被害少女の“告白”で・・・ 懲役12年から一転無罪
TBS系(JNN) 10月16日(金)22時12分配信
異例の裁判で判決です。少女に対する性的暴行などの罪で懲役12年の刑が確定し服役していた男性について、少女の証言が“うそ”だとわかり、やり直された裁判で、大阪地裁は、男性に「無罪」の判決を言い渡しました。「被告人は無罪」
男性は表情を変えることなく判決を聞いていました。男性が起訴されたのは7年前でした。同居していた10代の少女に性的暴行を加えたとする強姦と強制わいせつの罪です。
男性は一貫して無罪を訴えましたが、2011年、最高裁で懲役12年の判決が確定しました。しかし・・・。
「被害はうそでした」(少女)
事態が一変したのは去年の夏。被害にあった少女が男性の弁護士に、「男性から性的暴行を受けたとする供述はうそだ」と告白したのです。
さらに、この告白を受け、検察が補充の捜査を行ったところ、性的暴行はなかったという少女の診断書の存在が明らかになり、裁判のやり直しが決定しました。
そして16日の判決。大阪地裁は男性に無罪の判決を言い渡し、裁判長は、「身に覚えのない罪で長期間自由を奪い、計り知れない苦痛を与えて、誠に残念」などと述べました。
「何十年かかって築き上げたことであっても、一瞬でパーです。これは取り返しがつかない。どんなに努力しても」(男性)
男性側は、捜査の問題点を明らかにしたいとして、国に対し損害賠償を求める裁判を近く起こす予定です。
判決を受けて大阪地検の北川健太郎次席は、「被害者らの供述が虚偽であると見抜けず、無罪となるべき事件を起訴したことは遺憾である」とコメントしています。(16日23:54)
最終更新:10月17日(土)13時1分
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