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【プロ野球】

内川連夜のV打!!日本Sに王手!!

2015年10月16日 紙面から

ソフトバンク−ロッテ 日本シリーズ進出へ王手をかけ、お立ち台でファンの声援に応えるソフトバンク・内川(左)とバンデンハーク=ヤフオクドームで(横田信哉撮影)

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◇パCSファイナルステージ第2戦 ソフトバンク6−1ロッテ

 ソフトバンクが同点の6回2死走者なしから1死球を挟む6連打で5点を勝ち越した。一、二塁として内川が2点二塁打。さらに李大浩、吉村の適時打で畳み掛けた。バンデンハークは尻上がりに調子を上げて6イニング1失点と好投した。ロッテは1回無死二、三塁を生かせないなど序盤の拙攻が目立ち、粘る古谷を援護できなかった。5回以降は無安打。

     ◇

 この舞台は、主将で4番・内川の独壇場だ。同点の6回は2死から一、二塁の好機。ロッテ古谷のカーブは浮き、甘く入った。左越えの二塁打。一走・柳田の長駆ホームインを見届け、内川は両拳を突き出した。沸き返るベンチ。工藤監督は両手を扇形に広げた。前夜の延長10回サヨナラ打に続く、連夜のV打だ。

 「ああいうところで回ってくる打順。(今宮)健太が打ったとき、ギータも打つだろうなと」。2死走者なしで今宮が中前打。続く柳田が遊撃手前へのゴロで、痛む左脚を飛ばし内野安打にした。「嫌というほど経験してる。打つか打たないか。悔しい、情けない思いもした。一気に払拭(ふっしょく)してやろうと」。古谷をKOすると、CS史上最長タイのチーム6打数連続安打で5得点だ。

 古谷と今季初対戦。レギュラーシーズンでチームは2010年から6連敗中だった。球持ちが良く、腕が遅れて出る左腕。その遅球を打った。「崩そうとしてくるものに合わせるのは難しい。ズレたままでも強く振ってみよう」。割り切った判断が好結果を呼んだ。

 まさに“ミスター・オクトーバー”だ。内川のCSでの通算成績は68打数25安打の打率3割6分8厘。短期決戦にはめっぽう強い。工藤監督も「今日も主将の一打。よく打ってくれた」と賛辞を惜しまない。前夜、歓喜の渦で破れたスパイクは接着剤で補修。踏みつけた者は“ビデオ判定”でも不明だったが、何度も頭をたたく千賀を見つけた。練習中に「誰が頭たたいとるんじゃ!」と笑顔ですごむと、笑顔が輪になった。ロッテ5年周期の下克上…。そんな文言はかすんだ。4番の仕事。「そう言われるの苦痛だな。重圧だな」。内川はそうおどけて見せたが、その表情には充実感が漂っていた。 (森淳)

 

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