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【プロ野球】

ヤクルトが14年ぶり日本シリーズ

2015年10月18日 紙面から

ヤクルト−巨人 日本シリーズ進出を決め胴上げされるヤクルト・真中監督=神宮球場で(沢田将人撮影)

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◇セCSファイナルステージ第4戦 ヤクルト3−2巨人

 セ・リーグ王者のヤクルトが3−2で巨人に勝って対戦成績を3勝1敗とし、1勝のアドバンテージを加えて14年ぶり7度目の日本シリーズ進出を決めた。最優秀選手(MVP)には4試合で打率4割6分7厘を記録した川端慎吾内野手(28)が選ばれた。24日にヤフオクドームで開幕する日本シリーズで、2連覇を狙うパ・リーグのソフトバンクと対戦する。

 最後のアウトは空振り三振。代打・高橋由のバットが空を切ると、ガッツポーズを連発する守護神バーネットに女房役の中村が抱きついた。ヤクルトは初戦敗退の後、3連勝し、14年ぶりの日本シリーズ切符をゲット。選手たちは尻込みする真中監督を歓喜の渦に引き入れる。指揮官はリーグ優勝した時と同じく7度、神宮の夜空に舞った。

 序盤から采配がピタリと当たった。ポレダとの相性の良さからCS初スタメンに抜てきされた比屋根が、初回先頭で右中間へはじき返す。長野の拙守もあって二塁打にすると、山田の適時打で先制のホームを踏んだ。第2打席は適時打に盗塁。伏兵が絡んだ貴重な3点を、鉄壁の救援陣で守り切った。

 優勝監督インタビューでは「CSが終わってホッとしている。一試合一試合、苦しい戦いだった。シーズン中もこういうゲームを粘って粘って勝ってきたので、投手をはじめ選手を信じていた」。ぐるりと波打つ傘の群れに「ファンの皆さま、おめでとうございます」と、2001年から恒例となったフレーズでファンと喜びを分かち合った。

 比屋根は「大一番で使ってもらって、足の震えが止まらなかった。打席に立つ前に足を動かさなきゃと思って、1回の守備は左翼も右翼もカバーに思いっきり走った」と、この日のCS初スタメンの緊張感を語ったが、「あの東京ドームほどではない。あれが野球人生で一番」と、天王山の9月26、27日巨人戦を挙げた。

 「あれ」があったからこそ、初回に川端の投ゴロで三遊間に挟まれかけても、ポレダの動きを見て思い切りよく三塁を陥れた。真中監督はこのCS期間中、「選手たちは変な緊張なくいつも通りプレーできている」と話していた通り、普段着野球で巨人の挑戦を退けた。

 日本シリーズで戦う相手は、常勝軍団ソフトバンク。「強敵だけど、今まで通りチャレンジャー精神で、みんなの力を結集して日本一を目指す」。工藤監督との1年目指揮官対決を制し、三たび宙を舞ってみせる。 (竹村和佳子)

 

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