ゴリラ大好き声優・山本希望
『アイドルマスターシンデレラガールズ』の城ヶ崎莉嘉役や、『僕は友達が少ない』の楠幸村役など人気アニメで活躍中の声優・山本希望さん。
知っている方も多いと思うが大のゴリラ好き声優として有名。"ゴリラが男性として好き"という彼女は自身のブログやツイッターでもゴリラが持つ魅力について語り、好みの男性に「ゴリラに勝てる人」と挙げるほどだ。
ヒップホップも好き
最近、電波少女さんの曲を聴いたり、DBGオールスターズさんのラップを見たりとラップに縁があったのでエミネムの8Mileを鑑賞。フリースタイルかっこいい!影響されてセリーナへの愛を1時間くらいラップしました。私のホットなライムでセリーナからのプロップスをゲットできた気がしますYO☆
さらに個性派MC・ハシシとDJ・nicecreamによる電波少女(でんぱがーる)や、ドラゴンボール芸人達によるDBGオールスターズ、さらにエミネム主演の映画「8Mile」でフリースタイルに興味を示し、ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフルにハマっているという彼女。
応援している声優さんがヒップホップ好きと聞くと無性に良盤やオススメのラッパーなどを教えてあげたくなってしまうのはなぜだろうか。とにかくアニメ好き音楽好きの私としては嬉しいことだ。
ビックなヒップでホップなNON! 予測ができないビックらドン! 今日の衣装はどうですか? 評価して?ライカ小西ドン ドンウォリドンウォリ道頓堀 明かりをつけましょうボンボリ
さらにラップも披露。最近ハマったにしてはセルフポースト(自己賛美)を取り入れたり、ドン小西といった人名を出したり、韻の踏み方も上手い。
そんな"ゴリラ好きでHIPHOP好き"な山本希望さんのツイートが話題になっている。
HIPHOPはゴリラ
フリースタイルダンジョンが面白すぎる!やっぱhip-hopってゴリラだよ。
『フリースタイルダンジョン』は、テレビ朝日にて、毎週水曜25:26〜に放送されている挑戦者がプロのラッパーとフリースタイル(即興ラップ)で勝負し賞金獲得を目指す番組。その『フリースタイルダンジョン』を見た彼女は「HIPHOPはゴリラ」とツイート。
争いの解決方法が平和的。血を流さないためのルールを設けて巧みに熱く戦う姿はゴリラのドラミングに似てるよね。
その後、「ゴリラのドラミングに似ている」と発言。一体どういうことなのか。
この話題になっている発言を元HIPHOP DJ(ラッパーを目指したこともあったが向いていないため挫折)現在は幅広いジャンルのDJを趣味でやっているライターの私が真面目に解説してみた。
フリースタイルバトルとは
※フリースタイルダンジョン-Dragon Oneの韻を踏みまくるラップは見事
フリースタイルバトルとは、簡単に言うと即興のラップで勝負(バトル)すること。
B-BOY PARKから火が付き、ULTIMATE MC BATTLE、そして高校生RAP選手権、そしてフリースタイルダンジョンと盛り上がりを見せる日本のラップバトル。日本でフリースタイルが上手いラッパーと言えばKREVAを筆頭にMC漢、般若、鎮座ドープネス、R指定などがいる。
※個人的ベストバウト UMB2006 FORK(ICE BAHN) vs HIDADDY(韻踏合組合)
バトルとは言うが、ケンカでもないし、ただ文句を言い合うわけではい、音に乗せることや、韻を踏んだり、相手の即興のラップに即興でアンサーしたり、フローや言葉の言い回しといった他とは違う個性を出したり多くの技術が必要になる。頭の回転の良さがよく取り上げられるが、場数を踏むことや練習、歌詞を書き溜めるといった地道な努力が必要になってくる。
バトルでは主に"disる"、つまりこきおろすわけだが、そこには相手へのリスペクト(尊敬)の気持ちがあるのだ。バトルのなかでも単に"disる"だけでなく尊敬の念を即興でラップするラッパーも少なくない。
そんなフリースタイルバトルのどこが「ゴリラのドラミングに似ている」のだろうか。
ゴリラのドラミングの意味
誰もが知っているゴリラが胸を平手で、ポコポコ叩く行為。一般的に威嚇行為と知られていますが、ドラミングの本当の意味は、ゴリラ同士の力の試し合いや、無駄な争いを避けたり、興奮したとき、遊ぶときなど自分の感情を示す行為だという。
京都大学理学研究科教授でありゴリラ研究の第一人者・山極寿一教授も『ゴリラは交互にドラミングすることで力を試し合うのです。それがあるために興奮を持続させることができる。離れていても遊び続けることができる。人間の言葉と似たような機能を持っているのかもしれません。』と語っている。
なるほど、決められたルールの中で自分が思った素直な感情を音に乗せ即興でラップするフリースタイルバトルと、胸を叩いて音を出し、力の試し合いや、争わずに済むようになど、感情を示すために使われるゴリラのドラミング。
似ている...フリースタイルバトルをゴリラのドラミングに比喩するとはさすがとしか言いようが無い。
平和的解決策としてのHIPHOPとドラミング
ヒップホップには有名な2PACとノートリアス・B.I.G.の東西抗争といった血生臭い歴史が付きまとう。そんな血生臭いことが起こらないようヒップホップには平和的な解決策として「ラップバトル」「DJバトル」や「ブレイクダンスバトル」「グラフィティ」があるのだ。それらはヒップホップを構成する重大な要素である。
hip-hopもそういうところがあるし似てる。つまりhip-hopはゴリラなんだよ。
んー私の言い方がマズイのかな。ゴリラもhip-hopも心にピースがあって素敵だなということを言いたいんだけど。わからないか残念。
平和的解決策としてのヒップホップと争いを避けるためのゴリラのドラミング。つまり、声優・山本希望さんが言う『HIPHOPはゴリラ』というのはあながち間違っていないのである。
via:テレビ朝日/UMB/山極寿一教授インタビュー