北京=林望
2015年10月17日22時37分
民主党の前原誠司元外相は17日、中国の北京大学で講演し、習近平(シーチンピン)指導部の外交政策について「中国は何を目指しているのか。世界の秩序の擁護者なのか、挑戦者なのか。(多くの国が)確信を持てていない」と、領土問題などでの強硬姿勢が国際社会の警戒を招いていると述べた。
前原氏は、中国が鄧小平氏以来の「韜光養晦(とうこうようかい)」(能力をひけらかさず力を蓄える)という外交方針を変え、南シナ海での埋め立てや東シナ海での防空識別圏の設定などの動きで周辺国の懸念を高めていると指摘。「中国は地域の安定のキープレーヤーとして自国の利益以上の公平公正な外交理念を示すべきだ」と注文した。
日中関係については、産業構造の転換や少子高齢化などの課題で経験を共有して協力を強めるべきだとし、「建設的な関係の基礎は互いの戦略的意図について、誤解を持たないことだ」と強調した。(北京=林望)
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朝日新聞国際報道部
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