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クリントン氏 議会証言で追及乗り切る
10月23日 12時39分

クリントン氏 議会証言で追及乗り切る
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アメリカ大統領選挙で民主党の最有力候補のクリントン氏は、国務長官在任中に、リビアで大使などが殺害された事件や私用のメールアドレスを公務に使っていた問題を巡って議会で証言し、共和党からの長時間にわたる追及をかわしました。
来年11月に行われるアメリカ大統領選挙で与党・民主党の最有力候補のヒラリー・クリントン氏は22日、議会で多数を占める野党・共和党の要請に応じて、立候補表明後初めて下院の特別委員会に出席し証言しました。
この中で共和党側は、クリントン氏が国務長官を務めていた2012年9月に、リビアにあるアメリカの領事館が襲撃され、大使など4人が殺害された事件を巡って責任を追及しました。これに対し、クリントン氏は「私は責任を取り、悲劇が再び起きないよう改善を進めた」などと説明しました。
また、共和党側は、クリントン氏が国務長官在任中、私用のメールアドレスを公務に使っていた問題についてもただしました。しかし、クリントン氏は「間違いだったと言ってきた。『機密』と記された情報は送っても受け取ってもいない」などと反論し、批判をかわしました。
特別委員会はおよそ11時間にわたって行われましたが、アメリカメディアは「クリントン氏が冷静に対応した」とか「共和党は決め手に欠けた」などと伝えています。
民主党の候補者選びでは、クリントン氏の有力なライバルになる可能性があったバイデン副大統領が立候補しないと表明し、クリントン氏が今回の議会証言も乗り切ったことで、優位な情勢となっています。

米メディア「打撃与えられず」

アメリカの主要メディアは、野党・共和党がクリントン氏に打撃を与えるには至らなかったなどと伝えています。
このうち、有力紙「ワシントン・ポスト」は、「野党・共和党決め手に欠ける」という見出しで、「共和党側は、判断が間違っていたとクリントン氏に認めさせようとしたものの、民主党議員と言い争いになるなど、時折、墓穴を掘った」と伝えるなど、野党側は当初狙った効果を上げることができなかったとしています。
また、「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、「クリントン氏、リビアでの行動を弁明」という見出しで、アメリカ領事館の襲撃事件について、共和党側が対応に不備があったと指摘したのに対し、クリントン氏は警備対策のレベルを上げるべきだという要求が、自分のところまで上がってこなかったと説明したことを取り上げています。そのうえで、「クリントン氏は身内の民主党議員の支援も受けて、落ち着いた対応を続けた」として、2年前に議会の公聴会で、議員の質問に対して、声を荒げたことを繰り返さないよう細心の注意を払っていたと分析しています。

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