜11:25
NHK総合1・神戸
東北発☆未来塾 隈研吾の空間を作るチカラ▽君たち、上から目線になってない?[解][字][再]
世界的な建築家・隈研吾さんからの難しい課題に答えるために、塾生達は宮城県南三陸町を訪ね歩く。悩める塾生を隈さんが案内したのは、意外な…。MC:サンドウィッチマン
詳細情報
番組内容
銀座の新しい歌舞伎座を設計した隈研吾さんが、東北で建築を学ぶ学生(塾生)に出した課題は『震災後寂れた宮城県南三陸町のある公園に、建築のチカラで人を呼び戻すプランを考え、模型でプレゼンせよ!』というもの。一回目のプレゼンでダメ出しされた塾生は、再び町を歩き回るが…。悩める塾生を救うために、隈さんが案内したのは南三陸町から430キロも離れたある所だった!サンドウィッチマンも心配する結末…語り:吉本実憂
出演者
【出演】建築家、東京大学教授…隈研吾,【キャスター】サンドウィッチマン,【語り】吉本実憂
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – 大学生・受験
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日本語
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