こんなこ いるかなの絵本は「絵本リスト」の頁へ
■こんなこいるかな・・・・・・100人に100の個性、1000人に1000の輝き
『こんなこいるかな』は、NHK教育テレビ「おかあさんといっしょ」で放送された1分足らずのアニメーションです。 キャラクター一人一人の性格表現を強調したお話で、1986年から十数年にわたって放送されました。のちに、 「母と子のテレビ絵本」でも、よりストーリー性の高い作品を制作、放映。絵本も多数出版されました。 登場する12人の子には、それぞれ性格や感情、行動を表すキャッチコピーがあります。 「いやだいやだのやだもん」「いたずらっこのたずら」「がんばりやのがんがん」………。 性格を際立たせるために、「こいぬのペロ」と「こねこのミャー」の二人をニュートラルな存在に設定。 話はすべて、個性的なキャラクターと無性格または優等生的な「ペロ」と「ミャー」で構成さています。 人はみな同じではない。いろんな性格や特徴をもっている。「だから楽しいんだ」と、ぼくは、アニメ、絵本、 雑誌を通じてくりかえし表現してきました。顔や体や性格が違うのは当たり前。よい子、悪い子なんて考えも しない。ただただ、いろんな子がいるんだということを、ユーモラスなストーリーでおおらかに描いたのです。 たとえば「こわがりやのぶるる」は、たいへんな怖がりやさん。でも、けっして臆病ではありません。むしろ 好奇心旺盛な積極的な子に設定しました。おばけが怖いくせに、おばけの絵本が大好きで「こわいよー!」って ふるえてる……というふうに。「こんなこいるかな」が子どもたちに受け入れられたのは、しくじっても、いたずらしても 叱られない、のびのびと遊びまくれる「解放区」をそこに見つけ、共感,安堵したからではないでしょうか。 子どもにとって「安心感」は、きわめて重要なキーワードであると、ぼくは思います。 もちろん人の性格はそんなに単純なものではありません。でも、単一の性格でわかりやすい「こんなこいるかな」 の仲間に、子どもたちは自分と似た部分を発見したり、優越感を感じたりしているのです。 自分以外の人や、社会へ眼をやる最初の一歩……。これも、「こんなこいるかな」のテーマでした。 子どものあるがままの姿を認めてあげて、個性の萌芽をじっと見守ってあげたいですね。長い目で。有賀忍 『げんき』2006年6月号より(講談社) |
・キャラクター「こんなこいるかな」は |
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ぽっけ …わすれんぼう
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ぽいっと…ちらかしや
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