訃報:熊倉一雄さん88歳=ヒチコックやポワロの声、演出
毎日新聞 2015年10月16日 21時25分(最終更新 10月17日 01時38分)
ヒチコックやポワロの声などで知られる俳優で演出家の熊倉一雄(くまくら・かずお)さんが12日、直腸がんのため東京都内の病院で亡くなった。88歳。葬儀は親族のみで営む。お別れ会を12月1日午後2時、東京都渋谷区東3の18の3のエコー劇場で開く。喪主は妻正子(まさこ)さん。
学生時代から演劇を志し、劇団東芸などを経て1956年に劇団テアトル・エコーに参加。井上ひさしを芝居の世界に誘い、井上作「日本人のへそ」(熊倉演出)などを上演。ニール・サイモンの作品などコメディーを中心に多くの舞台に出演した。一方、「ヒッチコック劇場」のヒチコック、NHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」の海賊トラヒゲ、「ゲゲゲの鬼太郎」主題歌、「名探偵ポワロ」のポワロなど声優の仕事も多く、ユニークな声で広く親しまれた。テアトル・エコー代表。
今年9月、体調不良のため入院し、劇団公演「諸国を遍歴する二人の騎士の物語」(10月16〜28日)の降板を発表した。