第2回 体内時計25時間はウソだった!

(写真クリックで拡大)

 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の三島和夫部長は、秋田県で育ち、秋田大学医学部に進んだ。

 秋田県は冬にどんよりした天気が続く地方で、日本で一番日照時間が短いそうだ。伝統的に過眠や睡眠リズムの異常を生じることの多い冬季うつ病が多く、秋田の大学病院時代にも多くの患者を診察していた。また直属の指導医が、有名な睡眠医学の教授だったということもあり、最初から「睡眠」をテーマにする路線に乗っていたともいえる。

 そんな三島さんが、ある時、アメリカのカリフォルニア、スタンフォード大学に籍を移した時期があり、その時にカルチャーショックを受けたという。どんよりした秋田と比べると、カリフォルニアは空が青い!

「飛行機から降りたとたんに、空が青いこと!いまだかつてあんなに青い空は見たことなくてですね、冬にみんなホットパンツでジョギングとかしてますからね。本当にカルチャーショック。1年の5カ月くらいは暗い季節を過ごす雪国出身の人が、冬でも明るい青空のカリフォルニアにきたわけですから、もうこんなところがあるのか、と思ったんです」

『8時間睡眠のウソ。 ――日本人の眠り、8つの新常識』

追加取材による書き下ろしと大幅な修正を加え、この連載がさらにパワーアップして本になりました!
Amazonでの購入はこちらからどうぞ。

単行本: 248ページ
出版社: 日経BP社
発売日: 2014/1/18