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宇宙オタクが描いた「火星へ至る100年計画」のデザイン

最近、火星にいまも「水の存在」が示唆されたが、1986年から火星に想いを馳せる男がいる。ロン・ジョーンズが1986年に描いた初めての「火星への100年計画」から、このほど改定された最新ヴァージョンまでの道のり。

 
 
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TEXT BY LIZ STINSON

WIRED NEWS(US)

  • IntegratedSpacePlan.cdr

    1/61986年にジョーンズが計画した100年宇宙計画。 IMAGE BY RON JONES

  • IntegratedSpacePlan.cdr

    2/6四角い箱や円が矢印で結ばれた細かなフローチャートとして描かれている。 IMAGE BY RON JONES

  • IntegratedSpacePlan.cdr

    3/6スペースもなく、読めない場所もある。 IMAGE BY RON JONES

  • 4

    4/6デザイン会社212BOXによる新しく改定されたISP。IMAGE BY 212BOX

  • 5

    5/6カラー別に整理され、スッキリとしたデザイン。 IMAGE BY 212BOX

  • 6

    6/6アップされているサイトページ。 IMAGE BY 212BOX

  • IntegratedSpacePlan.cdr

1986年にジョーンズが計画した100年宇宙計画。 IMAGE BY RON JONES

  • IntegratedSpacePlan.cdr

四角い箱や円が矢印で結ばれた細かなフローチャートとして描かれている。 IMAGE BY RON JONES

  • IntegratedSpacePlan.cdr

スペースもなく、読めない場所もある。 IMAGE BY RON JONES

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デザイン会社212BOXによる新しく改定されたISP。IMAGE BY 212BOX

  • 5

カラー別に整理され、スッキリとしたデザイン。 IMAGE BY 212BOX

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アップされているサイトページ。 IMAGE BY 212BOX

1986年の夏、ロン・ジョーンズはオアフ島のビーチに座って砂に絵を描いていた。スペースシャトルのチャレンジャーが発射直後に爆発事故を起こしてから数カ月後、彼の職場は突然なくなった。

彼が働いていたのはヴァンデンバーグ空軍基地で、航空技師として「スペース・ローンチ・コンプレックス6」の建設に携わっていた。NASAがシャトル計画に急ブレーキをかけた結果としてすべてが中止の憂き目にあうまでは、空軍のミサイルやロケットの発射基地となる予定だった。

ジョーンズは物心ついてからずっと、暇さえあれば5年後、30年後、50年後そして100年後の宇宙旅行がどうなるかに思いを馳せていた。ヴァンデンバーグに職を得てからは、ジョーンズは人間がいつどのようにして、地球を後にしてずっと宇宙の旅を続けるのだろうかと考え続けてきた。彼にしてみれば、宇宙旅行への道は宇宙のからくり箱、一種のルーブ・ゴールドバーグ・マシンに過ぎない。

彼の最終目標は、火星に大規模な居住区をつくり上げることだが、まずそのためには、例えば信頼に足る軌道内移動用の宇宙船も必要だし、小惑星群の鉱物資源も掘り当てなければならず、月面にも居住区をつくり出さなければならない。

ジョーンズは、暇をもて余した宇宙オタクの若いエンジニアだった。「この砂だらけのビーチに座ってビールを片手に、生命や宇宙の計画に想いを馳せていました」 と振り返る。そしてあるときひらめいたのだ。砂に描いた図形や線が突然意味をもち始め、これがその後の30年間をかけて彼が開発することになる極めて野心的なプラン「統合宇宙計画 (ISP)」 の始まりだった。

ISPは、最近になってデザイン会社、212Box社の手により現代的に描き直された。しかし、この新しいスケッチを正しく認識するためには、まずその旧ヴァージョンを理解することから始めなければならない。

※この翻訳は抄訳です
 
 
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