ブロガーの文章力の向上法 | 正しい文章よりも個性、世界観を表現する文章力を磨くこと

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ブログでメシを食って6年目。文章下手な私なりのブロガー式文章力向上法

落合です。

文章を書くことは苦手でですが、なんとかブログでメシを食って6年目。

今も広告は一切使わず、ブログ経由でお仕事をいただいて暮らしております。

6年ブログを書き続けましたが、最良の文章スタイルに向け日々探求の毎日です。

探求中ではありますが、6年もやっていると見えてくるものがあるもので、ブロガーの文章力向上のために必要なことも見えてくるようになりました。

そんな中、お客さまから

『文章が下手でブログもSNSも続かないので、文章力の向上のため、ビジネス文章講座を受けようと思うのですが…』

という相談を受けました。

結論から申し上げますと、私は『その必要はないですよ!』とお答えしております。

なぜなら、小規模なWebメディアの運営やブログ運営の場合、講座で正しい文章の書き方を身につけるよりも、個性を活かした文章や、読者に向けたわかりやすい表現を、独学で身につけることに注力したほうが良い結果が出るからです。

今回は小規模なWebメディアのライター、ブロガーの文章力の磨き方について、お伝えして参ります。

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文章のプロである、新聞記者や国語の先生でも、ブログ飯に即行き着かない理由

正しい文章を書く力そのものが、Webサイトのアクセスや、Webサイトによる売上に直結すると考えるのは危険です。

大きな遠回りをすることになりかねません。

ブロガーにとっての文章力とは、もっと違うところにあるのだと私は思っています。

実際に私のお客様の中には元新聞記者の方、有名進学塾で国語の教師をされている方などもいますが、彼らのような優れた文章力を持ってしても、人気のWebメディアや、人気ブログを育てるには、一筋縄ではいきません。

小さなWebメディアのライターや、ブロガーに求められているのは、正しい文章や、裏づけのある情報の正確さよりも、”個性あふれ世界観のある文章、わかりやすい文章”であると、私は思っています。

文章の正しさや、正確な情報といった類の仕事は、新聞社や出版社のような、マスメディアに任せれば良いのです。

彼らと同じ土俵で戦ったとしても、取材力、組織力、資金においても全く叶いません。

私たちは、マスメディアにはできないことをやっていくべきなのです。

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もちろん、何が言いたいのかさっぱりわからないような、グチャグチャな文章ではダメなので、誰からも指摘を受けるほどの人は、多少学んだほうが良いでしょう。

でも、ブロガーが鍛える文章力ってのは正しさよりも、個性や世界観を磨き、読み物としての面白さや、有益さにつながるモノ、読者が読みやすくわかりやすいモノ、を追求したほうがブログ飯には早く近づけるのではないでしょうか。

個性ってのは、それだけで人を惹きつける力があります。

私の経験上、ビジネス的、国語的に正しい文章というものは、勉強すればするほど個性が薄まるように感じています。

新聞記者の文体がどれもこれも似ているのと同じように、正しい文章を書こうとするあまり、個性を犠牲にしているように感じるんですよね…

※校正をし過ぎるのも、個性を薄めている気がします。適度に誤字脱字をチェックする程度で良いのではないかと。

文章のプロでも、ブログ飯に即行き着かない理由は、そこにあるのではないかと思います。

だからこそ、我々のようなライター、ブロガーは、

1、自分の書き方でたくさん書く
2、読者の反応をチェックし、分析する
3、より読者に合う形に改善する

この繰り返しで文章力を向上させるべきです。

読者の反応のチェックの仕方は…
Google Analyticsで分析しましょう。Google Analyticsの使い方は、私の心の友、松原潤一さんが良い記事を書いてくれています。
まるで教科書!初心者のためのGoogleアナリティクスの使い方【絶対保存版】

この磨き方なら、個性を殺すこと無く世界観を生み出し、わかりやすい文章を書けるようになっていきます。

「ブログで収入を得るために、ビジネス文章講座に通って文章力の向上を!」っていう選択肢は“ブログで収益を得る”という目的に対しては、遠回りになってしまうと、私は感じます。

売れているミュージシャンはみんな正しい歌唱法、演奏法で演じているでしょうか?

そんなことは無いはずです。

こう言ってはアレですが、歌唱力が無くても、独自の個性や世界観で売れまくっているアーティストって、たくさんいますよね。

それだけ個性や世界観ってのは強い力を持っているのです。

もちろん優れた文章力は武器であり、活かして行ける人は強いです。決して文章のプロがダメと言っているのでは無く、素人が最短距離でブログの収益化に挑む場合に、通る道としては遠いと言っているだけですよ〜!

正しい文章を使いながらも魅力的な世界観を作り出す稀有な例も、もちろん存在します。

しかしながら、そこに辿り着くのは容易ではないことも、しっかり理解しておくべきでしょう。

極めて高い演奏技術を持ちながら、独自の世界観を持てる人が本当に少ないように…

先日、『大野雄二 & Lupintic Five』のライブを、Billboard-LIVE Tokyoに観に行きました。

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大野雄二さんは大好きで、何度も観に行っていますが、

“極めて高い演奏技術+独自の世界観”

という稀有な世界を見られます。

大野雄二さん74歳、肘で鍵盤を叩いて演奏する姿に驚きました。震えるほどの感動!

ホント凄いジャズピアニストです。

私が観に行った日では無いですが↓↓

最高のひと時でした!
そうそう「BLUE GIANT」というJazzマンガに出てくる名セリフがあります。

このマンガに出てくる主人公に対し、テナーサックスの師匠が放つ言葉。

「上手いヤツはゴマンといる。それじゃダメなんだよ。オレの音はよくても感動。お前の音は人を圧倒できるんだ。」

これ、ブロガーも噛み締めたいセリフですね。

自分は正しいと解って使った言葉でも、結果的に人を不快にさせてしまうケースもある

新聞や、雑誌は読むためにお金がかかります。

言い換えれば、新聞や、雑誌は、既にお金を払った人が読むコンテンツです。

それに対して、小さなWebメディアや、ブログというものは、読まれないことを前提に、読まれるためにどうすべきか?を徹底して考えなくてはならないもの。

そのためには正しい文章よりも、わかりやすい文章や、共感される文章を書いていく必要があります。

ブロガーはサービス業だと思ったらいい。

自分が発信したい記事を、読者に共感してもらえるように書かなくてはならない。読まないはずの読者さまに、読んでもらえるコンテンツを作らなくてはならない。

“正しい文章=わかりやすい文章”と、いかないところが厄介なもので、むしろ正しい文章の方が分かりづらく、読みづらいというケースも多々あります。

さらに、時代によって言葉や文章の使われ方、認識のされ方は変わります。

例えば、

『情けは人の為ならず』

という言葉。

正しくは、“人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる”という意味ですが、“人に情けを掛けて助けてやることは、結局はその人のためにならない”と誤用されることが多々あります。

文化庁が実施した、平成22年度「国語に関する世論調査」では、

本来の意味で使う人が45.8%
誤用で使う人が45.7%

という結果が出ており、半数の人は間違って使っていることがわかります。
同様に『役不足』という言葉も、誤用が多い言葉のひとつ。

正しくは、

“力量に比べて、役目が不相応に軽いこと”という意味ですが、“役目に比べて、力量が足りないこと”と、誤認されていることが多いです。

『この仕事は彼には役不足だよ』

という表現は、本来褒め言葉に近いのですが、人によっては酷評されていると誤認される可能性が高いのです。
こういった誤認識の多い言葉は、いくら自分が正しい意味を知っていても使うことは避けたほうが良いでしょう。

自分は正しいと解って使った言葉でも、結果的に人を不快にさせてしまうケースもあるのです。

『誰にでも誤認されることの無い、わかりやすい文章を探し用いる。』

我々ブロガーは、こういった言葉にも注意したいところですね。

まとめ

と、いうことで、一刻も早くブログを収益化させたいのであれば、正しい文章を学ぶよりも、

1、自分の書き方でたくさん書く
2、読者の反応をチェックし、分析する
3、より読者に合う形に改善する

のサイクルを回し続けて、独学で習得すること。

ブロガーの文章力向上にはこれが一番です。

そして、誤認識の多い言葉は使わず、読者のわかりやすさを最優先に考えましょう。

まぁ私もまだまだ出来ていないのですが、これでもブログでメシを食って6年目。

この辺を意識して、なんとか長いことやれています。

私ももう一歩先を目指しています。一緒に進みましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

落合正和

マーケティング・コンサルタント&エキスパートブロガー 2010年よりソーシャルメディアマーケティングに注目し、現在はオフラインでの商圏分析とソーシャルメディアマーケティングを融合したナレッジをベースに、企業や政治家、プロスポーツ選手といった方々へのコンサルティング活動、講演活動を行っています。 著書:はじめてのFacebook入門【決定版】(秀和システム)