大阪で11坪の部屋から始まった奇跡「まちライブラリー」

大阪で11坪の部屋から始まった奇跡「まちライブラリー」

■礒井純充著、ホン・ソンミン訳『本で人をつなぐ まちライブラリーのつくりかた』(ポル・ブックス)

 日本で不動産会社に勤めていた著者は2010年、組織生活への懐疑と健康悪化のため休職した。「全てが崩れ去った喪失感で、無意味に一日一日を送っていた」という著者は、故郷の大阪で11坪(約36平方メートル)の部屋を図書館に変えた。蔵書1500冊、座敷くらいの広さにすぎなかったが、図書館に対する固定観念を揺るがす「逆転の発想」で、日本全国に計120カ所の「まちライブラリー」ができるブームを引き起こした。

 一般的に図書館という場所では談笑できないものだが、著者はコーヒーやお茶を出し、人々が思う存分考えを語って交流できるようにした。また、読書イベントは参加者が多ければ多いほど成功と思われがちだが、著者は参加者の数を減らす代わりに、講演者と身近に討論できるようにした。大震災で学校や書店が消えたところに森を作り本を集めた「森の図書館」など、さまざまな事例を紹介している。218ページ、1万3000ウォン(約1320円)。

キム・ソンヒョン記者
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