ニューヨーク=金成隆一
2015年10月20日21時21分
国連総会の第1委員会で19日、核軍縮の審議が始まり、核兵器の非人道性についての国際的な議論を引っ張ってきたオーストリアが、今回提出を予定する核兵器の法的な禁止をめざす決議案について概要を説明した。一方、核大国の米国は、いま核兵器を全面禁止にしても核なき世界は実現しないとして禁止論を強く牽制(けんせい)した。
オーストリア代表は演説で、「一部の国々は、他国の核保有は認めないのに自らの安全保障のためには核の重要性を強く主張する」と核保有国を批判し、今の核軍縮と不拡散の体制は「正当性に欠陥」があると指摘した。
その上で、オーストリアがアイルランドや南アフリカ、メキシコと提出予定の決議案の名称は「核兵器禁止と廃棄のための人道の誓約」で、各国には「核兵器の禁止と廃棄に向けた法的なすき間を埋めるための効果的な措置の追求」を、全核保有国には「核兵器の爆発の危険性を減らすための具体的な措置」を求める内容になると説明した。
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朝日新聞国際報道部
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