生字幕放送でお伝えします
皆さん、ここがどこだか分かるでしょうか?
華やかな大都会。
ニューヨークマンハッタンではございません。
ここは、大阪の淀川でございます。
見えているこのビルの群は大阪のど真ん中の町梅田の町なかなんです。
そのすぐ近くを流れる淀川にある船の上に私たちは乗っているんですがきょうなぜ、ここに、いるかというと…。
うなぎでございます。
見てください立派なうなぎでございます。
なんと、今回、この天然うなぎが淀川で、とれるということできょうの「ひるブラ」は関西ならではのうなぎグルメご紹介したいと思います。
漁の様子なども見せていただきます。
郁恵さん、こんにちは。
マンハッタンとは思わないから大丈夫ですよ。
ほぼマンハッタンですよね。
そこでうなぎがとれるってこと?
うなぎがとれるんですよ!
地元の方も結構、驚かれるんですよ。
しかも、天然うなぎってすごく貴重なんですよ。
水産庁のデータによると市場で出回っている供給されている、うなぎのうち天然は、たったの0.3%。
その一部が淀川の町の中でとれるということなんです。
そして、うなぎっていうのは夏の土用のうしの日に食べるっていうイメージがあると思うんですが。
なんと実は、産卵前の秋のほうが栄養が高くて一番おいしい時期なんですよね。
今、まさに今ですよ。
そして、こちらうなぎの料理といえばうな丼です。
私、本物のうなぎの前でいただくという、ちょっと複雑な気持ちにはなりますけれども。
淀川、現場ですからここは。
なんでもありということで。
おいしい!さすが、天然のうなぎっすね!これでも関東と関西ではちょっと調理法が違うんですよね。
関東だと、焼いたあと蒸して、また焼くという調理方法なんですが関西はずっと焼き続けるんですよ。
だから、食感は?
皮がパリッとしてますよね。
でも、身はふっくらしてますからさすが天然うなぎという感じです。
脂が…。
表面、焼くことで閉じこもるんですよ。
これも立派なうなぎちゃんだと思いますよ。
天然のうなぎは天然のカニとかエビを食べているから脂がよりさっぱりしていると一部でいわれているんです。
確かにくどさが、全くないですね。
向井さんには、あとで召し上がってもらうんですけどきょうは大事なうなぎの漁を体験するというお仕事。
漁を見せていただく方に船に乗っていただきます。
岸の桟橋に着きましてここで、漁を教えてくださる方紹介させていただきます。
松浦萬治さんです。
御年80歳でいらっしゃいます。
60年近く淀川でうなぎ漁をされているんですよ。
うなぎを食べてるからでしょうね元気なのは。
うなぎパワーですか?
はい。
きょううなぎとれそうですか。
頑張って、やります。
うなぎ、とりましょうね。
とれなかったら坊主にするぐらいの意気込みでやりますから!いってきます!これ本当にとれてるところ見せたいですね!いってきます!
お二人が今から行っていただくのは川の向こう岸です。
こちらから見ると対岸のほうになります。
そちらに、うなぎがよくとれるところがあるということで今からお二人が向かうのが大阪湾の方向です。
ここ5kmくらいで大阪湾のところなので潮風も吹いてるんですがその中で船に乗る気分は向井さん、どうですか?
とっても気持ちいいんですけれども今から、こちら鉄橋と高速道路の下を今からくぐるんですよ。
すごいですよ。
音が結構あるはずのところでもうなぎっていうのはとれるんですか?
とれますよ。
本当、気持ちいいんです、船。
爽やかでね。
すばらしいところですよ田代さん。
頑張ってくださいね!郁恵さんこの桟橋の、すぐ近くを阪神電鉄が走ってるんです。
そして、向こう側には高速もあります。
こんなに町なかで松浦さんは昔ながらの漁をしているということなんですが。
うなぎはもちろん淀川っていうのはたくさんいろんな生き物がいる恵み豊かな川なんです。
滋賀県の琵琶湖から大阪湾まで流れる淀川は全長およそ75kmあります。
昔から人々の暮らしを支えてきて水道の水でもあり荷物を運ぶ川でもあったんですね。
今でも淀川の岸には、このようにヨシがたくさん自生しています。
魚たちの食べ物であるプランクトンがたくさんいて魚たちが身を隠すのにも適した場所なんですね。
こうした環境のよさもあって淀川には、なんと全国の川に生息する淡水魚およそ170種類あるうちの3分の1が生息しているといわれているんです。
すごく恵み豊かな川淀川なんですよ。
大都会のそばだし工業地帯のそばも通っているっていうイメージも地元ではあるんですけど20年ぐらい前から廃水を規制したりして水質を改善する動きがあって今は、このきれいな恵み豊かな川っていうことを前面にPRしようという動きが広まっているんです。
地元の方たちの努力もあったわけですね。
自然が豊かに残ってるというのは。
いろんな取り組みを地元の方自治体の方とされているんですね。
そういった生き物をたくさんPRしていく中で特に最近、注目度が上がっているのがやっぱり、うなぎということなんです。
地元の方もびっくりするんですよ。
え?淀川でうなぎ?ってびっくりされるんです。
この辺りが、海水と淡水がちょうどうまく混ざり合っていて、うなぎの漁に適しているということなんですがこの辺りに仕掛けてある漁の松浦さんの仕掛けが川の対岸の部分に今、向井さんが向かっているんですけども近づいてますか?向井さん。
こちら、まもなく対岸に着きます。
松浦さん、うなぎっていうのは川岸に多いんですかね?
際のところにああいうところに寄ってきよるね。
結構流れが緩やかなところにうなぎが集まるということなんですけれどもここで郁恵さん、クイズです。
松浦さんが続けてきました伝統的な漁なんですがこちら、道具はどんなものを使うと思いますか?
知るわけないでしょ。
そんな…知るわけないでしょ。
教えてください、お願いします。
それでは正解を見せましょう。
たんぽという道具なんですけれどもこちら竹を1m分の長さに切りまして、見ていただいたら分かるとおり、中の節が全くないんですね。
非常にシンプルな道具でとるんですがこれ、なんで、このたんぽにうなぎは入るんですか?
陰になって石の間と、よう似てるから。
そこに入って…。
じっとして一服して。
餌はこっちから入ってくる。
ただ、どうしてもふたがないから逃げちゃうと思うんですがこれ、どういうわけか田代さん、説明していただいてもよろしいでしょうか。
先ほど、松浦さんの説明にもありましたようにこの、たんぽを使ってシンプルに、うなぎがすみ心地のいいところを作っているんです。
これを川の底に沈めます。
すると、狭くて暗いところが好きなうなぎは寝床としてちょうどいいなと思って入ってきます。
居心地いいなと思っていると先ほど話がありましたように同じように環境が好きなエビやカニが入ってくる。
うなぎの大好物です。
つまり、うなぎは寝床にいながら餌も食べられるなんて、すてきなところ…。
なので、長くとどまってくれるということなんですね。
でも、引き上げるとき大変ですね。
抜けちゃいそうですね。
中がさっき、ご覧いただいたように筒になっているので引き上げるときにうまくやる方法があるのでそれは漁のときに見ていただくんですがポイントは、ひもの長さだったりバランスだったり覚えておいてくださいね。
作りは、とってもシンプルでしかも餌が入ってくるので仕掛ける漁師の方は餌を仕込むという手間と出費が省けるんです。
江戸時代から続いている方法なので昔ながらのゆっくりした漁を大都会の中でやってらっしゃるってすてきじゃないですか。
むやみやたらにたくさん、とらないでちょっとずつ、ちょっとずつとっていくっていうのもいいですね。
そこも郁恵さん、さすが重要なポイントになるんです。
それも後ほど漁で見ていただきますがこの仕掛けを作って…。
松浦さん漁の合間に時間があるときにちょっとずつ作ってらっしゃってそのあと、淀川に入れます。
浮かべておくと、あとは淀川の豊かな恵みがうなぎのためのすてきな住まいを作ってくれるんです。
10日ほどすると水を吸って川に沈んだものが藻とか泥が淀川のいろんなものがこのようにつくんです。
さっきのようなきれいな竹ではなくてこれがまた、うなぎがすみよいお部屋になるんです。
淀川がここまでしてくれるんですよ。
これが、うなぎの特性と淀川の恵みをフルに使った江戸時代から伝わるうなぎ漁なんです。
現在も許可を得ている漁師さんだけなんですがこういった、たんぽを川に入れて漁を進めているということなんです。
だから、本当にシンプルって郁恵さんおっしゃいましたけどまさに、これが淀川との地元の方とのつきあい方なのかなと思うんですがその漁が仕掛けてあるところに向井さん、到着されましたかね。
漁場に着きました!こちら、松浦さんが100mの間に300本ものたんぽを仕掛けています。
この中に水中カメラで、たんぽの様子を見ていただきたいんですけれども見えますかね。
結構、川底のほうに仕掛けているんですよね?
そうです。
そこにつけてます。
うなぎっていうのは川底に潜ることが多いということで。
ちょっと川が濁ったりして見えにくかったりしますのであとでグーグルかなんかで確認していただいて…。
それでは、松浦さん上げていただいてよろしいですか。
入ってたらいいんですけどね…。
松浦さん、引き上げるときのポイントっていうのはあるんですかね?
ゆっくりと、そーっと…。
そうしないと、うなぎが逃げてしまう。
ちゃんと、こう網で…入っているでしょうか。
ハゼが入ってました!とりあえず1匹ハゼはとれました!ただ、うなぎをとりにきてるんでね。
ハゼ漁ではないんです。
2つ目!2本目!どうだ…。
入ってません。
2本目も入ってません。
3本目も上げていただきましょう。
静かに、そーっと上げていかないとうなぎが逃げてしまいますので。
たくみの手によって、今引き上げられておりますけども。
なかなか簡単にはね…。
よいしょ!いけるか…。
ちょっと待ってください!いますよ!ハゼです!ハゼが…。
ハゼが2匹とれました。
ハゼ漁じゃございませんきょうは。
もう一個、いきましょう松浦さん。
ハゼは2匹とれてます。
あとは、うなぎが出てきてくれれば…。
本当、とれたらテレビ的には奇跡みたいなことですから。
どうだ…。
入ってるか…。
すごいです!カニがとれました!十分です。
だって、天然うなぎの餌だったりする場合があるのよね?
そうなんです。
これを餌にうなぎが寄ってくるのでもうほぼ、とれたといっても過言ではないでしょう。
簡単にとれないっていうのがこれまた、たんぽ漁の特徴でございましてやっぱり、とれすぎないための漁なんですよね。
やっぱ、網でとってしまうとちっちゃいのまで一緒に引き上げてしまいますから。
ちょっと、僕も上げても、よろしいですか?
上げてください。
結構、重いですよ。
誰も手伝ってくれない…。
こちらも入っておりません。
もう一個いきましょう。
重い…。
松浦さん、お一人でやられてるっていうのがすごいですよ、これ。
くいみたいなやつを引っ張ってましたね。
入ってるでしょうか。
ゆっくり、ゆっくりね…。
どうだ…。
入ってません!非常に意気消沈しておりますけどやっぱ簡単には、とれないという。
実は、うなぎをとるにはベストな条件があるんですよね田代さん。
まず、大事なのは北からの風が吹いていること。
これによって海水と淡水がいい具合に川の中で混ざるということなんです。
そして、2つ目の条件。
水が濁っている状態。
あまり濁りが流れすぎないという上体がうなぎは落ち着くという水の質なんだそうです。
こういった条件がそろったところでたんぽを引き上げていきますが漁を始めて30分後…。
おった、おった。
見事なうなぎをゲット!さらに…。
今のおっきい!
松浦さん自身も驚くほどの大物だったんです。
この日は5匹とることができたんですけどきょうは残念ながらうなぎたちもきっと向井さんの坊主が見たかったのかなという気がいたしますが生放送でぜひ、郁恵さんにうなぎをご覧いただきたいので先日、漁でとった立派な、うなぎここ持ってきました。
郁恵さん、近くで見たいですよね。
頑張ります。
意外とおとなしい。
郁恵さん、ほら、見て。
うなぎの肌にご注目いただきたいんですよ。
ちょっと黄金色に輝いてるの分かりますか。
ちょっと黄色です。
ちょっと光ってるんです。
この辺り、日に当てると…。
うなぎちゃんが…。
川岸の地面に紛れちゃいました。
ごめんなさい…あとでスタッフにつかまえてもらいましょう。
ちゃんと、つかまえますのでご心配なく。
今、見ていただいた黄金色に輝く肌が実は、うなぎが脂が乗っていておいしいという証拠なんです。
こんな大きくて立派な、うなぎがとれるんです。
せっかく地元・淀川でとれたうなぎなのでできるならば、余すところなくいろんな部分を食べたいということでうなぎの料理にはいろんな部位を調理する方法がたくさんあるんです。
きょうは、こちらをご紹介いただきます。
こちら、大阪市内で日本料理店を経営してらっしゃる坂本晋さんです。
坂本さんも天然の淀川のうなぎを出してらっしゃるということでお客さんの反応、どうですか?
非常に脂乗りっていうか…。
秋口が非常に脂乗っておいしいんですよ。
その料理の数々をご覧いただきます。
まずは、半助豆腐といいましてここにあるのがうなぎの頭なんです。
かば焼きなどにしたときに余った部分を頭が脂と、だしがよくとれる部分ということでせっかくなので、豆腐と一緒に煮込んで、だしも余すところなく味わうという料理なんです。
頭は食べないんです。
だしをありがたくいただくという料理なんです。
続いて、こちらが八幡
(やわた)巻というごぼうを、うなぎで巻いて焼いたもの。
ちょっと身ぶりが小さいかば焼きにするほどじゃない大きさのうなぎを調理する方法で食感が最高です。
そして、次がさんしょう煮。
小さく切ったうなぎですね。
傷がついたものとか漁のときにあまったものをさんしょうで煮込んだものでこれを食べるのに…。
このままでも、おいしいんですがおすすめの方法があるということで…。
たんぽ漁って乱獲できないようにとりにくくなってるんですよ。
ここでは、さんしょう煮のおいしい食べ方を坂本さんに教えていただきます。
昆布だしと玄米茶と割りまして、かけます。
ちょっと、わさびのせてますけどこれで、さらさらっと食べていただけましたら。
いただきます。
おいしい!とれなくても食べていいんですか。
半!丁。
2015/10/21(水) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
ひるブラ「秋が旬!淀川で天然うなぎ〜大阪市〜」[字]
貴重な天然のうなぎ漁が大阪の淀川で続いています。竹でできた筒を川底に仕掛ける伝統の「たんぽ漁」を生中継!大阪ならではのうなぎを使ったさまざまなグルメも堪能します
詳細情報
番組内容
【ゲスト】向井慧,【コメンテーター】榊原郁恵,【司会】田代杏子 〜大阪市から中継〜
出演者
【ゲスト】向井慧,【コメンテーター】榊原郁恵,【司会】田代杏子
ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
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