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不毛な争いをいつまで続けるつもりなのか。 維新の党の分裂劇が泥沼化し…
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不毛な争いをいつまで続けるつもりなのか。
維新の党の分裂劇が泥沼化している。松野頼久代表が率いる党執行部は今月、橋下徹大阪市長らの新党に合流するとみられる国会・地方議員ら計165人を除籍した。これに大阪側は「処分は無効」とし、24日に大阪で開く「臨時党大会」で「解党」を決める方向だ。
日本維新の会と結いの党が合併し、維新の党が誕生したのは昨年9月だった。12月の衆院選比例区では、自民、民主に次ぐ838万票を獲得した。
有権者の多くは、野党第2党の維新が第三極として与野党間で役割を果たすことを期待したはずだ。ぶざまに自壊していく展開を誰が望んだだろう。信頼を裏切った罪は極めて重い。
このまま法廷闘争に発展するようなことになれば、国民の政治不信はますます強まろう。
改革勢力を称した維新の看板はもはや地に落ちた。双方の合意のうえで党を解散し、それぞれ別の党として出直す。それが無用な内紛を終結させる最短の道ではないか。
混乱の始まりは、野党再編をめぐる考え方で松野氏らと対立し、8月に離党した橋下氏による新党結成宣言だった。
大阪系議員らは、党を二つに分ける「分党」を執行部に要求した。年内に国が党に払う計約13億円の政党交付金も分配されるからだ。だが交渉は決裂した。大量処分を受けた大阪系は「執行部の任期は切れている」と猛反発し、対立は激化した。
今は党員でもない橋下氏がツイッターなどを通じて執行部攻撃を事実上指揮し、火に油を注いだ。一方的に解党宣言をした橋下氏は「党をつくった者としての責任」を強調するが、公党を自分の個人商店とでも考えているようにしか見えない。
「解党し、政党交付金は国民にお返しする」。そう橋下氏は主張する。ただ、大阪の党本部にある党名義の通帳や印鑑をかたくなにガードしているのは橋下氏に近い議員たちだ。「金は要らないとずっと言ってきた」という橋下氏の言葉を額面通り受け取ることは難しい。
そもそもいったい誰の金と思っているのか。政党交付金は政治活動のために国民が負担しているお金だ。仲間内で非難、中傷合戦に明け暮れている維新に対しても、公金が支出されると思うとやりきれなくなる。
党を束ねきれなかった松野氏らの責任もむろん大きい。
双方とも事態を収拾できなければ、また新党をつくっても有権者の信頼は取り戻せまい。
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