林秀彦の本はだいだい全部読んできた。現在は日本に帰国したそうだが、以前はオーストラリア在住しており、海外から「古きよき日本」を発信する好好爺だった。『ジャパン、ザ・ビューティフル』、『ココロをなくした日本人』、『日本を捨てて、日本を知った』、『失われた日本語、失われた日本』などなど。
◆『日本の息吹』2月号のご案内
総特集●皇室典範問題―万世一系は世界の宝
特別インタヴュー 三笠宮寛仁親王殿下
「皇室典範問題は歴史の一大事である」―女系天皇導入を憂慮する私の真意 聞き手 小堀桂一郎(日本会議副会長)
万世一系と国家の品格・・・・藤原正彦(お茶の水女子大学教授)
日本文明の核を守りぬけ!・・・・櫻井よしこ(ジャーナリスト)
万世一系は神の末裔・・・・中西輝政(京都大学教授)
女神たちの饗宴・・・・林秀彦(脚本家)
「皇室典範問題は歴史の一大事である」―女系天皇導入を憂慮する私の真意 聞き手 小堀桂一郎(日本会議副会長)
「日本会議」の機関紙は月刊の『日本の息吹』で、林秀彦は現在も活躍中である。この団体のトップは以下のような面々である。
◆ウィキペディア:「日本会議」
「日本会議」には前身となる2つの団体があり、これらが1997年5月に合体してできたものだ。
「日本を守る会」は神道関連の団体かと思いきや、仏教やキリスト教も入っているようだ。以下、主だったな加盟団体を列記したい。
■国家神道系
神社本庁は、日本全国の加盟神社の頂点である。日本で神道学科のある大学は、東京の国学院大学、伊勢の皇学館大学の2つだけである。
■仏教系
まず驚いたのは「国柱会」があったことだ。昭和ファシズムの台頭は、日蓮宗の存在なくして語れないが、その中心が「国柱会」だ。世界最終戦争の石原莞爾、上海事変の重藤千春、「一人一殺」血盟団の井上日召、2・26クーデター事件の北一輝など、そうそうたるスターを生み出した。宮沢賢治の墓も、国柱会本部にあるという。(コメント情報:国柱会本部に納骨されているのは、妹のトシのみ→参考サイト)
霊友会は東京タワー近くにある大教団で、「いんな〜とりっぷ」でも有名。現在の日蓮宗系では、最大は創価学会(600万)で、次に立正佼成会(580万)。立正佼成会は霊友会から分裂してできた教団だ。もし分裂がなかったならば、霊友会は創価学会をしのいで日本最大である。
■教派神道系
戦前の日本を大きく動かした、もう1つの柱は出口王仁三郎の大本教だ。1921年に大本教は大規模な弾圧を受けるが、このときに弟子であった谷口雅春が始めたのが、生長の家だ。天皇元首化、明治憲法復活などを唱える。「朝まで生テレビ」によく出ていた新右翼の鈴木邦男や、埼玉県教育委への任命で左翼から一斉攻撃を受けた高橋史朗も、生長の家である。
大本教から分派した「手かざし」教団はたくさんあるが、天皇崇拝がもっとも強いのが崇教真光である。海外進出も活発だが、初代教祖が「反ユダヤ的」な教えをたくさん残しており、各国で問題になっている。
■キリスト教系?
「キリストの幕屋」はユダヤ教に近く、イスラエル・ロビー的な存在となっている。ユダヤ教と皇室の結びつきを強調するのが役割か。「心の集い」は高橋信次・高橋佳子のGLAの流れを汲む団体。キリスト教的な天使と悪魔の話がたくさん出てくるが、開祖の高橋信次は「生長の家」の影響を受けている。
■■■■■■十■■■■■■
すべての教団について調べてはいないが、ザッーと見た感じでまとめてみた。とても興味深い宗教団体がたくさんあるので、次回以降、気になるところをいくつか取り上げて行きたい。法華経で有名な「日蓮宗」の特徴については、「インドの新仏教」と対比しながら、考えてみたい。
「つくる会」をめぐる右と左の対立の最前線は、<愛国主義・天皇教>と<共産主義・反天皇教>の対立でもある。反日的な主張をするブロガーには、共産主義や朝鮮労働党シンパもいるであろうし、一方、皇位継承問題を積極的に取り上げるブロガーの中には、上記の宗教団体の関係者もいることであろう。
■参考:各教団の派生関係図は、日本における「宗教右翼」の台頭と「つくる会」「日本会議」の一番下にある図表がわかりやすいので、お奨めします。
http://www.hakaishi.jp/tomb/01-7.html
『所在地:岩手県花巻市・身照寺』
国柱会・妙宗大霊廟
http://www.ihatov.cc/blog/archives/2005/08/post_311.htm
『賢治の妹トシの遺骨の一部は、ここに「合同安置」されています。しかしいかなる運命のいたずらか、賢治の遺骨は、ここには入っていません。』
兄と妹の日本文学史〜近現代編〜
http://www.h3.dion.ne.jp/~moeoka11/bungakushi_kindai.htm
『妹萌え』
大学生の論文なんでここの数字を元にどうとかいうような性質のもの
ではありませんが、どんな人がプチ・ナショナリスト呼ばわりされた
のかを眺めることができます。2001年までのですが。
その後、日朝会議やら潜水艦だのいろいろ有って今ネットウヨですか。
<普通>の市民たちによる「つくる会」のエスノグラフィー
http://web.sfc.keio.ac.jp/~oguma/report/thesis/2001/ueno.htm
妙宗大霊廟で兄と妹は60年ぶりにめぐり逢えたようです。
http://www.kokuchukai.or.jp/about/people/10.htm
『賢治は昭和8年9月21日、『国訳妙法蓮華経』の頒布を遺言して永眠したが、法名「真金院三不日賢善男子」は国柱会からの授与である。大正11年11月に亡くなった妹トシの遺骨は三保最勝閣へ賢治が持参し、今は妙宗大霊廟に納鎮されている。賢治の遺形も、昭和57年の賢治五十回忌に大霊廟に納鎮され、申孝園には賢治の辞世の歌碑が建立された。』
戦前、仏教・神道・キリスト教それぞれの中から天皇教を教義に取り入れた広範な宗教改革運動があったという歴史の一側面は(国柱会等は除き)、戦後教育(民衆=善・軍部=悪)の文脈ではほとんど語られなかったわけで、私も大学でちらっと習ったくらいです
しかし国柱会とは…わたしも調べたくなりましたね
『日蓮仏教の社会思想的展開――近代日本の宗教的イデオロギー』松岡幹夫
http://www.utp.or.jp/todai-club/2005/07/25/uuaoe5iiaue/
『宗門之維新』田中智学
http://home.att.ne.jp/blue/houmon/shiryo/chigaku.htm
千夜千冊『日本改造法案大綱』北一輝
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0942.html
誰か昭和を想わざる 「死のう団」顛末記
http://www.geocities.jp/showahistory/history2/12a.html
女系天皇反対は差別拝外の軍国主義者なのだそうで。
http://www.nytimes.com/2006/03/12/weekinreview/12onishi.html?_r=1&oref=slogin
これ朝日新聞の見解なんですかね?
>女系天皇反対は差別拝外の軍国主義者なのだそうで。
>http://www.nytimes.com/2006/03/12/weekinreview/12onishi.html?_r=1&oref=slogin
オーニシのNYT記事ですね。正確にいうと「差別排外」や「軍国主義」という言葉は、オーニシは使っていない。
「日本会議」に代表される「女系に反対するグループ」は、
中国や北朝鮮に強硬路線
歴史修正主義(@アジアの解放の戦争、A真珠湾はアメリカの陰謀、B誇張された南京大虐殺)
日本民族の優位性
を主張している。さらに、今は議論を棚上げにしたけれど、9月に紀子さんが男児を生まないと、日本は再び大激論だ。先進国の中で、日本はもっとも女性の権利が抑圧されている「時代錯誤(アナクロニズム)」の国で、雅子さんやジェンダーフリー運動はかわいそう、という話です。
1万人の集会は(朝日新聞からの情報と思われるが)平沼議員の発言を攻撃。
「皇室は日本の宝で世界の宝」といってるぞ〜
「皇室は2665年」という、神話を布教するトンデモ発言だ〜
>「皇室は2665年」という、神話を布教するトンデモ発言だ〜
いっそのこと、日本神話を受容する人を人種に関わらず日本人(日本国籍所持者とは一致せず)という定義にしてしまいますか。そうすると随分すっきりすると思うんですがね。
http://plaza.rakuten.co.jp/junksai/diary/200603230000/
大樹ゆたか歌唱の「英霊の杜」をCDとして出しました。
靖国神社に祭られた英霊を称えたすばらしい曲です。
希望が有れば送らせていただきます。
はっきり言って、「日本会議」に加わっている宗教団体はアナクロであり時代錯誤。
本当は、これらの団体は政府自民党あたりから特別な恩典に授かろうという下心から加盟しているに過ぎないであろう。
真に愛国心があるメンバーは、半分以下であるのが実情のようである。
それと、生長の家の信者の総数が85万人というのは幅を読みすぎ。
実際には彼らの勢力実数は10万人程度のもの。 高橋史郎氏などの見識の低さには目を覆いたくなるほどであるし、小野田寛郎氏なども固定観念に縛られてしまった憐れな存在。
靖国神社みたいなところに「英霊」みたいなものは存在してはいないであろう。
そういった無知蒙昧からは早く目覚める必要がある。
「残された者の務め」といったレベルでしかないとするならば、結局は唯物論と大同小異ではないか。 「英霊」ではなくて「亡霊」「怨霊」の巣窟となっているのが靖国神社の真相であろう。