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原子力をビジネスにするスタートアップが「デザイン」に託したもの

原子力産業を世論に浸透させようとするとき、なにが必要なのか? 核廃棄物の活用を発想し、ピーテー・ティールのファンダーズファンドも投資する米スタートアップが頼ったのは、デザインの力だった。

 
 
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IMAGES COUTESY OF TRANSATOMIC / IDEO
TEXT BY MARGARET RHODES

WIRED NEWS (US)

若きスタートアップ、Transatomic(トランスアトミック)社は、原子力の新たなかたちを見出すべく、デザインファーム、IDEOに力を借りることにした。

ここで、簡単なアンケートをひとつ。「原子力エネルギーについて、どう思うだろうか?」

あなたが米国の84パーセントの人と同じであれば、原子力は「未来にとって非常に重要だ」と答えるはずだ。これは、原子力エネルギー協会が行った、最近の電話アンケートによるものである。

ところで、その結果には興味深い注意書きが含まれている。「原子力エネルギーが、米国の低炭素電力[風力や水力、太陽光、地熱など、二酸化炭素排出の少ない発電]の3分の2近くを生成していることを知らされた途端」、84パーセントの人が原子力に賛同すると答えたというのだ。言い換えれば、人々は原子力エネルギーのアイデアを良いと思うようだ。原子力について、もっと知りさえすれば。

マーク・マッシーとレスリー・デュワンの2人が、自分たちの原子力エネルギー会社、Transatomic(トランスアトミック)社を設立しようと動き始めたとき、彼らはこのことを知っていた。

マサチューセッツ工科大学 (MIT) のニュークリアサイエンス科の卒業生2人は、湧き上がる野望を抱いている。つまり、1960年代に最初のプロトタイプとしてつくられた原子炉を復活させようとしているのだ。そして、それによって、21世紀のクリーンエネルギーへの転換への強い楽観主義的な展望を、世論と分かち合いたいと考えているのだ。

ピーター・ティールFounders Fund(ファンダーズファンド)から資金を得たマッシーは、「そのためには、ロゴやヴィジュアル言語には、原子力エンジニアがデザインしたようには見えない物を使うべきだと、思いました」と言う。

2人は自分たちのビジネスを大手デザインスタジオ、IDEOにもちこんだ。当時、マサチューセッツ州ケンブリッジに住んでいた2人にとっては、便利なことにIDEOは近所でもあったのだ。

※この翻訳は抄訳です
 
 
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