京都地検の女6 2015.10.20


(男性)そんなもん振り回したら危ない…。
(切れる音)
(男性)うわっ!人殺し!やめろよ…!救急車…救急車!
(叫び声)
(パトカーのサイレン)
(池内弘二)なんであんなバカな事やったの?
(関本公美)なんかむしゃくしゃしてて…誰でもよかったんです。
(机を叩く音)
(池内)ふざけんな!うさ晴らしで刺されてたまるか!幸い軽いケガで済んだが被害者にはそれぞれ親もありゃあ子もあるんだよ。
(成増清剛)あんた家族は?結婚は…?
(鶴丸あや)じゃお大事にどうぞ。
(鶴丸りん)また来ます先生。
先生お元気そうでよかったわ。
塾の事ばっか気にしてた。
病気でものんびり寝てられないタイプね先生は。
だってこれからの季節受験生にとっちゃ大事な時期ですもの。
あんただって散々お世話になったじゃないの。
勉強もそうだけど私あの先生と出会って自分も先生になりたい教育学部に行こうって決めたから。
りんが学校の先生だなんてなんべん聞いても笑っちゃうわ。
あらっ成増さん。
おお鶴丸検事。
あれ?何…どこか具合でも悪…。
そんなわけねえか!戦車に轢かれたって死にそうにないしな!この人はさ戦車がケガしちゃうんだよ…。
すみません…何言ってんのよ。
娘の前よ。
気をつけてよ。
こんにちは。
あっこんにちは。
何?りんちゃんどっか具合悪いの?ご心配なく。
この子がお世話になった塾の先生が入院なさってでそのお見舞い。
成増さんこそ…人間ドックの結果が出て呼び出し?ううん。
昨日のわかもと町通り魔事件の被害者の事情聴取。
この子あの近くでバイトしてるのよ。
捕まったの女性なんでしょう?女性の通り魔なんて珍しい。
俺もちょいと引っかかってんだよね…。
あっまあそのうち。
ええ。
あの夜犯行を目撃した人たちが犯人の関本公美はあなたの事を追いかけていたと言ってるんですけど…。
(笠松基子)それは…何かの見間違いでしょう。
私犯人は全く知りません。
そうですか…。
(飯塚武彦)笠松さん。
あっ社長…!笠松さん…ニュースを聞いてビックリしたよ。
もういいのかい?大したケガじゃないんですけどね。
念のため検査を…って。
それは不幸中の幸いだ。
あ…京都府警の成増です。
事件担当してます。
これはこれはご苦労さまでございます。
「自然食品の宅配」…。
はい。
細々とやっております。
以前彼女もうちに…。
笠松さん関本さんと何かあったの?犯人あの人なんだって?社長さん…関本公美をご存じなんですか?はい。
よく知っております。
笠松さんと同じで前うちで働いておりましたから。
間違いありませんか?私…もうかかわりたくないんですよ!なぜ嘘をついたんです?被害者の事は何も知らない。
むしゃくしゃして刺すのは誰でもよかったなんて。
(池内)あんたは以前同じ会社に勤めてた笠松基子さんを憎んでた。
だから刺した。
他の被害者は巻き添えをくった。
そうだな?どうせ何言ったって同じだから。
どういう意味だ?関本公美はなぜか投げやりで…ダンマリですね。
(高原純之介)しかし被害者の1人と面識があったなら単なる傷害でなく殺人未遂まで視野に入れんといかんな。
はい…!元同僚の被害者と犯人の間に何か具体的なトラブルがあったんでしょう?一緒に働いてる時は特にトラブルはなかったんですけども刺された笠松基子さんは昔から犯人の姑と仲がよかったらしいんですよ。
で事件直前に偶然会った犯人に姑の居場所を問いつめられ「知らない」って逃げると怒って刺しに来たっていうのがどうも真相らしいんです。
姑って…関本公美結婚してたの?ただし現在は離婚。
子供は別れた旦那が引き取って姑が面倒見てるらしいんです。
でその姑が娘に会わせてくれないとかで…。
(高原)娘に会いたくて姑の居場所を聞き出そうとして逃げられ…。
しかしそれだけで傷害事件起こすなんて暴走しすぎだな。
ええ。
やっぱりただの通り魔事件じゃなかったのね。
複雑怪奇な女心を解き明かすのはあやちゃん君しかいない。
わかりました!被害者の1人笠松基子さんはあなたに姑の居場所を問いつめられ口論になったと供述していますが間違いありませんか?覚えてません。
笠松基子さんとは面識があった…以前同じ会社で働いていた事は認めますね?あなたは平成14年6月高塚建設社員沢田秀樹と結婚したが平成21年1月に離婚した。
娘の麻紀5歳は現在沢田秀樹が引き取り養育中である…間違いありませんね?沢田に麻紀の養育なんて出来ないわ。
あんなろくでなしに…。
沢田さんのお母さんあなたにとっては姑にあたる…沢田波江さんが代わって面倒見てるんでしょう?あの鬼ババアに麻紀を育てられるわけないでしょう!?あんたたち本当に何もわかってないのね!
(太田勇一)あんな母親とめぐり会った子供がかわいそうだよなあ。
(斉藤加奈子)ほんとですよ!あの人別れた旦那や姑の悪口言うけど自分が一番子供の養育に不向きだって事わかってませんよ。
娘と同居したら八つ当たりして虐待でもするのが関の山だぞ。
あんなすぐに興奮してちゃ…。
なーんであんなに興奮するんだろう?
(太田)そんな母親失格の女なんですよ。
娘に執着するなら捕まった時笠松基子と揉めた理由すぐに話すべきでしょう?包丁振り回して3人もの人間傷つけてさすがに自分で気づいたんじゃないですか?母親失格だって。
それで言い出せなくて…。
母親失格どころか人間失格だな。
ちょっと出かけてきます!
(太田)鶴丸検事!検事にはこれから今日一日処理してもらわなければならない案件が富士山より高く積み重なっておるんですけど。
関本公美の姑と会って話を聞かなければこのモヤモヤは晴れない!斉藤!はいっ!斉藤…。
…はい。
いってらっしゃいませ!事務官見習い失格!人間失格!
(ノック)ごめんくださーい。
(チャイム)ごめんくださーい。
はいはいはい…。
こんにちは。
沢田波江さんですね?違うわよ。
沢田さんなら越したわよ。
え…!?どちらに?知らない。
おたくは…?あっ私京都地検の鶴丸と申します。
ああ裁判所の〜。
いえっ!私地検です…。
裁判所の人毛嫌いしてたって聞いたわよ沢田さんたち。
(風の音)
(ノック)沢田さん!
(ノック)沢田波江さん!いらっしゃいますか?
(ノック)京都地検の者ですが…。
沢田さん?
(沢田波江)帰れー!裁判所は帰れ!
(太田)ハッ!検事はご自分で考えておられるほど若くないんですから。
反射神経も体力も日々衰えておるんですよ。
私が申し上げたいのはですね1軒の家を訪問するのになぜ半日も貴重な時間を費やす必要があったのかっていう事ですよ。
沢田波江の現住所に到達するまで京都を東奔西走したのよ。
沢田家ってねえ2〜3か月に1回引っ越ししてるの。
なんでまた?こっちが聞きたいわよ。
で検事…その被疑者の嫁姑問題にいつまでおかかわりになるおつもりなんですか?私だって早く片付けたいわよ。
でもねえ敵はなぜだか我々法曹界の人間に異常に反感持ってるのよ。
こうなったら何度でもトライするしかないわ!私鶴丸検事のガッツ断固支持します!支持しません。
(ノック)ごめんください。
沢田波江さんはご在宅でしょうか?昼間お邪魔した京都地検の鶴丸です。
二三お話伺ったらすぐに引きあげますんで…。
(扉の開閉音)関本公美さんの事で…。
あの女…そこにいるのか?いえ…彼女は警察の留置場に…。
(鍵を開ける音)初めまして…。
(波江)アッハッハッハッハ!あの女…留置場入ってるのかい。
ざまあみろってんだい!ほれ…。
お引っ越しなさったばっかりですか?あの女にここの住所を教えてやってもいいよ。
どうせ留置場にいるんだ。
訪ねてこられやしないよ。
今回の事件は公美さんがお姑さん…つまりあなたの居所を知りたくて起こしたようなんですが…。
もう離婚して2年近く経つのになぜ公美さんがそこまでお姑さんにこだわるのかその理由を…。
(ため息)お孫さんの姿が…見当たりませんね。
公美さんの娘確か…麻紀ちゃんっていった…。
よそに預けてある!まさかあんた…あの女に頼まれて麻紀を連れ出しに…?いえそんな事頼まれていません。
なら裁判所に言われて…!裁判所がどうかしたんですか?帰れ!麻紀はこの家にはおらん。
あの子はあの女に絶対渡さんぞ!あんなだらしのない女に子供が育てられるか!帰れー!沢田さん落ち着いて…。
(沢田秀樹)母ちゃんどうした!?秀樹いいところに帰ってきた。
この女裁判所の回し者だ。
追い出してやれ!さあ帰ってくれ!いやいやちょっと…。
裁判所じゃありません!京都地検の鶴丸といいます。
関本公美さんが起こした事件を担当してます。
うちはね全く公美と関係ない。
あいつが何をしようとどんな事件を起こそうと関係ないの!今回公美さんが起こした傷害事件はあなたやお姑さん…そして娘の麻紀ちゃんが深くかかわってるんじゃないかと…。
公美がそう言ったの?いえ…ご本人はまだ何も。
あんたらはいっつもそうだよ。
人の話よく聞かないでさ。
なんでも憶測や推測で物事決めんの。
さっもう帰ってくれよ。
いやちょっと…。
帰ってくれ!ちょっと待ってください。
痛い…。
帰ったよ母ちゃん。
いつまであいつら…追いかけてくるつもりだ。
それよりさあいつになったら片付けるんだよこのダンボール。
ここに長居するつもりはないよ。
また引っ越しかよ!引っ越しで破産するわ…。
なあ母ちゃん…金貸してくれよ。
パチスロやめろ!パチスロじゃないよ…!仕事まだ見つからんのか。
仕事がないのは別に俺だけじゃないよ。
あ〜あ…。
(波江)麻紀ちゃん…今度はどこ行こっか…。
(太田)鶴丸検事!太田さん。
最近私より油売るのうまくなったみたいね。
心外です!私は検事が沢田波江が法曹界の人間に必要以上に敵愾心を抱いてるのはなぜかって引っかかっておられたから…!何かわかったの?沢田波江は人身保護法違反で有罪判決を受けてます。
人身保護法違反?斉藤!人身保護法第二条第一項!法律上正当な手続きによらず身体を拘束されている者はこの法律が定めるところによりその救済の請求をする事が出来る!よし!沢田波江は関本公美から娘の麻紀を引き渡せと人身保護法違反容疑で告訴され執行猶予付きの有罪判決を受けたんです。
(谷検事)その裁判私が担当しました。
嫁姑の間で子供を奪い合い結局裁判になったわけですか…。
(谷)最初関本公美が夫と不仲になり別居した時娘を連れずに自分の実家へ帰ったのがここまでこじれた原因です。
その時娘の麻紀ちゃんは何歳?4年前だから…まだ1歳。
夫の顔も見たくない声も聞きたくない。
家の中で同じ空気を吸いたくないと思っても私は絶対1歳の子供を置いてきぼりにはしません。
母親として断腸の思いだったろうな…。
本人もその点は悔やんでも悔やみきれないと私の前で何度も涙を。
でも離婚の時必ず親権者を決めなければならない。
未成年の子供がいた場合離婚届に親権者を記入しなければ離婚出来ないし。
別居して2年関本公美は夫のところに残した麻紀を取り返そうと離婚訴訟を起こし裁判所は離婚を認め麻紀の親権者を母親の公美に指定した。
しかし夫は娘を手放さなかった。
正確には姑の沢田波江がなついた孫がかわいくて手放さなかった。
裁判所は人身保護命令を出し波江は公美に麻紀を引き渡すと判決まで出したが波江は麻紀を手放さない。
娘はまだ波江のところにいる。
いえ見かけませんでした。
よそに預けてるとかで…。
まさかかわいさあまって憎さ百倍で厄介な事になってなきゃいいが…。
関本公美から取り戻される事を恐れて沢田波江は数か月に一度居場所を変えていました。
それが今回公美が偶然波江の知人と出会う事で通り魔まがいの不幸な事件が生じてしまった…。
ハア…。
それにしても沢田波江。
どうしてそこまで孫に執着するのか…。
何か深い秘密があるような…。
主婦の勘かね?ええ。
私はその5歳になる女の子の身の安全が一番心配だ。
(ノック)ごめんください!
(ノック)沢田さん?沢田さん!
(秀樹)まだ何か用かよ?あ波江さんに…いえあのお母さんにちょっとお聞きしたい事があって。
もうここにはいないよ。
引っ越した。
え?引っ越し貧乏とはよく言ったよ。
人に金借りてまで引っ越すなんて馬鹿げてる。
麻紀ちゃんも…娘さんも一緒なんですね?当たり前だろう。
母ちゃん麻紀を片時も離さない。
公美は留置場だから逃げる事ないって取り返しに来やしないって母ちゃんに言ったんだけど…。
この前ここへ来た時私麻紀ちゃんの姿見ませんでした。
いたよ?私見てません。
母ちゃんがどこかに隠したんだよ。
公美が取り返しに来るっていつもビクビクしてたから。
麻紀ちゃんは元気なんですね?ああ。
ほんとに元気なんですね!元気だよ!逃げ回ってても何も解決しないと思いますよ。
母ちゃんに言えよ…。
どこに越したんですか?知らないよ!俺はここんところ毎日足を棒にして職探しに歩き回ってんの!帰ってきたら母ちゃんも麻紀も荷物も消えてたの!連絡は?置き手紙は?ない!私…いつまでもこんな事を続けてても誰も得をしないと思います。
沢田さんあなたがお母さんを説得して麻紀ちゃんを公美さんのもとに帰してあげるわけには…。
裁判所の判決もそう出たわけですし…。
だからさ…どうして裁判沙汰になんかするわけ!?おかげで俺さ家庭内のゴタゴタ知られてリストラ計画立ててた会社にこれ幸いとクビ切られたわけよ。
公美さんだって出来れば内々に済ませたかったはずです。
すんなり子供を彼女のもとに返してさえいれば裁判なんて…。
あんな女に子供を育てられるわけないだろう!俺だってほんとは離婚なんかしたくなかったよ…。
うち両親離婚してるし自分の時はそうならないようにって努力してきたのにさ…。
公美が突然子供ほっぽりだして実家に帰ったんだぜ!?ねえ…子供見捨てて出ていくような母親にさ育てる資格あると思う?検事さん!
(公美)基子さん義母と会ってますよね?麻紀元気ですか?病気なんかしてませんよね?ほんと知らないの…。
ごめんなさい。
(公美)基子さん!私裁判で勝ったんですよ!麻紀は私のものなんですよ!
(基子)しつこいわね!
(公美)あっ!麻紀に会いたいんです…。
麻紀に会わせてください!
(男性)そんなもん振り回したら危ないぞ!
(切れる音)
(男性)うわっ!
(基子)ああ…ああ…!
(男性)やめろ!やめろ!関本さん?関本公美さん?事件の概略は今の話で大体わかりました。
事件に至るまでの事でいくつか質問があるのですが…。
1つは離婚の原因です。
沢田さんと離婚さえしなければ麻紀ちゃんを手放す事もなかったし今あなたがここにこうしている事もなかった。
沢田のギャンブル女性関係…。
決定的だったのは麻紀の父親は俺じゃない…麻紀は誰の子だって突然言い始めて…。
(公美)自分の浮気を責められて逆ギレして…。
信じてくれなくてもいいですが私は一切そのような事は…。
悔しいけど麻紀は沢田の子供です。
もう1つ聞きたいのはこれまでのあなたの行動で一番わからないのは夫と別居する時どうして麻紀ちゃんを連れていかなかったのか。
その事は今でも悔やんでも悔やみきれないんですが…。
麻紀の世話をしていてその顔つきや表情が沢田ととてもよく似ている事に気がついて…。
それからその事がどんどん気になって…。
かわいいはずの麻紀がだんだん憎らしく思えてきてこのままいくと私…麻紀にとんでもない事をしでかしそうで…!なんか考えさせられちゃった…。
かわいい娘と憎い夫が二重写しになるなんて…。
まさにこの前おたくの高原副部長が言ってた女心の不思議ってやつだな。
だから彼女自分を責めて責めて責めまくって麻紀ちゃんを取り戻そうと奔走してたのよ。
まあ1歳で別れたっきり成長した娘の姿を見れねえなんつうのはよこれはやっぱり悲劇だよ。
おまけに麻紀ちゃんの消息は定かでない…。
あ姑の新しい転居先は?つかめてないの。
私ね…。
ダメですよ。
あら!太田ちゃんいたの?あらもう。
なんだこぶ付き?今日。
私の暴走を止めるのが太田さんの人生最大のテーマなんですって。
あの案件は本日見事に起訴までこじつけたんですよ。
一件落着捜査終了!もうそんなどうでもいい事グダグダ調べなくっていいんですよ。
太田さん。
はい?麻紀ちゃんの消息を知る事がどうでもいい事なの!?ねえ!麻紀ちゃんなんかどうなってもいいと思ってるわけ!?検事私そんな事ひと言も言ってませんよ。
いい?上からのノルマをこなすだけが我々の仕事じゃないの!ね。
何が大切でそうでないか自分の頭で考えて仕事しなかったらそんなの機械と同じじゃないのよ!それも壊れた機械よ!ああ!あやちゃんあやちゃん!なんで怒られてるの?太田ちゃんもそんなつもりで言ったんじゃないんだろ?言ってないよ!じゃどんなつもりで言ったのよ!?もうやだ!この人!わかったわかった!俺が太田ちゃんに代わってな麻紀ちゃんと沢田さんの行方俺が捜すから。
な。
それでいいでしょ?検事。
どんなつもりで言ったのよ!?18日にそこの沢田さん出ていかれるの見ませんでした?あ…朝早くバタバタ荷物運んでたみたいだったけど。
その時ちっちゃい女の子一緒じゃなかったですか?さあ?おばあちゃんなら見ましたけど…。
じゃあその日は早朝から引っ越しはなかったと。
うちではありませんねえ。
成増さん!ここのアパートの205号室だ。
沢田波江いるのね。
麻紀ちゃんは?いや確認はしてないがネタは確かだ。
行こう!あ…あとは任せる。
え?ちょっと殺しの現場からなちょっと呼び出しがかかってな。
成増さん感謝します。
あ…俺ずっと考えてた。
子供は誰のもの…かね。
(ノック)
(ノック)
(波江)ああ…!波江さんお話しさせてください!話なんかない!波江さん麻紀ちゃんここですか?会わせてください!孫はここにはいないよ!じゃあどこに!?どこだっていいだろう!上がらせてもらいます。
ダメ!入っちゃダメ!入っちゃダメー!私は麻紀ちゃんの顔を見られればそれでいいんです!警察…警察呼ぶ…!波江さん?波江さん!波江さん…波江さん!波江さん!波江さん!波江さん!
(救急車のサイレン)
(救急隊員たち)123!麻紀ちゃん…?一緒に行く?
(心電図計の音)よろしくお願いします。
麻紀ちゃん。
おばあちゃんね心配ないって。
今ねお薬で眠ってるけどすぐよくなるって。
麻紀ちゃんはどう?元気かな?悪いところないかな?お医者様に診てもらう?
(麻紀)麻紀元気。
そう…。
麻紀ちゃんママの事覚えてる?知ってるよ。
麻紀ちゃんママ好き?うんだーい好き!そう…よかった。
ママ!ああ…。
なんだ帰ってたの?飲む?なんかとっても混乱してる。
何?子供は誰のものかって…。
何よそれ?ん?「生みの親より育ての親」っていうじゃない?でも分の悪い生みの親だって子供を強く思う気持ちがある。
おなか痛めたんだもん…当然よね。
今教育費かけられる親のところに生まれるかそうじゃない親に生まれるかで子供の将来が大きく変わるっていうでしょ?うん。
親次第で子供の出来が全て決まるわけないし決まっていいはずがない。
子供は誰のものか…。
子供は子供が出会う全ての人たちのもの。
子供は出会う人によってその世界が決まる。
時には未来も決まる。
りん先生になる人の責任もとても重大ね。
ああ先ほど裁判所で関本公美の保釈請求認められましたよ。
それはよかったわ。
で保釈金は誰が?父親が出したそうです。
保釈後何も起こらなきゃいいですけど…。
フンまた娘を捜して三千里か?太田さん彼女の必死の思いを茶化さないで。
失礼しました。
でも検事なんとかしてあげられないんですか?関本公美。
こら!検事に余計な事言うな。
余計じゃないわ。
(桜井麗子)また隣の親子がさ夜中に大ゲンカよ。
(吉川香織)相続で揉めてんのやろ?
(漆原さやか)うらやましい。
(柿野たまこ)子供は何人いるんですか?3人。
その内1人は後妻さんの連れ子だからややこしいのよ。
お父さんと血繋がってへんねや。
そらまたややこしいな。
そっか血が繋がってないのか。
ちょっ…お先!えっ?麻紀…。
(泣き声)
(泣き声)麻紀ちゃんそろそろ帰ろう。
まーだよ!
(笑い声)その節は申し訳ありませんでした。
(波江)また年寄りをいじめに来たのかい?お誘いです。
今度の日曜日遊園地に行きませんか?あの子は大好きだけど…。
関本公美さんも一緒です。
彼女保釈になりました。
なら私は絶対に行かない!だったら麻紀ちゃんだけでも。
麻紀をあの女に会わせるわけには…。
波江さんもう終止符打ちませんか?私も裁判所の判断がいつも正しいとは言いません。
でも今回の人身保護法の件に関しては正しい判断をしたと思ってます。
麻紀ちゃんの将来を考えたら誰が彼女のそばにいるのが一番ふさわしいか…。
重い持病のあるあなたは適任ではないと私も思います。
私はなんて言われようと…。
沢田秀樹さんあなたの息子さんだとばかり思ってたけどそうじゃなかったんですね。
あなたは後添いに入られてそれで息子になった。
それが何か…?あなたはご自分の子供を持てなかった。
だから麻紀ちゃんにその代役を務めさせようとした気持ちはわかります。
わかってたまるか!波江さん麻紀ちゃんのこれからを考えた事ありますか?あなたより確実に長く生きる彼女の未来を…。
あなたがいなくなったあとの事を…。
行こうか。
うん!
(麻紀)あっ飛行機雲だ!
(波江)飛行機雲?ありがとうございました。
(麻紀)ママ!
(麻紀)ママ?ママ?ママ!ママ…。
ママ!ママ!ママ…。
ママ…。
(泣き声)ママ…。
(泣き声)
(すすり泣き)麻紀ちゃん。
どうした?検事さん…。
子供が泣いても笑われないけどこんなおばあちゃんが泣いたら笑い者だよね。
だから私我慢…。
苦しいけど我慢した…。
(泣き声)はい。
捨てて…。
私こう見えても手先が器用で…。
よくあの子の服作ってやったり毎年誕生日には帽子編んでやってたの。
だけどもういらないからもうほどいて…。
(すすり泣き)毎年今までどおり作ってあげましょう麻紀ちゃんに。
麻紀ちゃん喜んで受け取るわ。
喜んで忘れず帽子かぶるわ。

(りん)石を沈めたら水の深さが5センチから7センチに変わりました。
石の体積は何立方センチメートルでしょう?
(生徒たち)はい!じゃあ次はテキストの問題を解いてみましょう。
わからない事があったらどんどん質問する事。
わかりましたね?
(生徒たち)はい!
(りん)あーあ緊張した。
でもピンチヒッターのバイトの先生なかなか様になってたわよ。
クソ度胸がいいのはお母さんに似たのよ。
こら!そこの…そこの似てない親子連れさん!ちょっとどこが似てないのよ。
親子でもこんだけ違うかね?えっ?りんちゃんは知性と教養にあふれてる。
おまけに品もある。
そっちはお父さん似なんです。
この裏切り者!何よ!でもねりんちゃん美貌はお母さんの方が一枚も二枚も上だよ!私もそう思う。
ええ〜?やだぁ。
ふふっ。
2人ともわかってるじゃない。
わかってるよ。
あやちゃん。
きれいなあやちゃん。
はーい。
ちょっとお金貸してよちょっと。
お母さん私も今月ピンチなの。
俺もピンチ。
「美人妻金と力はなかりけり」!あはは…!
おしゃべりあるき目です
今日は池田市の歴史ある大衆演劇の劇場を2015/10/20(火) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
京都地検の女6[再][字]

女(知念里奈)が包丁を振り回す事件が発生!女には5歳の娘がいることを知ったあや(名取裕子)は、娘を育てている姑の家を訪ねるが、追い返された上、娘にも会えず…!?

詳細情報
◇番組内容
名取裕子主演▽“主婦の勘”を武器に難事件に立ち向かう女性検事・鶴丸あやの活躍を描く検察ミステリー第6弾!心に響く深い人間ドラマを京都情緒たっぷりにお届けします!
◇出演者
名取裕子、寺島進、益岡徹、大島蓉子、みやなおこ、山口美也子、小林きな子、小林千晴、脇沢佳奈、福本清三、渡辺いっけい、蟹江敬三
《ゲスト》
 知念里奈、赤座美代子、白井圭太

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
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日本語
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