(康雄)「お前さぁデートじゃねえんだからよ」「前回のこと思い出せ!」
(和子)フフフ…。
(康雄)《「もしかしてお前俺の声が聞こえんのか?」》《「おはよう」》
(和子)《あー!》
(康雄)《「俺の姿が見えるのはお前だけらしいな」》《「俺はこの世にでけえやり残しがあるんだ」》《「それを終えるまでは成仏できねえ」》
(和子)《殺されたってどういうこと?》
(康雄)《「俺はその殺された刑事天野なんだよ」》《「お前に残された道は2つ」》《「俺と共に事件を解決するか犯人におびえながら生き続けるかだ」》《「さぁどっちを選ぶ?」》《分かったわよ。
やればいいんでしょ。
やれば》《「フフフ」》《うっ!》《違うんです…。
すいませんすいません。
違うんです》《このクマが全部悪い…》
(康雄)《「冬野!」》
(冬野)《やっぱり》《えっ?》
(康雄)《「冬野俺のことが分かんのか」》《元熱海署の冬野と申します》《ポッ…》《ちょっとあなたにお聞きしたいことがあって》
(康雄)《「よう俺だよ。
冬野。
聞こえんのか?」》《もしかして…》《分かるんですか?》
(冬野)《はい》《「ハハハハ…」》《うわ〜やったー!》
(冬野)《高井陸君のクマですよね?》《えっ?》
(康雄)《「ガクッ」》
(冬野)《あなた陸君をご存じなんですか?》《えっ?》
(冬野)《だったら話は早い》《付き合ってください》「そりゃあ男もできねえわな」何か言った?・
(口笛)「うわ〜!く…苦し…」
(康雄)「あーあ冬野だけは俺の存在を信じてくれると思ったのによ」あのねえ普通信じないから。
「でもよ今から陸君に会えんのはうれしいよな」陸君のお見舞い死んだヤッサンの代わりに冬野さんがずっと続けてくれてたんでしょ。
はぁ…いい人。
あれ?冬野さんまだかな?
(康雄)「そのうち来んだろ。
そう焦んなよ」魅惑の赤いフォームだ。
そうだ。
ちょっと上から見てきてよ。
(康雄)「はぁ?」いってらっしゃーい!
(康雄)「あ〜れ〜」あー…。
和子さん。
はっ!ああ冬野さん。
あれ?陸君のクマは?あっ…えー…。
(康雄)「うっ!」あっ。
そこに。
(康雄)「は…鼻が鼻が。
鼻…」やっぱり僕にはただの編みぐるみにしか…。
(康雄)「鼻がつぶれた」うるさい。
(康雄)「鼻鼻鼻…」
(康雄がにおいを嗅ぐ音)「うーん。
お前いい匂いしてんな」におい嗅げるんだ…。
駄目だやっぱり聞こえない。
無理もないですよ。
普通は聞こえない…。
でも僕には聞こえるはずなんです。
そ…そうですよね。
生前のヤッサンとバディだったんですもんね。
くそ…。
(康雄)「冬野」「そこまで俺のこと…」本当にいい人。
では行きましょう。
はい。
(冬野)陸君。
今日は君に見せたいものがあるんだ。
陸君。
これ覚えてる?
(康雄)「よう俺だよ。
俺だよ」「俺だってば!分かるだろ?」あれ?
(冬野)これ陸君のだよね。
あの日海でなくした。
(冬野)あの日のことを何か思い出したかな?・
(沙樹)そっとしといてあげなよ。
(沙樹)陸ここに来てからずっとそう。
何にも話さないし笑いもしない。
泣きもしないんだから。
(康雄)「幼い子供にあんなつらい思いさせやがって」「犯人の野郎絶対取っ捕まえてやっからな」「おい和子。
まずは夫妻に対して殺害動機のあるやつがいねえか徹底的に調べねえとな」「いずれにせよ怪しいのは高井塾の連中だ」
(冬野)あっ。
あっあ痛っ…。
(康雄)「ボーッと歩くなお前」はっ!
(冬野)あなたは確か…。
(大橋)ああ。
(大橋)高井塾で講師をしています大橋です。
あれ?あっ…あっ!
(大橋)何で刑事さんと一緒に?えっ…あーっと…そのー…。
(康雄)「陸君に会いに行ったら偶然」陸君に会いに行ったら偶然。
大橋さんも陸君のお見舞いに?
(大橋)ああ…心配でつい足を運んでしまうんです。
お優しいんですね。
(大橋)いえ。
では。
ふぅ〜。
(康雄)「セーフ」
(大橋)あの。
えっ?ちょっとお話ししたいことが。
(康雄)「ジーッ」どう?
(康雄)「こりゃ当分動かないな」大橋さんの話ホントかな?
(康雄)「古谷みたいな熱中しやすいタイプは何かにはまるととことん金を費やすからな」「高井夫妻に借金しててもおかしくはねえよ」どうかしたんですか?どうして僕には聞こえないんでしょうか?えっ?あっ…さあ?ちなみに和子さんホントは…。
えっ?天野さんの血縁者とか?そ…そんなわけ!そんなわけないじゃないですか。
あんな顔の怖いおっさんと血がつながってるわけないじゃないですか。
(康雄)「何だと?」
(冬野)でも天野さんの娘さんはとってもかわいらしい子ですよ。
えっ?ヤッサン娘いたの?
(康雄)「いちゃ悪いのかよ」杏ちゃんはちっちゃいころからピアノを習ってて。
だから天野さんも張り込みで疲れたときとか杏ちゃんの好きだったクラシック音楽を聴いてたりしてたんです。
え〜!?あの見た目で?
(康雄)「痛痛。
痛て和子てめえ」しかも天野さん仕事の合間に杏ちゃんのピアノのコンクールとか行ってたりしてて。
(康雄)「ふふふ…冬野。
お前その辺にしとけ」照れくさかったのか杏ちゃん本人には毎回仕事で行けないってことにしてたみたいですけど。
何かすてきな父親ですよね。
(康雄)「そ…そ…そこそこは…」冬野さんなら1億倍すてきなパパになれると思います。
(バイブレーターの音)冬野です。
あっすぐ戻ります。
すいません僕。
い…行っちゃうんですか!?
(康雄)「さっさと行ってこい」
(冬野)また連絡します。
あっ…。
はぁ…。
じゃ私たちも行こうか。
(康雄)「バカお前!」・
(机をたたく音)
(古谷)あー!チキショー…。
(康雄)「後を追え」えっ?
(康雄)「おい目立ってるぞ」あっ。
ここは無理。
(康雄)「何言ってんだよ早く入れ」お邪魔します。
(あえぎ声)あっ…。
(康雄)「何やってんだお前」「ちゃんと古谷を捜せ」ああ…うん。
(康雄)「おい何も隠れてねえぞ」はっ…。
(女性)早く早く触って。
(あえぎ声)
(康雄)「おい戻れ。
戻れって!」「戻れって!」秘宝館にクマ連れて女…。
お邪魔しました。
女一人なんて変な人だと思われるじゃない!
(康雄)「ぬ〜あ〜!!」「あ…あ…あ…杏」あの子が杏ちゃん?へえ確かにカワイイ。
杏。
あーん。
(康雄)「あのくそがき。
俺の娘をぬけぬけと」あの感じいくとこまでいってるね〜。
(康雄)「チキショー!」
(バイブレーターの音)はい。
ああ…冬野さん!えっ?高井塾が裏口入学の斡旋?
(康雄)「何だと?俺に代われ!おいおい冬野冬野!」「もっと詳しく!」
(通話の切れる音)「チッ…チクショー切りやがった」ヤッサンの声聞こえてないからね。
・
(古谷)すいませんちょっと…。
ちょっとちょ…。
や…やめてください!ちょああ…。
(康雄)「ありゃあ取り立て屋の連中だ」えっ?
(康雄)「かなりまずいな」
(男性)金は借りたら返すもんだろ。
(古谷)必ず返しますから!暴力…うっ!うわっ!うわっ。
(康雄)「和子警察呼ぶふりしろ」えっ…。
(康雄)「早く早くしろ!」お巡りさん…お巡りさん!こっちです!こっち!
(古谷)必ず…必ず返しますから。
(康雄)「痛っ。
何すんだよ。
…にしても古谷のやつあそこまで借金まみれだったとはな」「金に困って裏口入学の斡旋をしていた可能性は高いぞ」「痛っ!」「そうすっと殺害動機はそれが高井夫妻にバレて口封じのため。
う〜んあり得るな」「何だよさっきから!」私やっぱり無理。
(康雄)「はぁ!?」もうこれ以上協力できない。
「何だよいまさら」「一度やるって決めたろ」もし今日の古谷さんみたいに危ない目に遭ったら?「そうならないようにするよ。
安心しろ」もしそうなったらって言ってるの!「俺がお前その…お前お前をだ」「痛っ」ティッシュすらよけられないのに?「そっか…」「そうだよな」「一般市民を守れなくて…」「何が刑事だよな」
(冬野)ホントにいいんですか?天野さんも?
(康雄)「ああ」「刑事課の片隅にでも置いといてくれ」刑事課の片隅…か陸君の所に。
分かりました。
じゃあ。
(康雄)「はぁ…」天野さんホントにこの中にいるんですか?
(康雄)「ああ」「ああ!いるぞ〜!」駄目か…。
でも天野さん僕はまだ諦めてませんから。
(康雄)「冬野…」あっ。
あっ…杏。
あっ…。
いやあっえっ…。
あっその…。
私以前天野さんにお世話になったことがあって。
(杏)失礼ですけど…父とはどういった?それは…。
(杏)父が私の話をするとは思えなくて。
どうして?
(杏)仕事しか興味のない人間でしたから。
そんなことないよ!
(杏)何であなたにそんなことが分かるんですか?あっいや…娘を思わない父親はいないかなぁと思って。
(杏)うちは違います。
父がいなくなっても家の中はほとんど変わりませんでしたから。
そんな…。
あー…。
でも…あれは聞けなくなっちゃったか。
(冬野)きてるきてる。
ああきてるきてる。
(康雄)「冬野…」
(冬野)きてるきてる…。
ああ…きてる。
きてる…。
(康雄)「冬野。
冬野。
冬野?」はぁ…ここで働くのか。
・
(男性)ありがとうございました。
あっ…。
(吉住)熊瀬さん。
ああ…。
今日は高井塾お休みなんですか?
(吉住)ええ。
ちょっと色々ありまして。
ああ裏口入学。
えっ?ヤバッ。
ご存じでしたか。
本当なんですか?言いにくいんですが…。
古谷さんそのことで塾長を脅していて。
全てを知った大橋さんが塾長を問いただしたところその2日後に塾長たちは…。
大橋さんそれからずっと自分を責め続けていて。
それで陸君のお見舞いにも毎日。
(冬野)いずれにせよUSBメモリーです。
斡旋業者の証言によると高井塾との機密情報の交換はこんな感じのUSBメモリーで行っていたようです。
夫妻が裏口斡旋を認めた上で自殺したんだとしたら遺留品の中にあってもいいはずなのに。
やっぱり犯人は別にいて高井夫妻は…。
靴。
はい?ヤッサンが言ってました。
「今から死のうって人間が靴なんか買うはずない」って。
もしホントに他殺だとしたら…陸君があんまりです。
(康雄)《「幼い子供にあんなつらい思いさせやがって」》
(康雄)《「犯人の野郎絶対取っ捕まえてやっからな」》ヤッサンも同じこと言ってました。
悔しいですがやっぱり僕には聞こえません。
天野さんとバディを組めるのは和子さんあなたしかいない。
冬野さん。
このままだと陸君は汚い金を稼ぎ自殺した両親の子供だということになります。
真相を突き止めないかぎり一生誤解されたまま生きていくことになるんです。
和子さん。
陸君のためにももう一度捜査に協力してもらえませんか?でも…。
あなたのことはこの僕が守りますから。
(扉を開ける音)陸君お願い。
少しの間だけそのクマと交換してほしいの。
お姉さんそのクマと一緒に陸君のパパとママのために頑張るから。
(康雄)「和子」ありがとう。
(康雄)「和子よく言った。
痛っ」
(康雄)「USBメモリー?」そうその中に犯人の手掛かりがあるかもしれないって。
(康雄)「ならさっさとそのUSBを捜しに行け」ちょっとだけ待って…。
もう…喉…カラカラ!あ〜!そういえば杏ちゃんに会ったよ。
(康雄)「何!?」ヤッサンのこと色々誤解してた。
(康雄)「いいんだよもう杏のことは」でも聞けなくなっちゃったんだって。
(康雄)「ええっ?」CDコンポ。
壊れたらヤッサンがたたいて直してあげてたんでしょ?
(康雄)「また壊れちまったかあれ」よし。
あっ!
(康雄)「ギャ〜!!」「や…やめろやめろ!放せ!」あっ冬野さん!うん?
(康雄)「お…俺はこいつんちでひでえ目に遭わされたんだよ!」まさか〜。
(康雄)「嘘じゃねえよ」「こいつはな生粋のオカルトオタクなんだよ!」えっ?
(冬野)《きてる…あっきてるきてる》《ああ…きてる。
きてる…》
(康雄)《「冬野?冬野君?」》《ああ…きてるきてるきてる》
(康雄)《「おい何だよこれ」》《「何してんだよ!」》《きてる!きてるきてるきてるきてる!》《きたー!》
(康雄)《「『諦めてない』ってそういうことかよ!」》特上のお札です。
守るって言ったでしょ?ここパワースポットなんですよ。
さぁ和子さんも一緒に。
・
(冬野の歌声)
(康雄)「おい…さっさとUSB捜しに行くぞ」人生甘くない。
・
(冬野の歌声)2015/10/17(土) 23:55〜00:20
関西テレビ1
テディ・ゴー! #02[字]【哀川クマ×若手一演技派女優森川大奮闘!新キャラ続出!】
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フリーターとクマ編みぐるみの最弱コンビ始動!頼もしいイケメン刑事や康雄の娘も登場!事件の闇に迫り驚きの真実が…
詳細情報
おしらせ
「野球道〜挑戦〜 セ・クライマックスシリーズファイナル 東京ヤクルト×巨人」延長の際、放送時間繰り下げの場合あり。
番組内容
山瀬和子(森川葵)は、クマの姿をした天野康雄(哀川翔)に巧みに誘導されて、不本意ながら高井夫妻殺人事件の捜査に足を踏み入れてしまった。そんな中、康雄の部下だった刑事の冬野唯志(平岡祐太)は、高井夫妻の息子である陸(五十嵐陽向)のクマを持っている和子に声をかけた。和子が事情を話すと、信用はしたものの自分には康雄の声が聞こえないことをやたらと悔しがる。
和子と冬野は、クマを手に
番組内容2
陸が入院している病院を訪ねるが、入院患者の白石沙樹(MOMOKO)から陸は事件以来、何も話さず笑うこともなくなったと聞く。帰り道、2人は陸のお見舞いに来た高井塾講師の大橋正(松尾諭)とばったり会う。大橋はためらいながらも同じく塾講師の古谷政則(六角慎司)が多額の借金をしていることを話す。
古谷を見張って喫茶店にいた和子と冬野。やがて冬野は電話で呼び出されて出て行ってしまう。
番組内容3
引き続き古谷を見張っていた和子に、冬野から高井塾が裏口入学のあっせんをしていたとの情報が入る。その矢先、古谷が柄の悪い2人組に連れていかれる。康雄の指示で追いかける和子だが…!
出演者
森川葵
平岡祐太
松尾諭
小柳友
六角慎司
峯村リエ
/
哀川翔
スタッフ
【原作】
加藤実秋「アー・ユー・テディ?」(PHP文芸文庫)
【脚本】
大北はるか
阿久津朋子
【主題歌】
「ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ」チームしゃちほこ(ワーナーミュージック・ジャパン)
【プロデュース】
高田雄貴
【演出】
西坂瑞城
田中峰弥
【制作】
フジテレビドラマ制作センター
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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