政権批判クリアファイル 所持見たら指導を 北海道教委が教職員調査
北海道新聞 10月17日(土)10時17分配信
道教委は、札幌市教委管轄の同市立を除く道内の公立学校の教職員を対象に、安倍政権に反対する文言が書かれたクリアファイル(プラスチック製書類入れ)を学校で使用したり、配布したかどうかを尋ねる調査を行っていることが、16日分かった。自民党道議からの指摘を受けて行った措置で、教職員組合が反発している。
道教委が問題視しているのは、俳人金子兜太(とうた)さんの書「アベ政治を許さない」が記載されたクリアファイル。9月の道議会予算特別委で自民党・道民会議の藤沢澄雄氏=日高管内選出=が「道内の学校で教師の机に置いてあった。厳正に対処すべきだ」と指摘したのを受け、調査に乗り出した。
道教委によると、調査対象は、札幌市立を除く道立、市町村立の小中学校、高校など約1700校の校長と教頭、教職員約3万6千人。14日に各校などに送付された調査書は、教職員によるクリアファイルの所持や配布の目撃の有無に加え、見た場合は教職員の名前や状況を書くよう求めている。学校長や市町村教委宛ての別の文書では「持っていた場合は適切な指導をしてほしい」と呼びかけている。
道教委は「人事院規則で定めた政治的行為禁止に違反する可能性がある。生徒や保護者に誤解を招く恐れがあり、注意が必要」と説明。処分などは「今後検討する」としている。
一方、北海道教職員組合の木下真一書記長は「組合として配布した事実はない。自民党道議からの質問に基づく調査は、政治的中立性が保たれているとはいえない」と批判している。
TPP薄氷合意 日米中の思惑
異例の延長を重ねTPP交渉の閣僚会合は大筋合意に達した。参加国の日米、TPPへの警戒感がにじむ中国、それぞれの思惑は。
読み込み中…