12カイリ内で航行させることで「公海である南シナ海の『航行の自由』を脅かすことは受け入れられない」とのメッセージを中国に送ることになる。
だが、中国も反発するのは必至とみられ、応戦する状況を招く可能性がある。
迫る米軍と中国人民解放軍の一触即発の事態。軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「中国側としては絶対に12カイリ以内に米軍の艦艇を入らせたくない。戦闘は12カイリの外で始まる可能性が高い」とし、「ポイントは潜水艦」と指摘する。
「横須賀(神奈川)に停泊中の米海軍第7艦隊の空母『ロナルド・レーガン』をはじめ、最低でも10艦程度の船団が現地に向かうだろう。その海域には、米中の潜水艦が先回りして情報を収集するはずだ。まず、この潜水艦同士で戦闘が始まる」(世良氏)
米軍は静粛性に優れた原子力潜水艦を運用しているのに対し、人民軍が所有する約半数は通常型のキロ型潜水艦で見劣ることから、世良氏は「緒戦は米軍が圧倒する」と読む。
この事態を受けて、人民軍は戦闘機を飛ばす第2の行動を取るという。
「中国はロシアから購入した機体を自国で生産可能にした主力戦闘機『殲11』で艦艇をねらうだろう。『ロナルド・レーガン』に約50機搭載されている米海軍の戦闘攻撃機『FA18』とは同世代に当たる機種だ。ただし、現代の空戦で求められるのは、レーダーで捕捉する技術。この点は米軍が完全に人民軍を上回っている。パイロットの腕も訓練時間の量から考えて米軍の方が高い」(世良氏)