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季節のせいか、年齢のせいか、旅に出て人生について考えてみました。人生とは「目の前にある課題を毎日解決していくプロセス」と定義できます。楽しい課題もあれば、辛い課題もある。でも、そのプロセスを味わうように自分を仕向けていくことこそが、生きている醍醐味です。

そして、そんな人生における人間関係とは「お互いを許しあっていくプロセス」と定義できます。

自己中心的なエゴイズムというのは多かれ少なかれ誰もが持っているものです。それを振りかざせば、周囲にいる人を傷つけたり、迷惑をかけたりしてしまう。そのぶつかり合いは、時には戦争や暴力のような形になってしまうこともあります。

お互いが自分の主張ばかりしていては、いつまで経っても信頼関係は成り立たず、人間関係を確立することはできません。そこには相手のエゴイズムを受け入れて、許容する「許す力」が必要です。

若いころには、お互いが主張をして、その合意点を見出すのが人間関係のあり方だと思っていたこともあります。しかし、自分勝手で、わがままな主張をお互いにしているだけでは、合意点に到達できたとしても、そのプロセスに心が疲れてしまいます。人間の円熟とは、相手の立場を受け入れ、自己主張や勝手な論理を許していく器を大きくしていくことだと思うようになりました。

私の周りにいる人間的に尊敬できる人たちには、この許す力があります。私もその境地に近づきたいと思っていますが、まだ道は遠いようです。

自分の心の中にある未だに許せないことを、どうしたら悟りの境地にまで持っていけるのか。もやもやした気持ちを晴らすには、まず徹底的に事実関係を解明し、専門家の力を借りながら、「社会のルール」に沿った問題解決をしていく。その時に、何か見えるのかもしれません。

人生とは、そして人間関係とは、何とも奥深く、いつまでも終わりのないプロセスの連続です。課題を与えられ、それを解決していく中で、自己成長する。未熟であるということは、それだけ成長の可能性があると、前向きに考えようと思います。

(写真は先日訪れた修善寺の素晴らしい宿泊施設です)

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年10月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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