祭りがあって人が温かくて。
いいなあ博多って。
資源の有効活用が求められる現代。
燃費の向上を目指す航空業界がしのぎを削っているものがある。
浮かび上がる力の強い究極の羽があれば同じ燃料でも長く飛ぶ事ができる。
その手がかりとなるのが…。
小さな動力で飛ぶ竹とんぼを長時間飛ばす事ができれば究極の羽の開発につながる。
そこで前回から始まった前人未到の滞空時間を目指す竹とんぼ対決!ひと組目は最先端の航空工学で挑む…あのホンダジェットの開発にも携わった凄腕技術者集団だ!前回高く上げて時間を稼ぐ作戦に出た。
しかし…。
・5秒56です。
目標の15秒には遠く及ばなかった。
対するは大学の研究室で参加した…専門は生物の形状や動きをモノづくりに生かす事。
例えば全方位に動くクラゲの形状から機動性抜群のドローンをJAXAと開発してきた。
前回打ち出したのは意外な方針だった。
生物を参考に落ちにくい竹とんぼを見事開発。
しかし地上から飛ばしてみると…。
結果2秒弱。
全く飛ばないものになってしまった。
前回は一向に飛ばない竹とんぼに苦悩した両者。
今回驚きの大逆襲が始まる!すげえ!すげえ!すげえ!すげえ!そこには…スカイハイ!さあ始まりました「超絶凄ワザ!」でございます。
今回は究極の竹とんぼ対決。
どれだけ長い時間竹とんぼを飛ばしていられるかという対決です。
はい。
深い対決ですよこれは。
そうですね。
ホントにシンプルな構造なんですけどね。
対決ルールもシンプル。
羽と軸の長さに規定があるだけで素材・形状は自由だ。
風の影響がない屋内で行う。
更に同じ力で飛ばすため用意したのが…竹とんぼが上手な人と同じ8,000回転で発射する。
いわゆる市販の竹とんぼを飛ばしたところ4秒届かなかったんですね。
4秒ぐらい。
4秒弱。
市販のものはそうですよ。
市販のものはそうです。
さあプロが作った竹とんぼ重谷さん何秒でしたっけ?6秒。
ね〜。
望月先生。
これだけ立派な大きな場所借りたんですよ。
これ飛ばしてもらわんとね。
どれだけ飛ばして頂いても大丈夫です。
飛ばして頂かないと逆に。
さあここから記録を伸ばす事ができるのか。
続きご覧下さい。
前回重谷は理想の滞空イメージを描く事から始めた。
高く上がったあとにぐるっと旋回しながら下りてくるというイメージだ。
そのためにデザインしたのはコンマ1ミリ単位の極薄で軽〜い竹とんぼ。
これを形にするのは長年タッグを組む最先端の光造形の技術者たち。
特殊な樹脂にレーザーを当てて固めるこの方法はコンマ1ミリにまで及ぶ重谷の要求に応えた。
薄くて軽い竹とんぼが見事完成。
しかし高く飛び上がったあとすと〜んと真下に落ちてしまったのだ。
どうすればイメージのように横に動かしらせん状にゆっくり落とす事ができるのか。
この難題に10日間悩み続けた重谷。
出した結論は意外にも…そこで注目したのは羽の角度。
今までは回転のエネルギーをほぼ上昇する事に使ってしまうものだった。
この羽を水平に近づけるとあまり高くは上がらないが回転は続く。
回転が続いてさえいれば横に動くはずだと重谷は考えたのだ。
角度の次に取りかかったのは回転の持続力を上げる事。
訪れたのは流体力学の研究室。
回転する竹とんぼの空気の流れを見てみると…。
羽の先端から出ている渦が予想以上に大きい。
これは回転を止める力が強く働いている証拠だ。
抵抗を生み出していたのは角張っている羽の先だった。
そこで重谷が取り出したのは…。
ゼロ戦の設計図。
(重谷)羽の先端がこうきれいに丸くしてあります。
注目したのはゼロ戦の機動性を生み出した羽の丸さ。
竹とんぼも先端を丸くする事で空気抵抗が減り回転が続くと重谷はにらんだ。
横に動かすための高く飛ばない角度回転を持続する羽の丸み。
デザインが出来上がった。
重谷の思いがこもった竹とんぼが光造形機から姿を現した。
しかし…それより薄い部分は人の手で仕上げる。
任されたのはこの道14年の仕上げの達人中村玲だ。
6歳の男の子と生まれたばかりの女の子がいる中村。
普段は決められた家事を手伝う良きパパ。
しかし最近竹とんぼ作りで帰宅が遅い夫を見て奥さん家事の手伝いを免除してくれたそうだ。
家族のためにも勝ちたい。
夜遅くまで作業を続けた。
少し削っては指で確認。
0.01ミリを確かめる。
目指すのは重谷のデザインと寸分たがわぬものだ。
重谷が考え抜き中村が全力で仕上げた竹とんぼを試す事に。
上がってから横へ動きらせんを描きながら落ちてきてくれるのか。
上がった!横に動いた!重谷が理想としたらせん状の軌道だ!スタジオすげえ!すげえ!すげえ!スタジオまた言う…。
重谷さん。
重谷さんすぐ言うやん。
あれ横にずれましたね。
(重谷)あの時初めて動いてくれました。
中村さんもすごいですねあれ時間かけて頂いて…。
そうなんですよ。
僕もそう思います。
完成品を見ましょう。
それでは重谷さんお願いします。
うわ〜!すごい!ちょっと触らせてもらっていいですか?どうぞ。
軽っ!この黒い部分はおもりですか?
(重谷)おもりですね。
完成品は回転力アップを狙い両端におもりを1gつけた2枚羽。
実はテストで羽の根元がおもりに耐えきれず壊れる事態が続出。
根元の弱い3枚羽は捨て2枚羽に絞ってギリギリのおもりで勝負に出る事にした。
光造形ウィングスの皆さんは出来上がりました。
一方のバイオブラボーズの皆さんは…。
ここからなんですよね。
さあどんな竹とんぼが出てくるのか。
続きご覧下さい。
科学者としての姿勢を育みたいと未知の分野に挑んだバイオブラボーズ。
前回目指したのは落下に時間がかかる竹とんぼだった。
実験を繰り返し…この成果をもとに作り上げたのが…裏はカールしていて空気を捉える。
これ落ちるのには確かに時間がかかった。
しかしそもそも上に飛ばなかった。
大きな壁にぶつかったバイオブラボーズ。
ここで望月すっぱりと方向転換する事に。
これまでとは一転…もちろん生物の長所を抽出して作るスタイルは変わらない。
この細長い羽のモデルは世界最大級の翼を持つアホウドリだ。
大空を羽ばたく細くて長い翼。
抵抗の小さい滑らかな形状をしている。
アホウドリのように空を舞え!羽は上昇に適した角度に傾けた。
飛ばしてみると…。
高く上がった!しかし最大の問題が望月には残されていた。
それは当初から目指すゆっくり落ちる事と高く上がる事では適した羽が違う事。
どうすれば両立できるのか。
幼いころから生き物と機械いじりが大好きだった望月。
40年の研究人生は失敗ばかり。
しかし失敗こそが成長させるとひたすら前を向いて歩んできた。
悩んだ末に望月は学生たちに新たな考えを提示した。
それはアルバトロス三世とカール大帝。
両方の良いところを結び付ける事だった。
出来上がったのがこちら…羽は薄く角度をつけて裏側は僅かにくぼませゆっくり落ちる事を狙った。
ここで望月はライフ兄弟を学生たちに作らせ最も飛んだものを本番で飛ばす事にした。
同じ形状でも僅かな出来で滞空時間が異なる竹とんぼ。
1本作るのにおよそ1日。
学生たちは試行錯誤を繰り返した。
中でも気合いが入っていたのが大学4年の荒井。
授業の合間はもちろん泊まり込みで竹とんぼに向き合っていた。
望月の予想以上に研究室は熱気を帯びてきた。
望月と学生たちの探究心が生み出した竹とんぼ。
テストをしてみると…。
スタジオすごいすごいすごいすごい…。
・8秒9です。
(拍手)更に…。
さっきより飛んでいるが…。
スタジオあひっかかった。
すご〜い!
(拍手)先生きましたね。
そうですね。
じゃあちょっと見せて頂いていいですか?学生たちの努力と思いが詰まった研究室で飛んだトップ3だ。
全部でどれぐらい作られたんですか?すみません。
けんしょう炎ですか?けんしょう炎になったん?それでは両者の完成品竹とんぼが出そろいました。
さあ両者対決の時です!楽しみ。
セットするのはマイスターズ・ハンドを製作した藤教授だ。
マイスターズ・ハンドこれで1分間に8,000回転の回転をかけて両者の作った竹とんぼを飛ばします。
さあ重谷さん目標は何秒ぐらいでしょう?15。
いきたいですよね〜。
一番最初に15秒っておっしゃってましたから。
何とか達成したいですね。
それでは光造形ウィングス1回目の挑戦です。
お願いします。
今飛び出しました。
ふわりと真上に上がっていきます。
動きが止まってそのまま少しずつ旋回していきます。
やわらかい軌道です。
今着地。
(重谷)いったんじゃないですか。
ねえ。
すごいゆっくりだなと思いました。
13メートルいって…。
なるほどなるほど。
いや〜美しい!さあ記録はどれぐらいいったんでしょうか。
・ただいまの記録13秒06です。
お〜すごい!今の記録13秒06でした。
重谷さん。
どうですか?ちょっと足りなかったですけど。
きましたね!けど。
きました。
13秒か…。
すげえな。
研究室で3番目に飛んだ竹とんぼだ。
バイオブラボーズ1投目よろしくお願いします。
飛び上がりました。
うわ〜すげえ!きれいに旋回してますがあ〜…回転が落ちました。
もう既に旋回が始まってるんですね。
さあ記録の方はいかがでしょうか?・ただいまの記録8秒70です。
8秒70でした。
(拍手)続く2投目。
光造形ウィングスは高く飛ばすためおもりの軽いもの。
一方バイオブラボーズはおもりをつけた研究室2位のもので挑む。
飛び上がりました。
これもまっすぐふわりと浮き上がります。
少し高さは出ません。
ゆっくりと…。
バイオブラボーズの竹とんぼは記録を伸ばせず。
光造形ウィングスはタイムを僅かに伸ばした。
ラスト1投。
ここでリードした光造形ウィングス記録更新をかけ大勝負に出る。
ラストです!はい。
さあ重谷さんどれでいきましょう。
おっきい方でいきます?
(重谷)トライしていきます。
攻めますね〜。
ではセッティングの方お願いします。
(重谷)じゃあ中村さん。
いきましょうよ中村さん。
手で磨き上げた中村さんいってらっしゃい!最後はおもりが最も重い竹とんぼを選択。
回転は持続するが壊れる可能性も高い。
一か八か。
さあそれでは最後の挑戦です。
光造形ウィングスのとんぼ。
お〜すげえ!ゆっくりと旋回。
しかも高さがほとんど落ちない大きな旋回です。
さあ着地点はどこになるか。
耐えましたね。
きれいに…けど。
じわっと上がっていきますよね。
大きく旋回しながらゆっくり落下。
重谷が思い描いたらせんの軌道だ。
記録の方お願いします。
・ただいまの記録14秒33です。
うわ〜すごい!14秒33という事で…。
すげえ重谷さんねえ。
いきましたね。
そうですね。
勝負に出て記録を伸ばした光造形ウィングス。
大逆転にかけるバイオブラボーズ。
最後の1投は研究室でダントツに飛んだ自信の1本。
一番長く飛んだのは荒井の竹とんぼだった。
当初不器用な荒井が作った竹とんぼはほとんど飛ばなかった。
しかし20本以上竹とんぼを作る中で徐々に記録を伸ばし最後は研究室の中で最も飛ぶようになっていたのだ。
目標記録はどんなもんですか?果たして…この竹とんぼの記録で全ての勝敗の結果が決まります。
・セッティング終わりました。
はい。
バイオブラボーズ3回目お願いします。
最後の挑戦飛び上がった。
そのまま真上に上がりました。
高い軌道ふんわりと大きな旋回。
旋回は大きい。
さあ落ちてきた。
最後の記録はいかがだったんでしょうか。
Di2015/10/23(金) 16:20〜16:50
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!「究極の竹とんぼ対決」(後編)[字][再]
滞空時間を競う「究極の竹とんぼ対決」後編。挑戦するのは航空工学の技術者と、生物の生態や形状から技術を生み出す研究者。今回、いよいよ対決!【出演】千原ジュニアほか
詳細情報
番組内容
超絶凄ワザ。今回は、滞空時間を競う「究極の竹とんぼ対決」の後編。挑戦するのはジェット機の制作に携わる最先端の航空工学の技術者と、生物の生態や形状をヒントに、新しい技術を生み出す“バイオミメティクス”の研究者。前回、思うように飛行時間が伸びず、苦戦した両者が、驚きの発想と技術で巻き返しを図る。その背景には、技術者たちの深い思いが…。いよいよ対決!勝負の行方を見逃すな!【出演】千原ジュニア ほか
出演者
【出演】挑戦者…東洋大学望月研究室,SOLIZE Products,重谷秀夫,装置監修…高藤圭一郎,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】千葉繁
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他
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