形容詞をどうにかしたい!
前回、書いた記事の続きです。
ブックライター上坂徹さんが、形容詞をできるだけ使わないようにする。
と言っていました。
わたし沢山、使ってました。形容詞。
この本、おもしろい。 この映画すばらしい。 このご飯おいしい。
おもしろいや、すばらしいを他の言葉で表現する。難しいです。むずかしいも形容詞。
なにが、むずかしいのか、なにがおもしろいのか文章で説明する。
村上春樹さんの食べ物の描写
村上春樹さんの小説や、エッセイの中に登場する料理。私は大好きです。本当に食べてみたくなります。
「「僕はセロリを齧ってしまってから、夕食に何を食べようかと考えた。スパゲッティにしよう、と僕は思った。にんにくを二粒太めに切ってオリーブ・オイルで炒める。フライパンを傾けて油を溜め、長い時間をかけてとろ火で炒める。それから赤唐辛子をまるごといれる。そしてそれもにんにくと一緒に炒める。苦みの出ないうちににんにくと唐辛子を取り出す。この取り出すタイミングがけっこう難しい。そしてハムを切ってそこに入れ、かりっとしかけるところまで炒める。そこに茹であがったスパゲッティを入れ、さっとからめてみじん切りにしたパセリを振る。それからさっぱりとしたモツァレラ・チーズとトマトのサラダ。悪くない。」
(「ダンス・ダンス・ダンス」より)
もし小説に登場する料理が食べられる店があれば、行きます。
スコット・フィッツ・ジェラルドのグレート・ギャツビー
この作品の九章!宝石がちりばめられたような文章です。もう芸術作品ですね!
ギャツビーは緑の灯火を信じていた。年を追うごとに我々の前からどんどん遠のいていく、陶酔に満ちた未来を。それはあのとき我々の手からすり抜けていった。でもまだ大丈夫。明日はもっと速く走ろう。両腕をもっと先まで差し出そう。……そうすればある晴れた朝に――
だからこそ我々は、前へ前へと進み続けるのだ。流れに立ち向かうボートのように、絶え間なく過去へと押し戻されながらも。
フィッツ・ジェラルドの描いた風景がもし存在するのなら、見に行きます。
文章が人の心を動かすんです。
まとめ
紹介した2人は天才かもしれませんが、ほんの少しでも、自分に取り込む事が出来たら、文章を書くのが楽しくなると思います。
おもしろい本、映画、おいしい料理、楽しい日常。
形容詞を出来るだけ使わず書いてみてはいかがですか?
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