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 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)で機器の点検の不備が相次いでいる問題で、原子力規制委員会は21日、文部科学省の担当局長を定例会に呼び、所管省庁としての対応を聴いた。田中俊一委員長は「改善していると言うが、前進(していればいい)という期間は過ぎている」と文科省の認識を批判した。

 規制委は2013年5月、もんじゅの運転再開準備を禁じる命令を出した。文科省にも、もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構への注意や指導を求めてきたが、その後も必要な点検を放置するなどの保安規定違反が続いていた。

 文科省の田中正朗(まさあき)・研究開発局長は「命令を解除できる状況になっていないことにおわび申し上げます」と謝罪。「保守管理の予算や現地に駐在する職員を増やした。当初と比べ、発生している問題の性質は変わってきている」と改善が進んでいると説明したが、更田豊志委員は「安全確保は基本中の基本で、待ったは許されない。改善ではなく解決されていないことが問題だ」と指摘。田中知(さとる)委員は「ナトリウム漏れ事故から20年。改革を繰り返してきたのに、なお満足できる成果が得られていない。もう期待するのは無理がある。今日の説明を聞いても、及第点に達していないと感じる」と語った。田中局長は「一つひとつ根本まで立ち返って見直しており、時間がかかっている」と答えた。

 原子力機構は昨年12月に再発防止策を盛り込んだ報告書を提出したが、今年8月末にも、約4万9千点ある機器のうち約3千点で安全上の分類を誤っていたと報告。重要機器で詳細な点検を怠っていた可能性がある。機構は21日午後、この不備について規制委に報告書を提出する予定だ。