東京国際映画祭で舞台あいさつに立ったプロボクシング元世界王者の辰吉丈一郎(左)と阪本順治監督【拡大】
プロボクシングの元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎(45)が23日、東京都内で開催中の東京国際映画祭で先行上映された、自身の20年間の軌跡を追ったドキュメンタリー「ジョーのあした -辰吉丈一郎との20年-」(阪本順治監督)の舞台あいさつに出席した。
劇場内のファンに「タッツヨシ!!」の大コールに迎えられ、ジャージー姿で阪本監督とともに登場した辰吉は、「コールはうれしかった」と口にしながらも、同作については「ただ僕、俳優でも何でもないんで。ボクサーなんで。ドギマギします」と一言。同作には試合映像などは含まれておらず、阪本監督は「引退のことをしつこく聞きました。1人の男の引き際ということでまとめた」と説明し、「辰吉君からは『俺が終わってないのに、なんで映画が先に終わるんだ』と言われました」とも明かした。
辰吉は2009年にタイ人選手に敗戦した試合を最後にリングには上がっていないが、「あともうちょっとなんですよ。チャンピオンに返り咲くということしか考えていない」と現役続行への変わらぬ決意を見せた。
16日の世界タイトル戦で敗れて世界4階級制覇に失敗し、現役引退を表明した亀田興毅氏(28)についての質問が報道陣から出ると、「お疲れさんと言いたい。ホンマによく頑張ったと思います。3階級制覇はホンマにすごいこと」と称賛を口にした。
同作は来年2月に全国公開予定。