サキどり↑「“公園”再生で 街を元気に!」 2015.10.20


砂場にブランコ滑り台。
子どもの頃は時間を忘れ遊びましたよね〜。
そう公園。
現在日本には大小合わせて10万以上あるんです。
しかし公園の維持管理にかかる費用ばかになりません。
ある自治体によれば小規模なもので年間30万円。
大規模なものでは1,000万円以上かかるとか。
維持費が重荷となっています。
人の手が行き届かず荒れてしまったいわゆる…でも生かせば宝にもなるんです。
手付かずの山林が今はやりのアトラクションに大変身!「うん」だってハハハハハ。
失われていたご近所づきあいも復活。
生まれ変わった公園が人をつなぎ地域を元気にする。
その最新事情に迫ります!
(2人)おはようございます。
確かに最近目に痛い公園まさにお荷物公園増えている気はしますね。
ただその公園が変われば地域も変われる。
そんな可能性があるんですね。
是非模索していきましょう。
さあここでゲストをお招き致します。
名倉潤さんよろしくお願いします。
(名倉)よろしくお願いしま〜す。
どうぞお願い致します。
おはようございます。
おはようございます。
公園で遊んでらっしゃいますか?しょっちゅう遊んでます。
すばらしい。
この前もいっぱい遊び過ぎてドロドロになりました。
でもその公園は遊びやすい公園?そうですね。
遊びやすい公園を選んで遊びに行ってるんですけどもやっぱり近場の公園となるとちょっと子どもたちは遊ばないのでちょっと足を延ばして公園に行ってる感じですね。
お二人公園といっても住宅地にある小さな公園から大きな国営公園までいろいろあるんですけどそれらを都市公園と呼ぶんですね。
…でこのデータをご覧下さい。
その都市公園の数を示したものなんですけど実は年々上がっているんですよ。
増えてるんですね。
10万を超えているんですよ。
すごい数になりましたね。
ただこちらその維持管理費多少増減はあるんですけども減少傾向にあるんです。
えっ増えてるのに?どういう事ですか?これ。
大変ですよね。
だって名倉さん人口減少社会でしょう?という事は税金税収が減りますよね。
1つ当たりの公園の維持管理費が下がってるという事はますますお荷物公園が増える可能性がある。
でもそのピンチをチャンスに変える。
荒れ放題のいわゆるお荷物公園が生まれ変われば人も街も元気になる。
そんな公園があったんです。
買い物客でにぎわう大森柳本通り商店街。
全長250メートル。
51の店が軒を連ねる地域の台所です。
実はこの商店街つい4年前まで店主の高齢化などで閉店が相次ぎが空き店舗でした。
このままではシャッター通りまっしぐら。
創業46年布団屋2代目の高野雄二さんが立ち上がります。
商店街の生き残りを懸けて高野さんはイベントを仕掛ける事にしました。
しかし車通りの多い道路と線路に挟まれた商店街には一度に多くの人が集えるスペースがありません。
イベントスペースをどう確保するか。
高野さんは幼い頃近所の仲間たちと集まっていたある場所を思い出します。
しかし商店街の裏にあるそこはもはや誰からも忘れ去られ荒れ放題。
同じ頃公園を活用したいと計画していた人がもう一人いました。
公園を高齢者が活動できる場所にしたいと考えていました。
澤登さんは地域の高齢者と共にさび付いたフェンスの塗り替えや花壇の手入れを始めます。
こうした活動を通じ公園を復活させたいと願う2人が出会ったのです。
荒れ果てた公園をどうよみがえらせるか。
2人は公園の改修を行政に掛け合いました。
要望は3つだけ。
商店街のイベントスペースとして活用するため公園の真ん中は広く空けてほしい。
高齢者が集う拠点とするため遊具ではなく健康を維持する器具を設置してほしい。
そしてこれまでなかったトイレを新設してほしいというシンプルなものでした。
必要ですよね。
必要ですね。
そして去年4月公園は生まれ変わりました。
高野さんたちはこの公園を活用しイベントを次々と計画します。
地域の高齢者が特技を生かした模擬店。
夏祭りではプールを置いて子どもたちの水遊び。
この日は親子で参加できるイベントが行われていました。
もちろん人が集まる事で商店街に活気が戻りました。
こちらのおそば屋さん。
今年の売り上げが去年に比べ50%アップしているんだとか!忘れ去られていた公園は今商店街にとってなくてはならない場所になりました。
続いて訪ねたのは住民が自らの手でよみがえらせた公園です。
この日はあいにくの雨。
…にもかかわらずどんどん人が集まってきています。
公園の一角に建てられた住民手作りのログハウス。
地元の住民なら誰でも利用する事ができます。
住民たちの中心となってログハウスを作った清水靖枝さんです。
民生委員を30年近く務めてきた清水さんはある思いを抱いていました。
清水さんが目をつけたのは地域の真ん中にある公園。
うっそうとした樹木に覆われたそこは人の目が行き届かず誰も寄りつかない場所でした。
こんなに広い公園…ねえ。
この公園に誰もが気軽に集える場所を作ろうとしたのです。
地域のおとうさんたちが日曜大工の腕を披露。
ログハウス作りが始まりました。
あっ手作り?へえ〜手作りなんだ。
そして2013年5月。
ログハウスが1年がかりで完成しました。
住民が作ったログハウス。
管理するのももちろん自分たち。
放課後には学校を終えた子どもたちが帰ってきます。
幼い子が親に連れられて遊びに来る事も。
「うん」だってハハハハハ。
ここにはいつも子どもたちを見守る大人のまなざしがあります。
地域に住む子どもも大人も交流できる掛けがえのない居場所ができました。
なるほどね。
工夫一つで人が集まるようになるっていうのはねいいですよね。
見た目はこの公園誰が来るんやろって思っても…。
そういう公園多いですからね。
ああいう施設が一つあるだけでそれも地域の皆さんが手作りですものね。
手作りしていいんですね言えば。
どういう仕組みなのかいろいろねちょっと探りたいですよ。
教えて頂こうと思います。
今日はもうお一方です。
全国の公園について調査研究をされています池邊このみさんです。
お願い致します。
はいよろしくお願い致します。
なぜお荷物な公園が増えてるんですか?今までは公営の公園っていうのは公が管理してました。
そうすると何が起こるかっていうとやれ害虫がいる毛虫がいて嫌だとか遊具が汚いとかあるいは子どもたちの声がうるさいとかそういう苦情が全部公共に行くんですね。
そうすると勢い公共はボール遊びしちゃいけませんよとか大きな声は出さないで下さい。
禁止事項ね。
俺何しに行っていいか分からないですもん。
ボール遊びもできひんし「私語厳禁!」って書いてあるんですよ。
意味が…公園行ってしゃべったらあかんって何やねん。
自分たちが子どもの時はそれでOKやった人が大人になってこういう公園で遊んで楽しかったっていう思い出はないのかなって思うんですよね。
ただ行政としては苦情が来るので対応しなければならない。
そうですそうです。
うわ〜。
そこが一番の悩みの種なんですよね。
悪循環ですよね。
(池邊)悪循環ですすごく。
でもああやってちょっとした工夫であんなにうまくいくものですか?まあ今回の場合大田区の話もありましたけれどもやはり市民と要するに行政との間で信頼関係がある。
あとやっぱり主だってやってる方々がほかの住民に対しても自分たちが責任を取るんだよっていう事を多分言って頂いてるんだと思うんですね。
そこが大きく違う。
やっぱり持続性っていうのが一番大事ででそれをやるとさっきの商店街のお金が戻ってくる。
さっきの見守りとかやっぱりああいうふうにやってると何か地震とかあるいは火災の時にあっあそこのおじいちゃんおばあちゃんいないよとかあの子とお母さんいないよって言った時に多分みんなが助けに行ったりとかそういう事につながると思うんですね。
やっぱりコミュニティーの絆みたいなものをやはり復活できるという点ではすごく大きいですね。
そういう好循環を生んでくれると公園の価値っていうのが非常に高まると思うんですね。
公共のものは実は皆さん僕を含めてですけれども公共イコール行政で区とか市とか町村がやってくれる…ではなくて公共って僕らもメンバーなんだっていうふうに発想を変えてかないと進まないって事ですよね。
そうですね。
だからやはり公園は使いこなさないとおっしゃるように税金で作られてるものなんでもう誰も来ない…さっきの年間何人なんていう話だったら要らない施設になってしまいますからそれをどうやって価値あるものに変えてくかっていうそういう行為が…やはり住民側からのアクションっていうのが必要ですね。
住民たちが主体的に関わっている例いろいろあるんです。
ご覧下さい。
まずは千葉県柏市公園里親制度というものなんです。
6年前から始まりました。
住民が公園の里親になって管理をするというボランティア制度なんですね。
で2人以上の柏市民なら誰でも応募が可能で掃除ですとか設備の点検などの管理を600人を超える市民が行っています。
すごい人数ですね。
続いては富山県富山市。
コミュニティーガーデン事業です。
ここ公園の一角なんです。
その一角に地域の住民が野菜を育てる。
子どもからお年寄りまでみんなで一緒に育てる。
それをみんなで一緒に消費するという。
みんなで頂くっていうね。
いいですね。
それからこちらは大阪の泉佐野市。
去年開園した公園なんですがここにはこんな方々がいます。
名付けてパークレンジャー。
えっパークレンジャー!?一般公募の市民が専門的な講習を受けまして自分たちの手で公園を作ろうというものなんですよ。
池道自分たちの手で作る。
本当にレンジャーやね。
まさに自分たちが主体的に積極的に動くという。
それで好循環が生まれてる例ですよね。
でもやっぱり行政と市民が本当にうまく協力し合って…。
その橋渡しとかその取りまとめとかかなり工夫…。
なかなかこう一緒に「賛同しましょう」…僕が熱くなっても「賛同しましょう」って言う人はなかなか少ないような気がするんですよね。
そこが難しいですよね。
今まで公園に興味なかった人も公園に来てもらえるような…。
やっぱり若い方がどうやって公園の運営管理みたいなのに携われるかっていう事もとっても大きな課題ですね。
難しいな立ち上がんの…。
俺立ち上がりたいけどやっぱ無理やな〜俺。
是非立ち上がって下さい。
イヤ〜ッ!120万坪を超える広大な国営公園越後丘陵公園です。
平成10年の開園以来さまざまなアトラクションや四季折々の花々が訪れる人たちを楽しませてきました。
この公園に2年前新しい施設が作られ人々の人気を集めています。
それっ!おお〜。
(笑い声)うっそうとした山の中から聞こえてくる楽しげな声。
のぞいてみると…。
皆さん走ってる走ってる!この人たちはかなりの健脚ですよね。
ここは野山など舗装されていない自然の中を走るトレイルランニングの専用コースなんです。
ランニングコースをプロデュースした…世界各国のレースに参加し好成績を収めるプロのトレイルランナーです。
3年前松永さんは公園からある相談を受けました。
頼まれたのは敷地の南側にある遊歩道の活用。
トレイルランニングのコースにして集客を図りたいというのです。
しかし園内を見て回った松永さんは意外な場所に着目します。
実に公園の7割を占める巨大な山林。
開園以来17年放置されていたこの場所に新しいコースを一から作ろうと考えました。
しかし松永さんは確信していました。
切り開く必要がある訳ですよね。
さすがやなプロは。
やっぱ見えてるんやな。
かつてここは人が行き交う里山でした。
その痕跡をたどれば道はできるというのです。
松永さんには予算をかけずにコースを整備できるという自信もありました。
コース作りを土木業者ではなくトレイルランニングの愛好家に委ねる事にしたのです。
松永さんの呼びかけにランナーたちがボランティアで駆けつけました。
コースの随所にはランナーならではの心配りが見られます。
コース作りそのものはランナーにとっては楽しいイベントなんですね。
確かに。
おととしと去年で6キロのコースが整備されました。
これまでにかかった費用は…
(2人)え〜!?こうして毎年10月には全国から500人を超えるランナーが集まる大会を開く事ができました。
手作りのランニングコースはこれまでにおよそ300万円の収入を公園にもたらしています。
長い間放置されていた山林は人を集める人気スポットに生まれ変わりました。
へえ〜。
だからそういう事やってる人じゃないとそのアイデア浮かばないですもんね。
トレイルランニングとかね。
しかも7割手付かずの森でそこを変えていくっていう。
でもすばらしい発想ですよね。
その発想はもう全くないですもんね。
すごいですよね。
コースはできる。
トレイルランナーの同好の皆さんが集まって切り開く。
更に走った人たちもみんな健康になる。
一石三鳥って事ですよね。
そういう事ですね。
でひょっとすると世界まあ日本を代表するトレイルランナーがそこから生まれる可能性もあるって事ですよね。
そうですね。
あの子どもたちがもしかしたら…。
ひょっとすると…。
プロになっていくかも。
そうやって考えるとそういう新しい潜在ポテンシャルが非常に高いところだって。
自分たちがどうやって使うかを皆さんで考えて命を吹き込む事で新しい活力の生み出す力になるんですよ。
変わっていってほしいですね。
おっきい公園やのに何にもないとこもありますからね。
今までだと改修とかリニューアルとかリノベーションとかっていうふうに言ってたんですけどもやっぱり再生っていう考え方に基づくとニューヨークのハイラインなんかもそうですけれども。
ハイライン?はい。
要するに鉄道の高架。
普通だとこれを撤去して道路にしてしまう訳ですけれども。
昔ここ鉄道だったんですか?
(池邊)そうです。
鉄道敷ですね。
今もうかなりすてきな場所じゃないですか。
そういう事があるとその地域のオフィスビルの賃料が上がったりマンションとかの…。
資産価値が?そうですね。
資産価値が上がるんです。
逆に価値が上がっていくんだ?そうです。
いやでも名倉さん近隣住民の説得の材料「不動産価格上がりますよ」。
これはかなり来るんじゃないですか?本当においしい話頂きましたねこれは。
そのぐらい魅力のある公園って事ですよね必要なのは。
何でそんな変わったのかな。
公園ってサッカーやってるとかキャッチボールしてる姿ってもう見ないんですよね。
だんだん手狭になっていって子どもを遊ばすのにすごく手狭になっていってもう遊ばせるとこがないんですよね。
だから家でゲームやってると公園行こうやとかって言うけど言うと公園つまんないって言うようになってきたり…。
ちょっと公園を楽しい場所にしたいんですよね。
そうなんです。
そこがやっぱり大事だと思う。
遊具があるから公園が楽しいなんていうのはやっぱ幻想だと思うので。
そうなんですよ。
そうなんですよ。
どうやって変えるかというところで行政も変わらなきゃいけないし。
住民の方も要求するだけじゃなくて自分たちの責任でどう変えていくかっていうのを考えていく。
ああちょっと考えよう俺も。
近くの公園。
公園プロデュース?
(2人)お!ちょっと考えたいですね本当にね。
公園の価値観はちょっとああこんな公園やったら行かないわじゃなくて行ける公園にしようぜというふうに。
お宝だっていうふうに思えるようにちょっと皆さんで話し合ってみたいですね是非ね。
ネプチューン公園行きたいですけどね。
行きたいですよね。
ネプチューン公園何もないと思いますよ。
片山さん10万もあるんでしょう?都市公園。
すごいポテンシャルじゃないですか実際。
ですよね。
確かにお荷物公園だんだん増えているような印象ありますけど諦めない。
ちょっと意識を変えて発言してみる発信してみる。
それで変われば私たちも変わる。
地域も変わる。
可能性感じましたね。
ですよね。
という事で是非皆さん足を運んで下さいパークに。
エンディングナンバーは日曜日ですけれどもCHICAGO「SATURDAYINTHEPARK」。
Let’sgo!2015/10/20(火) 01:30〜02:00
NHK総合1・神戸
サキどり↑「“公園”再生で 街を元気に!」[字][再]

全国に10万以上あるといわれる公園で、維持管理が重荷となり放置される例が増えている。「お荷物」返上で生まれ変わり、人をつなぎ街を元気にした公園を紹介する。

詳細情報
番組内容
全国に10万以上ある「公園」。その維持管理には、小規模なもので年間30万円、大規模なものでは1千万円以上かかるといわれる。行政の財政悪化を背景に、管理が重荷になり、放置されるいわゆる「お荷物」公園が増加中。そんななかアイデアと工夫で、生まれ変わった公園を紹介。「お荷物」公園を再生させて、シャッター通りが活気ある商店街に!全国から人が集い利益をもたらす公園も誕生!?人をつなぎ街を元気にする公園を紹介
出演者
【ゲスト】名倉潤,千葉大学大学院教授…池邊このみ,【キャスター】ジョン・カビラ,片山千恵子

ジャンル :
情報/ワイドショー – その他
ニュース/報道 – 経済・市況
バラエティ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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