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政治資金規正法違反:小渕議員、辞職の考えなし

毎日新聞 2015年10月20日 21時24分(最終更新 10月20日 23時19分)

第三者委員会の報告書提出を受けた記者会見で厳しい表情を見せる小渕優子衆院議員=前橋市で2015年10月20日午後6時16分、猪飼健史撮影
第三者委員会の報告書提出を受けた記者会見で厳しい表情を見せる小渕優子衆院議員=前橋市で2015年10月20日午後6時16分、猪飼健史撮影

 ◇記者会見 事件関与を改めて否定 不明点の調査も終了へ

 小渕優子衆院議員(41)=群馬5区=の関連政治団体を巡る政治資金規正法違反事件で、小渕氏が20日、前橋市で記者会見して事件への関与を改めて否定し、議員辞職の考えはないことを明らかにした。自身が調査を依頼した「第三者委員会」の報告書に沿って説明し、不明点についてもこれ以上は調査しない方針を示した。

 小渕氏は会見で「多くの皆さんに心配やご迷惑をかけた。改めておわび申し上げる」と謝罪。監督責任を認めたが、「渡された収支報告書の表紙や中身をぱらぱらめくり、『ご苦労様』と返していた。秘書を信頼していた」と自身の関与を否定した。

 2006年末時点で資金管理団体の預金残高は収支報告書より約1億円も少なかった。ズレを解消するため、元秘書らは09年から虚偽記載による「つじつま合わせ」を始めたとされる。このズレについて小渕氏は「慶弔費や陣中見舞いなど記載をはばかられる支出の不記載があったようだが、十分に分からない。地検の捜査や第三者委の調査でも分からず限界。資料が乏しく、亡くなっている関係者もいる」と述べ、追加調査はしない考えを示した。

 「今回の問題を受け『知らなかった』と言い逃れすれば刑事責任を回避できると考える人が出てくるのでは」との質問には「なんと答えたらよいか分からない。制度は私が決めるものではない」と答えた。

 小渕氏は問題が発覚した昨年10月に経済産業相を辞任し、「第三者による調査後、政治家として説明責任を果たしたい」と述べてこれまで説明をしてこなかった。

 東京地裁は今月9日、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で元秘書2人に執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。これを受け、「第三者委員会」が19日に「小渕氏は関与しておらず、法律上の責任はない」との調査結果報告書を公表していた。【尾崎修二、高橋努】

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