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【維新検証(2)】大阪は24色に輝いた? 〝化学反応〟目指した民間登用、その功と罪

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【維新検証(2)】
大阪は24色に輝いた? 〝化学反応〟目指した民間登用、その功と罪

区民の意見を聞く公募区長の水谷翔太。民間人登用は維新の政治手法の大きな柱となっている

セクハラに不適正契約…続発した不祥事

 「不祥事でお騒がせしています」。25年9月、橋下が擁立した新人が現職市長に挑んだ堺市長選の最中、釈明に追われる橋下の姿があった。

 選挙は橋下が掲げる「大阪都構想」に堺市を組み込むため負けられない戦いだった。しかし、直前に公募校長が保護者に私的なメールを送ったり、酒席で体を触ったりするなどの不適切な行為を繰り返していたことが判明。結果的に大阪維新の会は敗北した。

 女性職員にセクハラ行為をした区長など、公募人材の不祥事が続く。さらに市交通局では、橋下が一本釣りをした藤本が同局のイベント事業で不適正な随意契約を結んでいたことが発覚。藤本は市議会から集中砲火を浴び、地下鉄民営化も頓挫した。

 「都構想」を争った5月の住民投票で敗れた橋下が引退を表明していることや不祥事による悪印象もあってか、来春就任予定の区長の公募の倍率は、前回の約60倍から6分の1にまで落ち込んでいる。

 水谷も橋下が引退表明した5月17日に「『普通の市長』のもとで、ただ役職としての区長にしがみつくことはしたくありません」と、自身のフェイスブックに書き込んだ。

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