ノーベル生理学・医学賞受賞が決まった北里大特別栄誉教授の大村智さん(80)は17日、生まれ故郷の山梨県韮崎市に自身が設立した「韮崎大村美術館」前で記者会見し「こんなにみんなに騒がれる大変な賞だとは思わなかった」と笑顔で話した。
受賞決定から約10日。取材に追われる日々を「ゆっくり考える暇もなく、落ち着かない状況だった」と振り返る。ようやく地元に帰り「富士山が見え、眺望が美しい場所。ここで育ったんだと改めて感じた」と語った。
韮崎市の自宅近くでは多くの人に「おめでとう」と声を掛けられ、地元の盛り上がりに驚いた様子。近くに住む姉の山田淳子さん(81)も帰郷後すぐにお祝いに駆け付け「体に気を付けて」とねぎらってくれたという。
12月の授賞式に向けてえんび服を新調する。共同受賞のウィリアム・キャンベル氏(85)とどちらがスピーチするかは決まっていないが「もし選ばれたら、育った環境や、巡り合えた人々のおかげだということを世界に伝えたい」と話した。〔共同〕
大村智