南シナ海:米中、韓国の中立的態度に不満

韓国は「平和と安定」繰り返すだけ

 韓国外交部(省に相当)関係者は19日、米国が南シナ海に中国が造成した人工島周辺に米軍艦船を投入する「航行の自由作戦」がまだ実施されていない段階では、「これまでの立場に変わりはない」と説明した。韓国政府はこれまで米中が対立する南シナ海問題について、「南シナ海で平和と安定が維持されることを望む」といった程度の原則論的な立場を表明してきた。しかし、外交筋は「韓国の中立的態度に米中も一定の不満を抱いている」と困惑を隠さない。

 米国はこれまでさまざまな外交ルートを通じ、韓国側に「南シナ海について発言してほしい」と要求してきたとされる。今年6月にはラッセル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)があるセミナーで韓国の立場表明を公に要求した。当時外交部当局者は記者団に「韓国側に新たな役割や措置を求めるものではない」と述べた。しかし、オバマ大統領が今回、韓米首脳会談直後の記者会見で、「中国が国際規範と法を守れなければ、韓国は声を上げるべきだ」と言及し、状況が変わったと言われている。元外交部関係者は「外交部はこの問題に対する米国の懸念をやや過小評価した感がある。今後展開される状況を細かく見守り、賢明に対応する必要がある」と述べた。

李竜洙(イ・ヨンス)記者
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