中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > ゴルフ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【ゴルフ】

17歳高2の金谷が3打差8位 狙える88年ぶりアマ&最年少V

2015年10月16日 紙面から

◇日本オープン<第1日>

 ▽15日、神戸市北区、六甲国際ゴルフ倶楽部(7394ヤード、パー72)▽晴れ時々曇り、気温20・5度、北北東2・9メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽120選手(アマチュア14人)▽観衆3235人

 2015年日本アマ王者の金谷拓実(17)=広島国際学院高2年=が3バーディー、ボギーなしの69で回り、首位と3打差の8位タイと好スタートを切った。伝統の重みにも動じず、優勝戦線に割って入った。史上最年少優勝、88年ぶりのアマチュア制覇という歴史的偉業に挑む。6アンダーのJ・パグンサン(フィリピン)が首位に立ち、永野竜太郎(27)が1打差で続いた。

 プロ顔負けの粘り、安定感だった。「ずっと出たい、憧れの試合だった」と語る表情は初々しいが、ティーオフすればプロもアマも年齢だって関係ない。金谷は気後れするどころか、いきなりリーディングボードに名を連ねた。

 「事前に準備もしてきたし、コースをイメージして練習もできていた。パットがよく入ってくれたので、しっかりしのぐことができたと思う」

 出だしの10番パー4。2打目をバンカーに入れ、早々とピンチに陥った。無表情を装いながら、少しだけ不安だった。だが、3メートルのパーパットを沈めると、一転して流れに乗った。12番パー5では3打目を1メートルにピタリ。14番では2メートル、7番では5メートルのバーディーを決めた。上々の滑り出しだった。

 毎日、300球のパット練習を欠かさない。「ドライバー、アイアンで劣る分、パットとアプローチでカバーしないといけない」。自宅内に敷いたマットの上で、約1時間、黙々と3メートルのパットを繰り返すのが日課だった。10、2、3番ではいずれも3メートルのパーパットをねじ込んだ。勝負どころの集中力、危機に動じず倒れない粘り。最大の武器というパッティングが、金谷を支えていた。

 前夜は気持ちが高ぶり、熟睡できなかった。午後10時半にはベッドに入ったのに、「(何度も)途中で起きたり、また寝たりだった」。2週間前には風邪をひき、体重は3キロ減の57キロまで落ちた。それでも、日本アマを史上最年少で制した実力はだてではない。勝てば、88年ぶりのアマチュア王者、19歳9カ月の最年少記録も87年ぶりに塗り替える。

 「もちろん、3日目が終わってそういう位置にいるようなら、ぜひ優勝したいと思う」

 17歳の新星が、歴史の扉に向かって突き進む。 (松岡祐司)

 <金谷拓実(かなや・たくみ)> 1998(平成10)年5月23日、広島県呉市生まれの17歳。170センチ、60キロ。5歳からゴルフを始めた。広島国際学院高へ進学し、15年全国高校選手権春季大会優勝。同年日本アマで史上最年少優勝。国内プロツアーに4戦出場し、予選通過1度。得意クラブはパター。

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ