ひるブラ「深山の恵み!ディープに秘境旅〜福島・桧枝岐村〜」 2015.10.20


生字幕放送でお伝えします≫山一面に広がる、この紅葉。
圧巻です!今まさに紅葉は見頃を迎えております。
≫ぐるっと山に囲まれた福島県の桧枝岐村です。
今日は、秘境ならではのディープな暮らしをお伝えします。
≫柴田さん、どうですかこの景色。
≫もう、すごいきれいな紅葉!すばらしいですね。
≫ちょうど1週間ぐらい前から色づき始めて今、一番いい時期ですね。
≫我々が今、どこにいるかといいますと。
≫福島県の端っこの端っこ。
桧枝岐村というところなんですが。
新潟、群馬、栃木の県境に位置している。
これ、全部、山ですからね。
さらに、冬になりますと雪が2mぐらい積もりますのでこの先が通行止めになっちゃうんですよ。
福島のいわば、行き止まりの村なんですよね。
そして、こちらをご覧ください。
面積が東京ドーム8000個分あるのに対して村人は、600人。
日本一人口密度が低い村なんですよ。
厳しい自然なんですが少ない人数でみんなで助け合って生きている。
今日はそんな生活をお伝えしていきたいと思います。
≫こちらに、村人の方々に集まっていただきました。
こんにちは!よろしくお願いいたします。
こちらに集まってくださっている村人の皆さんにちょっとしたゲームをしたいと思います。
星さん、手を上げてください。
≫はーい!≫星さん、いらっしゃいますね。
では、橘さん。
≫はーい。
≫橘さん、いらっしゃいますね。
平野さん。
≫はーい!≫みんな、星さんか平野さん?今、挙げた3つの名字この3つの名字で大体、この村の人口の80%の方が集まっているんですよ。
≫山の奥深いところにありますので、村の外から移住してくる人が少なかったと。
皆さん、家族同然のような関係で本当に仲がよろしいんですよね。
≫橘さん!≫はーい!≫星さん!≫はーい!≫今日はそんな仲のよさからくる皆さんの暮らしディープな暮らし助け合って生きている暮らしをお伝えしていきたいと思います。
≫今、ここに四十数名の方がいらっしゃるんですけどもここに人口の約15分の1の方がいらっしゃる。
その方々の暮らしぶりこちらをご覧ください。
≫写真が突然出てきましたけども仙人のような風貌をした方です。
山の人と書いて山人
(ヤモード)という方たちです。
年中を通して山の恵みを受けながら暮らしている人たちのことをいいます。
ただ、これ昔の話じゃないんですよ。
今もこの暮らしがこの村には残っているんです。
≫その山人のディープな暮らしを今から紹介していきますよ。
では、皆さんありがとうございました。
行ってきます!≫きれいなところですね。
≫そうなんですよ。
その山人、先ほどお伝えしました山人がなぜ生まれたのかといいますとこの狭い土地に平地がほとんどないんですよ。
よって、田んぼがないんですよね。
≫切り立った山々に挟まれている細長い谷の部分ですよね。
さらに標高が1000mありますので、米が作れないんですよ。
となりますと頼りになりますのが山の恵みということできのこ、山菜。
そして山に入って獣や魚を捕まえて栄養源にしてきた。
年中山とともに暮らしてきたのがこの山人の暮らしなんです。
≫その現役の山人が…。
≫今このお宅にいらっしゃいます。
≫行ってみましょう。
紅葉、きれいじゃないですか?≫きれい、きれい。
すごいきれい。
≫入り口が2階にあるんですが雪深いので、1階が埋まってしまうということで2階に入り口があるんです。
≫では、入ってみたいと思います。
お邪魔します。
≫いました。
こちらが現役の山人。
≫山人歴40年の平野千代一さんです。
よろしくお願いします。
≫これが山人の戦闘服。
朝起きたら、まずこれを着るということなんですよね。
ちょっと、後ろ見せてください。
「紅白」の衣装もびっくりですね。
これは、朝起きてすぐこれを着てって感じなんですよね。
≫いや、今は違いますよ。
これはテレビ用です。
≫ありがとうございます。
特別に。
≫ただね、現代版の山人であるんですがその暮らしそのものは今も残っています。
こちらご覧ください。
≫見てください、柴田さん。
≫クマの皮だ。
≫そうですよ。
≫敷き物、敷き物。
そうでしょ。
≫背景と化してますけどもこれは正真正銘、平野さんがご自身の手で取ったクマですね。
これ、何歳ぐらいのクマなんですか。
≫これは大体5歳くらいですかね。
≫出会ったときはどうでした?≫うれしいですよ。
≫戦ったんですか?≫山に会いに行くんだから。
≫こうやって見るだけではなくて桧枝岐村ではこのクマを食べます。
ありがたく、いただきます。
≫用意していただきましたので。
これがただものではないので期待して、見てください。
≫すごくいい香り。
そして、見たことのない食材であふれておりますが。
≫それぞれに限られたたんぱく質を分け合って食べるという知恵が隠されています。
右にある鍋をまず見せていただけますか。
≫最初、クマ汁から。
≫クマ汁って体が温まるんだよね。
≫そうなんですよね。
きれいなお肉!お野菜もばっちりですね。
これも地元のお野菜ですよね。
もちろん。
≫そうです。
≫隣に畑があって大根やらいろいろあるんです。
いただきます。
おいしそう…。
≫桧枝岐村では定番中の定番の食べ方。
≫おいしい!温まる。
≫体、ほかほかしてくるでしょ。
≫うん。
≫桧枝岐では、肉といえばクマなんですよ。
標高も高いですし土地も狭いですので畜産ができなかったんですね。
となりますと、このクマが非常に重要なたんぱく源ということで。
≫全然、臭みがないんですよ。
本当に。
高たんぱく。
軟らかい。
≫これね、こういうのでたんぱく質をとっていたんです。
だから、余すことなく食べなきゃいけないということで檜枝岐ならではの食べ方。
≫これはクマの内臓です。
こちらから、胃袋、肺心臓、すい臓、肝臓横隔膜に舌腎臓に、あとはこれは最後の血液まで全部、食べますので腸の中に血液と内臓の油を詰めてソーセージみたいに作ったものです。
≫これを塩ゆでしたということですか。
≫そうです。
≫これは、内臓たちを塩ゆでして召し上がるということですか。
≫そうです。
すごいきれいですよね。
このソーセージ、クマの血のソーセージいただいてみたいと思います。
おいしい。
都会のちょっと高いレストランでいただく高級フレンチみたいな…。
すごいおいしいです。
≫だって、ドイツとかにもあるもんね、こういう血のソーセージみたいなの。
≫そうですよね。
ちょっとほかのもいただいちゃおうかな。
何がおすすめですか?≫この腎臓とか。
役者さんでしたら舌のほうがいいんじゃないですか。
≫ちょっと癖があるけどすごく軟らかくておいしいです。
鶏肉みたい。
≫タンいってみて。
牛タンじゃなくて、クマタン。
≫軟らかい。
牛ほどコリコリしてないです。
軟らかい、かみ切れる。
全然。
おいしい。
≫いっぱいありますけどね。
本当にたんぱく質だけじゃなくて。
横にあるのも見ていただけますか。
透明な液体があるかと思うんですけどこれ、クマの油です。
動物性の脂をとるのもクマから。
ガマの油ならぬ。
どうやって食べるかというと上のほうに、そばベースの生地がありますがこれにちょっとつけて食べる。
パンにオリーブオイルをつけて食べるような感覚ですかね。
≫ほかにも、クマの手だったり…。
高級食材ですよ。
こちらクマ飯ですね。
≫クマ飯ってごはんに混ぜるの?≫そうです。
クマのお肉を。
≫これでいろんなものが出てきました。
ひととおり食べたんじゃないかという感じがするんですけどまだ食べるところがあります。
とっておきのものを平野さんに用意していただきました。
お願いします。
≫クマの頭です。
そして、こちらにあるのが脳みそ本日、用意していただきました。
≫なかなか、ショッキングな…。
≫これをクマの命をいただきたいと思います。
≫何味なの?≫クリームチーズみたい。
白子のような…。
すごい、滑らかで、淡白なお味。
これ、上品なお味ですね。
≫ちょっと、びっくりするような映像かもしれませんがただ、これは、本当に取ってきたものに敬意を払って命を余すことなくいただくとこういった知恵の1つなんですね。
≫赤ワインに合いますかね。
≫赤にも白にも合うと思います。
柴田さん、クマは食べるだけではなくて生活に欠かせないある使い方があるんですね。
それは一体なんだと思います?≫私は、クマの油をあかぎれにすり込みます。
≫それもいいかもしれない。
≫私、本当にやってるの。
クマの油をもらって。
それで、手が荒れたときに荒れたところにすり込むんです。
いいよね。
≫アトピーなんかにもいいですね。
≫そういう健康面に対するクマから取れるあるものがあるんですがなんだと思います?≫分かった!≫ちょっと見せていただいていいですか。
≫これ、熊の胆です。
≫こんな大きいんですよ。
顔ぐらいあるんですよ。
≫うちの田舎の富山でも食べますよ。
食べるっていうか仏壇の中に入ってて酒飲みに行くときそれを切って食べるのよ。
そうすると、二日酔いしないの。
≫これ、漢方みたいな生薬のにおいがするんですけどこれは、一体どうやって?≫これをね、せんじて飲むんです。
≫ちょっといただいていいですか。
本当に漢方ですよね。
色、出てきましたね。
早速。
ちょっといただいてみます。
苦い!にげえ…。
子どもが嫌う苦さ。
お薬の苦さですね。
これ、平野さん子どものときから飲んでいるんですか?≫しょうがない。
病気には勝てないですからね。
≫なんで、こういうクマの胆のうを薬代わりに取ろうと思ったんでしょうね。
≫やはり、ここはお医者さんもいなかったでしょうし町まで遠いから。
≫これで元気になると。
≫そうですね。
≫信じられないくらい苦い。
こんな苦いもの、初めて。
≫でも、二日酔いには効くよ。
≫本当に効きます…。
全然、二日酔いじゃないけど。
すごい。
これ、傷口にも塗ったりするんですよね。
≫ええ。
一番いいのが打ち身ですかね。
≫俺今、打ち身だらけだからちょっと塗っておこうかな。
こういった昔からの知恵が今も語り継がれているクマ料理でした。
≫柴田さん。
こっちにも、1つさらにディープといってもいいかもしれません知恵があります。
これ、なんだか分かりますか?束になっているんですけれどもこれ、分かりやすいようにばらしてみますとこれ。
≫この形はヤモリとかイモリとかそんなやつ?≫近い。
サンショウウオなんですね。
これも、この村では貴重な栄養源として食べられてきた山の恵みなんです。
今、お邪魔しているのはサンショウウオ漁の名人親子のお宅。
現役の山人です。
星長一さん、星甫さんです。
よろしくお願いします。
甫さん、お父様は現役、91歳の山人でいらっしゃいます。
今も山に入っています。
≫ええ、若い!≫このサンショウウオの漁は5月の下旬から7月上旬の限られた期間で行われます。
産卵のために山奥から、沢にこのサンショウウオが下りてくる時期を狙います。
片道1時間以上かけてこうやって沢にわなを仕掛けに行きます。
数日後、仕掛けたわなを見に行きますとたくさんのサンショウウオがかかっていました。
多いときには、1つの沢から100匹以上のサンショウウオが取れるということなんですね。
≫サンショウウオって魚なの?なんなの?≫両生類ですね。
ですから、ご想像にお任せしますけれどもちょっと見るとびっくりしてしまうところがあるんですが。
今、VTRにも出てきた道具がありますけどこれ、すべて皆さんの手作りでいらっしゃるということで今、渡部さんもちょうど到着したところですから。
渡部さん、遊んじゃだめですよ。
大事な皆さんの道具なんですから。
サンショウウオがありますので渡部さん…。
≫サンショウウオの気持ちになろうと思って。
≫ここに実際、ありますからくん製が。
≫今、熊の胆のお湯をいただいてきたんですけど苦くてですね、テンションがおかしなことになって…。
ごめんなさい。
ちょっと食べてみていいですか。
初めてです、サンショウウオ。
いただきます。
香ばしくて、おいしい。
おせんべいみたい。
全然、食べやすいですよ。
≫あまり癖ないでしょ。
≫全然、癖ないですね。
≫これ、村では薬にもなりましたし貴重な栄養源でもあった。
滋養強壮それから、子どものおねしょとか夜泣きにも効くということで。
≫子どもにこれ食べさせるんですか。
≫そうなんですね、昔は。
≫星さんは何歳のときから召し上がっています?これ。
≫小さいころは食べたことあるかもしれないけどあんまり、覚えがないですね。
≫しかし、このサンショウウオ貴重なものですので皆さんが、好き勝手取ってるものじゃないんです。
1つ、見ていただきたいんですが檜枝岐村の地図です。
それぞれ名前が書いてありますが1つの沢につき1人の方が取るということが決まっています。
例えば、星甫さん、長一さんと書いてありますが見通川、この沢と決まっているんです。
それぞれの方がこの沢のサンショウウオを責任を持って守るということが代々受け継がれてきたんですね。
≫今、この沢には誰が入っているからほかの沢では取らないとかそういうことなんですね。
≫そうですね。
暗黙のうちに檜枝岐の人たちには特別な決まりを作ったわけじゃないけどもダブルに入るようなことはしないということで人の沢ということで立ち入らないようにしますね。
≫まさに、みんなで分かち合いながら。
後世にも分かち合っていくということで協力しながら生きているということなんですよ。
≫そして、その村の分かち合いの心、精神が外にもいろいろ用意してあるということなので行ってみましょう。
ありがとうございました。
≫豪太、今日、眠れないよ。
元気になっちゃって。
≫本当ですね。
熊の胆食べて、サンショウウオも。
≫村の方に集まっていただきました。
いろいろなものがね皆さん、先ほどの方もいらっしゃいますが用意してもらいました。
それぞれ、村に名人の方がいらっしゃって名人の方が作った得意分野のものをみんなで物々交換しながら暮らしている。
そんな暮らしのものなんです。
≫こちら、見てください。
きのこですよね。
これ、なんですか?≫なめこ。
≫きのこは、本当に大きな束で取れますので余った分はこうやって塩漬けにして1年中食べられる。
さらに、それを各家庭にお回ししてみんなで食べるという生活なんです。
≫このお餅みたいなこれはなんですか?≫これは、ばんでい餅です。
うるち米を。
≫うるち米にみそが塗ってあるんですね。
余ったら、おすそ分けと。
そして、こちらにあるのがクルミのようなもの。
≫これはクルミですね。
≫割れるかな…。
≫割れない、割れない。
≫無理ですね。
≫これもね、一度、山に入ってたくさん取ってきて皆さんと一緒に食べるというものなんです。
食べ物だけじゃありません。
≫きれいな輪っぱですよね。
これは実は、先ほどのサンショウウオの星さんがお作りになられたんですよ。
≫すごい!≫いいにおいがしていいですね。
輪っぱの木の香りがしてすごいいいですね。
≫これ、村で取れたヒノキですね。
檜枝岐村の名前の由来にもなったものなんですね。
≫そして隣にあるのが、しゃくし。
≫これ、うちのおやじが作ったものですね。
≫すごい手になじみますよ。
≫こういうのでおつゆをよそうとよりおいしくなりますよね。
≫皆さんの大事な手作りのものですからね。
そして、さらにあちらにあるのが草編みの籠ですね。
≫リュックサック?おもしろい。
≫山に行くときとかね。
≫これを背負って山に入るんですね。
これも手作りですね。
ちょっとかわいい。
おしゃれですよね。
夏のバッグとしてちょうどいい感じじゃないですか。
いいと思います。
果物なんか入れちゃってお野菜なんか入れちゃってピクニックなんかしちゃったりして。
いいと思います。
≫本当に食べ物から物に至るまで皆さん、作ったものを分け合って物々交換しながら生きていたと。
2015/10/20(火) 12:20〜12:44
NHK総合1・神戸
ひるブラ「深山の恵み!ディープに秘境旅〜福島・桧枝岐村〜」[字]

福島の秘境・桧枝岐村の深まる秋を満喫。盛りだくさんの山の幸を味わったり、村に伝わる道具作りの技、そしてシンボルの歌舞伎まで、山里ならではの恵みの秋を堪能します!

詳細情報
番組内容
【ゲスト】渡部豪太,【コメンテーター】柴田理恵,【司会】芳賀健太郎 〜福島県桧枝岐村から中継〜
出演者
【ゲスト】渡部豪太,【コメンテーター】柴田理恵,【司会】芳賀健太郎

ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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