今年の訪問外国人と観光収入 MERS響き減少へ=韓国

【ソウル聯合ニュース】今年韓国を訪れる外国人観光客数が、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス感染拡大の影響で昨年に比べ少なくとも4.6%、最大で9.6%減少する見通しだ。韓国文化観光研究院が20日までに、「MERS発生に伴う観光部門の見通し・対応策」と題する報告書をまとめた。

 報告書によると、今年の訪韓外国人は昨年の1420万人から4.6~9.6%減り、1357万~1284万人にとどまるとみられる。2003年に中国・広東省と香港を中心に感染が拡大した新型肺炎(重症急性呼吸器症候群、SARS)と2011年の東日本大震災による観光客減少事例を基に推計した。

 韓国政府は今年、1550万人の外国人観光客誘致を目標に掲げていたが、12.5~17.2%下回ることになる。

 観光客の減少に伴い、韓国の観光収入は前年より8815億~1兆9030億ウォン(約940億~2028億円)減少すると予想される。政府目標に比べると3兆~4兆ウォン少ない。

 一方、今年海外を旅行する韓国人は1846万人と前年比14.8%増加し、過去最多を記録する見通しだ。韓国人の海外旅行需要は2008年のリーマン・ショックのあおりで翌年に大幅減少したが、その後は回復が続く。ここ3年間は年8%台の伸びを見せている。

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