世界初のかぼちゃサーフィン 安房鴨川名物になるか
安房鴨川の前原海岸で18日に行われたジャンボかぼちゃのサーフィン大会を取材した。ハロウィンにちなんでの珍企画。
鴨川市在住のジャンボかぼちゃ栽培の日本チャンピオン、上野貢司さん(54)が、地元のプロサーファー最古参の川井幹雄さん(67)に酒飲み話で「かぼちゃって浮くんですよ」と話したところ川井さんが「じゃあ乗ってみよう」と乗り気になったのが始まり。
砂浜に用意されたのは直径1メートル、重さ200キロ前後の巨大パンプキン3つ。1つあたり大人10人で運んだ。波打ち際で、川井さんが普通のボードと同様に滑り止めのワックスを塗って準備。しかし、海に入る前に、メンバーの一人が試し乗りしている段階で「ズボッ」と足がはまってしまい、一つはおじゃんに。周囲からは「あーあ」とため息がもれた。残念だが、あくまで自然のものだから仕方がない。海に入る前に欠陥が分かって良かったかもしれない。
海に入れるとかぼちゃはぷかりと浮いた。しかし200キロの重さだけに制御するのは大人4、5人がかり。波が来るのに合わせて一人が飛び乗るわけだが、プロでも至難の技。なかなかうまく行かない。
テイクオフに成功したのは16歳から29年、地元でプロサーファーとして活躍している関谷利博さん(45)。ほんの一瞬だったが、見事にかぼちゃボードに乗った。
サーフィンは2020年東京五輪の追加種目候補になったこともあり、招致を目指す鴨川市としてはPRにかぼちゃサーフィンを活用したいところ。この日は、近くで「鴨川食フェスタ~キンメ祭り~」も行われており、長谷川孝夫市長(66)も、かぼちゃサーフィンを見に来た。「面白い企画。鴨川は五輪やパラリンピック選手のキャンプ地にも立候補している。こういう話題でも盛り上げていきたい」と乗り気だ。
かぼちゃ王者の上野さんにお聞きしたところ「これからは大きさだけでなく、ボード向けの平べったいかぼちゃ作りにも取り組みたい」とのこと。世界初のかぼちゃサーフィン。安房鴨川名物になるかもしれない。
コラムランチ