ドイツに最大級の疑惑広がる 2006年W杯招致で買収か
GOAL 10月16日(金)23時50分配信
2006年にドイツで開かれたワールドカップ(W杯)の招致で、買収が行われた可能性があることが分かった。ドイツ『シュピーゲル』が報じた。
疑惑の渦中にあるのは、当時のアディダス社CEOのロベール・ルイ=ドレフュス氏と、ドイツサッカー連盟だ。当時の1300万マルク相当の金が買収に使われたという。
報道によるとドイツサッカー協会(DFB)は、招致活動をしている2000年に、ルイ=ドレフュス氏から1300万マルクを借りた。帳簿に記されることがなかったその金が、アジアから選出されたFIFA役員の買収に使われたという。
2006年W杯の開催地を決める投票は、2000年7月に行われた。ここでは、ニュージーランドのチャールズ・デンプシー氏が投票を棄権。その結果、12対11という僅差で、ドイツでの開催が決まった。
この“黒い金”を隠すために、FIFAにはベルリンで開かれる開会式の費用として、DFBからの670万ユーロの入金がされた。だが、この開会式は、のちに中止となった。FIFAはその金をチューリヒにあるルイ=ドレフュス氏の口座に戻したという。
この疑惑の金の動きについて、招致委員会のトップを務めたドイツサッカー界のレジェンドであるフランツ・ベッケンバウアー氏、また現在のDFB会長ヴォルフガング・ニールスバッハ氏も気付いていたという。『シュピーゲル』の取材に対して、両氏は口を開かなかった。
DFBは、2005年4月にFIFAへの6700万ユーロの入金があった事実を認めている。また、当初の目的どおりにその資金が使われなかったことも認めつつ、買収はなかったとの声明を発表している。
2000年にドイツ開催に票を投じた3人のアジア人役員は、取材に対してコメントしなかった。ただし、韓国のチョン・モンジュン氏だけは、答える価値のない話だとコメントしたという。
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