こんばんは。
10月20日火曜日ニュースほっと関西です。
では最初のニュースです。
政府は、きょうTPP・環太平洋パートナーシップ協定で大筋合意した詳細な内容を公表しました。
多くの野菜の関税が協定の発効後すぐに撤廃されることになり関西の農業関係者からは競争が激しくなると懸念する声が上がっています。
農林水産省の発表によりますとキャベツやトマトなど多くの野菜にかけられている3%の関税は協定の発効後すぐに撤廃されます。
一方、国産と競合することなどから年数をかけて撤廃されるものもあります。
このうち8.5%の関税をかけられているたまねぎは協定の発効後、6年目に撤廃するとされています。
全国有数のたまねぎの産地、兵庫県の淡路島ではTPPの発効で関税が撤廃されたまねぎの輸入が増えれば競争が激しくなり値下がりするおそれがあるとして懸念の声が上がっています。
近畿大学は東大阪市にある理工学部の研究室で8年余りにわたって国の省令で定められた安全性の高い設備を使わずに遺伝子組み換えのウイルスを扱う実験が行われていたことを明らかにしました。
ウイルスが外に漏れた形跡は確認されていないということです。
近畿大学によりますと東大阪市にある理工学部生命科学科の50代の男性准教授の研究室では文部科学省の省令で定められた安全キャビネットという外部にウイルスが漏れ出さないための設備を使わずに遺伝子組み換えを行ったウイルスを扱う実験を今月までの8年余りの間、行っていたということです。
大学が実験を行っている環境について調査したところ違反が分かったということで男性准教授は定められた設備だと思い込んでいたと話しているということです。
大学の調査ではウイルスが外に漏れた形跡や学生などの健康被害は確認されていないということです。
また奈良市にある農学部水産学科でも安全キャビネットを使って実験するよう大学の規程で定められている細菌を不十分な設備の中で扱っていたということです。
外に漏れた形跡などはないということです。
指定暴力団山口組の幹部らが傘下の団体の事務所として使っている土地や建物について会社を設立したと、うその登記をしたとして電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで警察に逮捕されました。
逮捕されたのは山口組の幹部で傘下の健心会会長の江口健治容疑者ら2人です。
警察の調べによりますと2人は健心会の事務所として使っている大阪・浪速区の土地や建物について平成23年3月ごろ、会社を設立したとうその登記をした電磁的公正証書原本不実記録などの疑いが持たれています。
警察によりますと登記上は住宅リフォームなどを行う会社になっていたということです。
警察は2人が容疑を認めているかどうか明らかにしていません。
江口容疑者は若頭補佐と呼ばれる山口組の幹部の1人で警察は山口組や山口組から離脱した団体の実態の解明を進めることにしています。
全国の国立大学が来年度からの中期目標の素案を文部科学省に提出しました。
関西では滋賀大学や神戸大学など3校が人文社会科学系の学部や研究科の再編を計画していることが分かりました。
全国に86ある国立大学は法人化されて以降、6年ごとに中期目標と計画を定め達成状況などに応じて国から運営費交付金が配分されています。
きょうは来年度から6年間の目標を評価する有識者会議に各大学の素案が示されました。
文部科学省は人文社会科学系などの学部や大学院について廃止や、ほかの分野への転換に努めることなどを求めていて素案で人文社会科学系の再編を計画している大学は全国で33校に上りました。
関西では滋賀大学と神戸大学それに和歌山大学が計画しています。
このうち滋賀大学は文系と理系を融合させたデータサイエンス学部を2年後に開設する方向で検討しています。
ビッグデータの集計や分析、活用方法を学ぶ学部で経済学部と教育学部の学生定員や教員の人件費を削減し再配分する予定です。
また神戸大学はグローバル人材を育成するため平成29年度に現在の国際文化学部と発達科学部を統合し新たな学部を設置するとしています。
国立大学の中期目標と計画は引き続き各大学が検討を重ね来年3月までに認可される予定です。
続いては関西電力が再稼働を目指す福井県の高浜原子力発電所についてです。
高浜原発3号機と4号機はことし2月、新しい規制基準に適合しているとして原子力規制委員会の審査に合格しました。
その後、福井地方裁判所が再稼働を認めない仮処分を出しましたが関西電力が異議申し立てを行い再稼働に向けた手続きが進んでいます。
こちらは高浜原発とその周辺の地図です。
原発事故への備えが求められる30キロ圏に京都府や滋賀県の一部が入っています。
NHKは今月、原発が立地する福井県高浜町と京都府舞鶴市などの30キロ圏内の周辺地域、そのほかの福井県、それに大阪市の合わせて4つの地域で世論調査を行いました。
その結果、周辺地域や大阪市では再稼働に反対、どちらかといえば反対が半数余りを占め原発事故が起きるおそれがあると思うと答えた人が70%以上になりました。
世論調査は20歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDDという方法で行い3154人から回答を得ました。
この中で高浜原発の再稼働について尋ねたところ高浜町では賛成、どちらかといえば賛成と答えた人が66%で反対、どちらかといえば反対の25%を大きく上回りました。
この一方、周辺地域では反対、どちらかといえば反対が55%と半数を超え賛成、どちらかといえば賛成の39%を上回りました。
大阪市も同じような傾向でした。
賛成する人にその理由を聞いたところ周辺地域や高浜町では地域経済や雇用の確保に必要だからが最も多く大阪市では電力の安定供給に必要だからが最も多くなりました。
一方、反対の理由はいずれの地域でも原発の安全性に不安があるからが最も多くなりました。
さらに今後、住民の避難が必要になるような事故が起きるおそれがあると思うか質問しました。
その結果、大いにある、ある程度あると答えた人が周辺地域で77%となるなどいずれの地域でも半数以上を占めました。
また住んでいる自治体の避難計画で安全に避難できると思うか尋ねたところ全くできない、あまりできないが周辺地域で65%、高浜町で51%と過半数を占めました。
このように原発の周辺地域などでは避難計画の実効性を疑問視する声が多くなっています。
改めて地図をご覧ください。
高浜原発のすぐ近くには京都府と福井県の境があります。
高浜町に隣接する舞鶴市は一部が原発から5キロ圏多くが30キロ圏に入ります。
舞鶴市では福島での事故を受けておととし住民の避難計画をまとめました。
しかし近くに府県境があることで原発事故の際、家族が離れ離れになってしまうおそれがあるほか素早い避難を行うための対策が十分に進まないなどの課題が指摘されています。
福井県高浜町です。
隣の京都府舞鶴市に住む多くの人が働きに来ています。
高浜町にある福祉施設です。
はい、チョキ、グー、パー。
26人いる職員のうちおよそ3分の1は舞鶴市から通勤しています。
山本静香さんは夫と3人の幼い子どもと共に舞鶴市に住んでいます。
原発事故が起きた場合の避難について不安があるといいます。
自宅がある舞鶴市では住民が京都府南部や神戸市などに避難することになっています。
一方職場のある高浜町の避難先は福井県敦賀市や兵庫県宝塚市など。
状況によっては事故の直後家族が遠く離れてしまうおそれがあるのです。
広域的に避難する際に重要な交通手段は高速道路です。
舞鶴若狭自動車道の舞鶴東インターチェンジは事故の際、市の人口のほぼ半数の4万人余りが利用すると想定されています。
このインターチェンジを目がけて多くの車が集中することが懸念されています。
しかし、このインターチェンジを利用するのは舞鶴市民だけではありません。
隣の高浜町にとっても、ここが最寄りのインターチェンジで高浜町は最大でおよそ8500人の住民が向かうと想定しています。
対策が必要ですが舞鶴市の避難計画には高浜町からの避難者の数は盛り込まれていません。
舞鶴市は現在避難計画の改訂を進めていますがほかの県の想定を盛り込むのは府や県、それに国を通じた調整が必要で簡単ではないといいます。
京都放送局には取材にあたっている井田記者がいます。
舞鶴市と高浜町は、まさに隣どうしなのに、どうして調整がうまくいかないんでしょうか。
舞鶴市は権限の問題だとしています。
各自治体は、それぞれの住民の避難について計画をまとめていますが広域避難に関することはあくまでも国が調整することになっているといいます。
避難計画にほかの県の要素を盛り込むには国や京都府などに調整してもらう必要があるというのです。
国などによる調整は進んでいないのでしょうか。
福井県には、ことしから内閣府の担当者が、ほぼ常駐し自治体間の連携を支援しているということですが舞鶴市は国による調整はまだ進んでいないとしています。
原発の30キロ圏に府県境があるのは全国でも珍しく内閣府も本格的な対応はこれからだとしています。
原発事故が起きた場合、広い範囲の避難が必要になることは十分考えられるわけですけれども今後どんな対応が必要なんでしょうか。
専門家は国がより積極的に役割を果たすべきだと指摘しています。
住民を安全に避難させるため行政の枠を越えた責任ある対応が求められていると思います。
ここまで福井県の高浜原発を巡る避難の課題についてお伝えしました。
こんばんは。
スポーツです。
サッカーのアジアチャンピオンズリーグ。
日本勢で唯一勝ち残っているガンバ大阪はあすホームで行われる準決勝の第2戦でおととし優勝の中国の広州恒大と対戦します。
ガンバの選手たちはあすの試合を前におよそ1時間ほど最後の調整を行いました。
冒頭の15分以外は非公開となった練習では攻撃の連係を確認したほか勝敗がもつれるケースを想定し全員でペナルティーキックの練習を行ったということです。
アウェーの第1戦では1点差で敗れたガンバ。
第2戦で無失点か2点差以上で勝てば7年ぶりの決勝進出が決まります。
アジアチャンピオンズリーグの準決勝第2戦はあす午後7時から。
ガンバはJ1のリーグ戦から中3日と厳しい日程での試合となりますがホームの声援を力に7年ぶりの決勝進出決めてほしいです。
スポーツをお伝えしました。
こんばんは。
気象情報です。
きょうは神戸でモズの初鳴きが聞かれました。
平年と比べて17日遅くなりました。
そのモズは秋から冬にかけて縄張りを張りその宣言として鋭い声で鳴きます。
それをモズの高鳴きといいます。
天気のことわざには、こんなものがあります。
モズの高鳴き75日。
高鳴きを聞いてから75日目に霜が降り始めるということなんです。
ちなみに近畿地方の霜の初日を見ていきます。
早い所で奈良では11月12日となっています。
遅い所、神戸では12月21日です。
この時間の近畿地方、北部では雲が広がっている所があります。
ただあす午前中には雲もとれそうです。
あす日中も晴れ間が広がります。
その日ざしでぐんと気温が上がりあすも汗ばむ陽気になりそうです。
2015/10/20(火) 18:10〜18:30
NHK総合1・神戸
ニュースほっと関西 ▽“再稼働”へ手続き進む関西電力高浜原発〜住民の思いは[字]
▽“再稼働”へ手続き進む関西電力高浜原発〜住民の思いは
詳細情報
番組内容
▽“再稼働”へ手続き進む関西電力高浜原発 福井県にある関西電力高浜原子力発電所。裁判所が再稼働を認めない仮処分決定を出す一方で再稼働に向けた手続きが進められています。NHKは10月、京都府舞鶴市などの周辺地域や、電力消費地の大阪市などで世論調査を実施。再稼働による地域経済活性化を期待する一方で安全性や避難計画について不安視する声が多くなっています。住民の思いと、この地域ならではの課題をお伝えします
出演者
【出演】森田洋平,赤木野々花,中山奈奈恵,坂下恵理
ジャンル :
ニュース/報道 – ローカル・地域
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