ネトウヨを叩くお仕事3 VANK 続き

韓国の反日組織「VANK」 その正体 ネットで謀略工作 資金は朴政権が支援


 歴史をねじ曲げるばかりか、領土を不法占拠し、告げ口外交で中傷する。日本をあらゆる側面からおとしめ、自国の利益に結びつけようとする朴槿恵(パク・クネ)体制下の韓国。25日に大統領就任1年を迎え、反日姿勢をますます先鋭化させる気配だが、その対外広報戦略を担う組織にVANK(バンク)という団体がある。主にインターネットを駆使して工作を謀るため、現地では「サイバー外交使節団」とも呼ばれるという。この組織の正体と謀略の数々をノンフィクションライターの高月靖氏が緊急ルポする。

 「日本海」の英語名は「Sea of Japan」。ところが古くから定着しているこの呼称に、いま奇妙な動きが起きている。今年2月6日には米バージニア州下院が、公立校教科書の「Sea of Japan」の呼称に「East Sea(東海)」の併記を求める法案を可決した。

 「バージニアの法案はドミノ倒しの最初の1枚です」

 法案可決の知らせに際して韓国メディアにこう語ったのは、「VANK」(Voluntary Agency Network of Korea)のパク・ギテ代表①だ。

 VANKはインターネットを主な舞台に、韓国の対外広報を行う民間団体。「サイバー外交使節団」とも呼ばれる。

 「東海」とは、ほかでもない韓国での日本海の呼称。韓国および在米韓国人社会では、世界中の地図に書かれた日本海を自国式の東海に改めさせる運動が十数年前から活発になっている。

 こうした運動の先頭に立つのが、パク代表率いるVANKだ。十数年前に発足し、当初は海外のペンフレンドに、あまり知られていない韓国の文化、また韓国について誤解されていることなどを正しく紹介するのが目的だったという。

 以後10年を超える活動を通じて、若者を「韓国広報大使」として養成する事業を韓国政府とともに推進してきた。現在、北米約3000人をはじめ、海外で2万人近くがVANKの支援を受けて活動、国内会員は10万人を数える。

 「海外に韓国をアピールするのはいいんですが、そこに必ず日本の話題が絡んでくるのが定番の流れ。ハングルやキムチの紹介が、いつの間にか竹島関連のメッセージになっていたりするわけです」(韓国通日本人メディア関係者)

 例えばVANKは今年2月、韓国の伝統衣装、ハングル、キムチなどを紹介するはがきを製作して内外に配布すると発表した。そこには「韓国の島」として竹島、韓国でいう「独島」が加わる予定だ。

 「パク代表は韓国メディアで『韓国文化コンテンツの力をテコに独島と日本の侵略史を知らせる』と語っていました。伝統衣装もキムチも、外国人の関心を独島へ誘導する方便なのかもしれません」(同)

 それだけならまだしも、VANKを巡る報道では目を疑うような見出しやフレーズが飛び交う。

 「VANKが日本の国際的地位を低下させる『ディスカウントジャパン』運動宣言」「VANK、アジアで『日本イジメ』戦略を展開」などの記事はその一例だ。

 「韓国経済新聞によると、パク代表は昨年10月の独島の日に合わせて中国の各主要大学で巡回講演を行いました。テーマは『国際舞台で日本を外交的に孤立させるため、南京大虐殺、独島、慰安婦などを全て絡めた韓中民間協力が重要である』だそうです」(同)

 気になる活動資金はというと、政府の支援が出ている。

 「李明博大統領時代に『政府がVANKの支援を打ち切る』という噂が流れたんですが、バッシングされた李大統領は慌てて予算増額を宣言しました。その後も支援のための法改正が行われたほか、慶尚北道といった自治体の後押しも報じられています」(同)

 パク代表はVANKのほかに、外交通商部(外務省に相当)スポークスマン室コミュニケーション諮問委員、大統領直属青年委員会メンター委員、ソウル市広報大使といった政府関連機関の役職を兼任。海外のネットワークも駆使した対日戦略は、これから一層激しさを増しそうだ。

 ■高月靖(たかつき・やすし) ノンフィクションライター。1965年生まれ。兵庫県出身。多摩美術大学グラフィック・デザイン科卒。韓国のメディア事情などを中心に精力的な取材活動を行っている。『キム・イル 大木金太郎伝説』『独島中毒』『徹底比較 日本vs韓国』『南極1号伝説』など著書多数。 
zakzak201.2.26
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign
/news/20140226/frn1402260733000-n1.htm



以下は反天連の集会(女性家族部初代長官・韓明淑氏も参加)に出ていた安田浩一氏のレポートヤスクニの闇安田浩一韓
竹島と韓流 

「韓国最大のネトウヨ組織」?
 ソウルの中心部から車で20分ほど。雑居ビルが集中する地域にVANK(Voluntary Agency Network of Korea)の事務所があった。VANKは会員数10万人(うち国内会員7万5000人)を誇る韓国最大の愛国者団体である。いや、日本ではむしろ「韓国最大のネトウヨ組織」という表現で伝えられることが多い。

「日本より深刻? 韓国・中国の『ネトウヨ亡国』本日も炎上中」(『SAPIO』2012年8月22・29日合併号)、「韓国ネトウヨ団体の恐るべき全貌」(『SPA!』 同年9月11日号)---こうした記事で「韓国ネトウヨ」の代表格として必ずといってよいほど取り上げられるのが、このVANKなる組織なのだ。

・「F5アタック」(パソコンのF5キーを連打して集中アクセスを行う行為)で「2ちゃんねる」や保守系ブログのサイトを麻痺させた。

・竹島問題、慰安婦問題について世界中の各種機関のウェブサイトに日本に対する抗議文書を送りつけている。

・日韓関係が悪化するたびに、ネット上で対立を煽るようなサイバーデモをおこなっている。

 これらすべてがVANKの仕業だとされている。我が国におけるネット上での評価も散々だ。「反日団体」「サイバーテロリスト」として、主に日本のネット右翼方面からは徹底して目の敵にされている。だからこそ、私は軽い緊張を覚えながら、事務所のドアをノックした。

 インターホンで来意を告げるとドアが開いた。その瞬間、私の目に飛び込んできたのは、あまりにもオフィス然とした事務所の光景だった。小学校の教室ほどの広さを持つフロアにはパソコンの置かれたデスクが整然と並び、10人ほどのスタッフが、それぞれ"仕事"に打ち込んでいた。圧倒的に若い女性の姿が多い。西洋人の姿もあった。米国とロシアからの留学生だという。彼女たちは「インターン」としてVANKの業務を手伝っているという。

「こんにちは」「アンニョンハセヨ」「ハロー」
 日韓英の3ヵ国語で挨拶が飛んできた。そのあまりにも開放的で明るい雰囲気は「ネトウヨ組織」というよりも、まるで外資系企業のイマドキのオフィスのようだ。

 フロアの一番奥の席では、団長の朴起台(38歳)①が待ち受けていた。黒スーツにえんじ色のシャツ、そして派手なストライプのネクタイ。隙のないファッションの朴は、しかし、親しみのある笑顔で私に握手を求めてきた。

「こんにちは、ようこそいらっしゃいました」
 ぎこちない日本語が朴の口から漏れた。
 学生時代、日本語を専攻していたのだという。

「恥ずかしいことに私は勉強熱心な学生ではなかったので、日本語は挨拶しか覚えていません。ですからインタビューは英語でも構わないでしょうか?」

 申し訳なさそうに話す朴に対し、私もまた「恥ずかしながら」と英語に自信がない旨を話し、結局、韓国人通訳を介しての取材となった。

 私はまず、素朴な質問を朴にぶつけた。

 韓国最大のネット右翼、愛国組織だと日本では評判だが、そうした自覚はあるのか---。

 朴は私の顔をしげしげと見つめると膝を叩いて笑い出した。さらに事務所スタッフに向かって「僕たちのこと、右翼だってさ」と声をあげた。事務所内がどっと笑いに包まれる。

「大きな誤解です。私たちは右翼でもなければ民族主義者の集まりでもない。だいたい10万人もの会員がいる右翼組織なんて怖くないですか?私はイヤだなあ、そういうの」

 朴はニコニコしながら説明を続ける。

「民間外交官の集まりだと理解していただけたら嬉しいです。世界中に友人をつくりたい、そしてもっと韓国のことを知ってもらいたい。そう願う人たちによって運営されているんです」

 彼らによれば、活動の柱は2つあるという。一つは、ネットを通じて世界中の人々と「ペンパル」の関係を築くこと。そしてもう一つが、韓国の"正しい姿"を、やはりネットなどを通じて世界中に伝えることだ。

 日本人の一部が問題視するのは後者である。たとえば彼らは、海外で発行される地図や教科書を取り寄せ、「日本海」と表記されているものを見つけたら、正しくは「東海(トンへ)」(*1)であると修整を促すメールや手紙を送る。あるいは慰安婦問題や領土問題に関して、韓国側の主張を各国の政府機関に送りつけたり、会員がそれぞれSNSを使って主張したりもする。こうした活動が「韓国のネトウヨ」と呼ばれる所以だ。

 一方、オフラインでの活動も活発だ。国内各地で歴史セミナーや青年キャンプなどを開催するばかりか、ときに海外へ「特使」を派遣し、広報・陳情活動もおこなっている。朴もこの取材の数日前に米国から帰国したばかりだった。米国各地の街頭で日本の歴史認識の不当性や、韓国による独島支配の正当性を訴える街宣活動をおこない、同時にスタンフォード、ハーバード、ジョージタウンといった有名大学で歴史認識に関するセミナーを開催してきたのだった。

 このあたりが内向きな議論に終始することの多い日本のネット右翼との大きな違いであろう。

 実際、VANKはこうした活動によって、米国務省やCIAといった国家機関、海外の百科事典やウェブサイトなど、300以上もの地図や資料で「日本海」の単独表記を「東海・日本海」へと併記させることに成功したという。

 だからこそ、VANKが組織の会員に求める資質は、韓国の歴史や文化に対する知識と、そして何よりも英語力なのである。

 VANKでは会員に14項目に及ぶテストを実施し、それにすべて合格した者には「サイバー外交官」なる称号を与えている。初級レベルのテストでは「海外に5人以上のペンパルをつくる」「SNSで韓国を紹介する」といった"お題"が出されるが、上級になるにつれて、「海外サイトで韓国についての間違った認識を見つける」「英文による韓国観光宣伝のリポート提出」「国際機関・団体への親書提出」といった難題も登場する。「ネトウヨ」も楽ではないのだ。 

 朴がVANKを設立するきっかけとなったのは、大学時代の「ペンパル経験」だった。

「海外に友達がほしくて、ペンパルサークルをつくりました。実は、それがVANKなんです。やみくもに1000通くらいの手紙を送ったら世界各地から100通ほどの返信があった。ところが文通を続けているうちにわかったのですが、多くの人が韓国のことをまったく知らない。北朝鮮と混同したり、中国の属国だと信じている人も多かった。

 世界で韓国がこんなにも知られていない事実にショックを受けたんです。私は、大学卒業後はテレビ局に就職しましたが、それでも韓国に対する世界の『無理解』が気になってしかたがない。そこで思い切って退職し、民間外交に専念することにしたんです」

 正式にNGOとして立ち上げ、いまでは6人の専従スタッフを置くまでになった。年間予算は7億ウォン(約5500万円)。会員や企業からのカンパだけでなく、書籍販売の収入、さらには政府からの援助金まであるという。
(政府からの援助金のある非政府組織ですか。それ政府組織でしょ。:筆者)

「ですから、サイバーテロなど指示したこともないし、実際、そんなこと好きじゃない。そんなことしたら一気に評判が落ちてしまいます」

 専従スタッフのひとり、朴の片腕でもあるキム・セボン(24歳)も「韓国の評価を貶めるような活動はマイナスでしかありません。必要なのは正しく伝える力です」と言い切った。

 彼女は学生時代、外交官を志望していたという。だが、VANKの活動に参加していくうちに、民間レベルの国際交流こそが世界を動かすのだと信じるようになり、専従となった。

「日本の誤った歴史認識、領土に関する問題には、はっきりと"正論"をぶつけていきます。親密になりたい、平和に共存したいという思いがあるからこそ、徹底した議論が必要だと感じているんです。だからこそ私たちは東日本大震災の被害を重く受け止め、100万円以上の義捐金(*2)も送っています。私たちは日本で言われるような"反日"団体ではけっしてありません」

 ここで再び朴が話す。
「世界中の教科書を調べてみたら、そのうちの半分ではまったく韓国のことが触れられていない。ある国の歴史教科書では中国について50ページ、日本については30ページも費やしていながら、韓国についての記述は1ページにも満たず、しかも中国の属国であるかのような記述だったんです。もっともっと韓国のことを知ってもらいたい。私たちの活動はこうした素朴な願いのもとにおこなわれているだけですよ」

高校生を愛国PRに"活用"
 事務所を訪ねた翌々日。ソウル中心部、韓国観光公社の大ホールで、VANK主催の「高校生セミナー」が開催された。VANKの高校生会員たちに、ネットを利用した「韓国PR」の方法をレクチャーするための集会である。

 セミナーには韓国各地から(遠く済州島からの参加者もいた)150人の高校生が集まった。観光公社幹部の挨拶から始まり、団長である朴の講演、フェイスブックやブログ、ツイッターを通していかに韓国の「正しい姿」を伝えるかといった講義が続く。携帯ゲームで遊んでいる者もいたが、大半の受講者が熱心にメモを取っていた。

 セミナー終了後、日本人記者が珍しいのか、多くの参加者に取り囲まれた。真っ先に私へ話しかけてきたのは、高校3年生の男の子、イム・チェグンだった。
「僕は日本のことが好きです」
 彼はそう訴えた。
「ネットでは日本人を"チョッパリ"とか言うヤツもいるけど、僕は許せません。そんなこと言うヤツは本当の愛国者ではありません」

 物言いも佇まいも、いかにも優等生という感じの少年だった。彼は高校1年生の時、米国に短期留学した。そのときの経験がVANK入会のきっかけとなったという。

「ホストファミリーは北朝鮮については詳しいのに、韓国のことは何も知らなかったんです。そればかりか、サムスンやヒョンデ(現代)といった企業を日本企業だと信じていました。だからもっと韓国のことを世界に知ってもらいたいと思ったんです」
 将来、歴史教師になりたいという少年は熱っぽく私に訴えた。

 熱いのは少年ばかりではない。
「私は独学で日本語を勉強しているんです」
 アクセントを除けば、かなり正確な日本語で私に声をかけてきた少女は、高校2年生のチェ・キョンビンだ。
「ジャニーズのKAT-TUNが好き」だという彼女は「日本人と一緒に歴史を学ぶ機会がほしい」と私に話した。

「日本の悪口を言う人は少なくありません。でも、韓国だけが正しいのかという疑問もあります。ですから日本人と一緒に歴史を勉強する機会があれば、もっと仲良くできるかもしれません。私は将来、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に入るのが夢なんです。そのためにもVANKで視野を広げて、夢を実現させたいと思っています」
 ここまで一気に日本語で話した彼女は、私にぺこりと頭を下げた。

 キラキラした言葉ばかりが並ぶのは、すれっからしのオジサン記者としては、あまりにも眩しすぎる。「そんなに簡単な問題じゃないよ」と喉元まで出かかるのだが、無邪気な高校生たちを前にすると、結局、何も言葉にすることはできなかった。

女子高生の愛国観
 その日の晩、私は会場に来ていた女子高生(2年生)4人組と一緒に夕食を取った。食事でもしながら話を聞かせてほしいと頼んだら、4人組は「じゃあ、ピザ食べたい!」とはしゃぎながら私についてきてくれたのだった。「ピザ! ピザ!」と歩きながらも喧しい。長時間の講義で腹を空かしていたのだろう。ピザが焼きあがるたびに猛烈な勢いでたいらげていく。

---ところで、みんなは日本のことどう思ってる?
「右翼は嫌い!」
 まっさきにそう答えたのはソン・ユンだった。制服の上からスタジャンを羽織ったソンは、4人組のリーダー格に見えた。歴史学者を目指しているという。VANKは「学校の教師に勧められて」入会した。
(教師がオルグって怖いですね。日本最大のチュチェ思想研究会が日本教職員組合のものというのに似ています:筆者)

「YouTubeで韓国の悪口ばっかり言いながらデモ行進している日本の右翼を見た。なぜあそこまで敵対的なのかわからないし、怖い」

 おそらくは在特会の(ような連中の)動画を目にしたのだろう。「でも」と彼女は続ける。
「右翼って、日本人の一部に過ぎないんでしょう? 日本のドラマや音楽は大好き。『1リットルの涙』とか。だからね、許せないのは右翼や、そこに同調する政治家だけ」
 他の3人が「そうだよ、そうだよ」と相槌を打つ。

 ソンの隣に座ったホン・アラはPerfumeの大ファンだし、彼女の双子の姉であるホン・アリも「渋谷109に行ってみたい」と目を輝かせながら話す。作家志望のシン・スジは、「目標は東野圭吾」だと大きな夢を口にする。そのうえで彼女たちは「日本が嫌いなんじゃなくて、日本の右翼が嫌いなだけ」と口をそろえる。
「結局、韓国も日本も、互いのことをよく知らないからいがみ合うんじゃないかな」
 韓国の東野圭吾を目指すシンが言った。
「日本で知られている韓国って、K-POPやドラマばっかりでしょう?山の美しさとか、ぜんぜん知られていないと思う。私だってドラマや小説の中に出てくる日本しか知らないし」

 領土や歴史認識の問題では絶対に譲ることのできないナショナルな感情を抱えながら、それでも日本を知ろうとする心情が垣間見えた。

 そのとき、私はふと、鬼のような形相で吼え続ける活貧団の洪貞植を思い出した。

 女子高生も洪も、愛国者であることには違いない。維新体制の夢を抱きしめ、しばしば感情を爆発させながら愛国の道を歩む洪と、軽いノリで韓国の広報宣伝に勤しむ女子高生たち。両者のナショナリズムは、けっして交じり合うことはないだろう。(文中敬称略)現代ビジネス2013.1.30

*1) 日本海のこと。韓国ではこれを「東海」と呼び、政府自ら、国際的にも「East Sea」と呼称するよう世界各国に求めている。
*2) VANKだけでなく、前出の活貧団も数十万円の義捐金を日本に送っている。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34675

朴起台 パク・ギテ団長(38歳)
VANKパクキテ団長
ニダーの裏にユダヤ2 

(VANKはネトウヨというよりプロ市民だと思う)