成長が止まった韓国人の身長、遺伝的限界か

 韓国人に「栄養=身長」という公式が通じない時代になったことで、身長に関する新たな現象が生じている。淑明女子大学食品栄養学科の成美慶(ソン・ミギョン)教授は「現在韓国の青少年たちが摂取する栄養分は推奨量の100%に近い。一部の青少年にとっては過剰な栄養供給がむしろ成長を妨げる側面もある」と話す。技術標準院の調査によると、2003年に韓国の女子生徒は満13歳で成長の鈍化が見られたが、10年には成長が鈍化する年齢が満12歳と低下した。豊富な栄養を摂取すると幼い頃の成長は早いが、その代わりに性早熟症を患うようになり成長板が早く閉じるようになる。

 栄養が豊富な時代に入ると、子どもの身長は親の遺伝的特性を公平に受け継ぐといった主張もある。高麗大学九老病院整形外科のパク・クァンウォン教授は「豊かな時代には子どもたちが両親の身長の遺伝子を半分ずつ受け継ぐ可能性が高い」という。これは、身長をつかさどる遺伝子に優劣性がないからだ。例えば直毛と癖毛では優性である癖毛の遺伝子が現れる確率が高いが、身長の遺伝子は優性と劣性に分かれないという。

 遺伝的要因が重要なら、韓国人の平均身長の限界はどこなのだろうか。パク・クァンウォン教授は「韓国人の身長は今後2、3センチは伸びる可能性があるが、オランダ人の平均身長(185センチ)までは伸びないだろう」と予想する。栄養や環境の面で韓国よりも豊かだった日本人の平均身長が170.7センチと韓国よりも低く、ポーランド人の平均身長(178.5センチ)が地理的に接しているドイツの平均身長(181.5センチ)と違うのもこのためだ。ゲルマン民族が大多数を占めるドイツと違ってポーランド人はアジア系の血筋を一部引いている。

ソン・ユジン記者
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