4年目金正恩体制、求心力低下か

「金正恩氏の求心力は金日成主席の10分の1」

 「金正恩氏の首の後部にこぶができている」との指摘に対して国情院は「それはない」と答弁した。さらに金正恩氏の叔母で、粛正された張成沢(チャン・ソンテク)氏の妻である金敬姫(キム・ギョンヒ)氏の健康状態について国情院は「平壌市内で持病の治療を受けているが、健康状態に問題はない」と説明した。

 国情院は北朝鮮で225局と呼ばれる海外工作機関が発行した扇動指令文を入手したことを明かした上で「この指令文には『今年8月に非武装地帯(DMZ)で起こった地雷の爆発は、韓国大統領府が捏造(ねつぞう)したものという世論を形成せよ』と記載されていた」と明かした。

 国情院は「北朝鮮には380以上の市場が存在する」と明らかにした。米ドルは現在北朝鮮通貨で106ウォンだが、北朝鮮の市場ではその79倍で取引されているという。外国に出稼ぎに行っている北朝鮮労働者は現在5万8000人で、延べ人数は22万人に達する。新政治民主連合のシン・ギョンミン議員は「北朝鮮では『朝鮮労働党よりも市場の方が生活に役に立つ』という言葉があるそうだ」と伝え、またセヌリ党のイ・チョルウ議員は「パルチザン(左派の反日非正規軍)の少年も海外に6カ月滞在すれば、金正恩氏に不満を持つようになる」と伝えた。

 国情院は「北朝鮮における携帯電話の使用者は370万人に達する」「韓国製の携帯電話はハッキングされるので使うなと指示されているため、使われていない」と明らかにした。国情院は「北朝鮮住民は表面的には金正恩氏に忠誠を尽くしているように見えるが、市場、携帯電話、海外の出稼ぎ労働者などの影響で、今はその忠誠心も弱まりつつある」と結論づけた。

チョン・ノギョン記者 , キム・アジン記者
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