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高浜原発再稼働への賛否 地元と周辺自治体に温度差
10月16日 6時44分

高浜原発再稼働への賛否 地元と周辺自治体に温度差
NHKが行った世論調査で、関西電力がことし12月の再稼働を目指す福井県の高浜原子力発電所について尋ねたところ、地元高浜町では再稼働に「賛成」「どちらかといえば賛成」が66%で、「反対」「どちらかといえば反対」の25%を上回りました。一方、高浜町を除く原発から30キロ圏の周辺地域では、「賛成」「どちらかといえば賛成」の39%より、「反対」「どちらかといえば反対」が55%と多くなりました。
NHKは今月2日から3日間、原発のある「高浜町」と「原発から30キロ圏の周辺地域」、「そのほかの福井県」、それに「大阪市」の4つの地域で20歳以上の男女を対象にコンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行い、調査の対象になった人のおよそ65%、3154人から回答を得ました。

この中で、高浜原発の再稼働について尋ねたところ、地元高浜町では「賛成」が38%「どちらかといえば賛成」が28%で、合わせると66%と過半数となりました。「反対」は10%「どちらかといえば反対」は15%で、合わせると25%でした。
一方、周辺地域では、「賛成」が16%「どちらかといえば賛成」が23%で、合わせると39%だったのに対し、「反対」が31%「どちらかといえば反対」が24%で、合わせて55%と多くなりました。「そのほかの福井県」では「賛成」「どちらかといえば賛成」が42%で、「反対」「どちらかといえば反対」が52%。「大阪市」では「賛成」「どちらかといえば賛成」が38%で、「反対」「どちらかといえば反対」が57%でした。

次に再稼働に賛成する人にその理由を聞いたところ、高浜町では「地域経済や雇用の確保に必要だから」が57%ともっとも多く、次いで「原発の安全対策が進んだから」が14%でした。
周辺地域とそのほかの福井県も「地域経済や雇用の確保」がもっとも多くなりましたが、次いだのは「電力の安定供給に必要だから」でした。大阪市では「電力の安定供給に必要だから」が37%と最も多くなりました。一方、反対する人の理由はいずれの地域とも「原発の安全性に不安があるから」が最も多くなりました。

今後、住民の避難が必要になるような事故が起きるおそれがあると思うかという質問に対しては、高浜町では「大いにあると思う」と「ある程度あると思う」を合わせると50%となり、「あまりないと思う」と「まったくないと思う」を合わせた35%を上回りました。
周辺地域では事故のおそれが「大いにあると思う」「ある程度あると思う」がより多くなって合わせて77%、「あまりないと思う」と「まったくないと思う」は17%で、そのほかの福井県や大阪市も同じような傾向でした。

また高浜原発の再稼働について、特に説明を求めたいことは何かを聞いたところ、いずれも「原発の安全性」が最も多くなり、高浜町が33%、周辺地域が48%、そのほかの福井県が54%、大阪市が52%となりました。それに続いたのが高浜町は「避難計画」で17%でした。高浜町以外は「今後のエネルギー政策」が続いて、周辺地域が18%、そのほかの福井県が16%、大阪市は21%でした。

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