【コラム】韓国経済の成長を阻む「強者の横暴」

 納品単価の強引な引き下げに対する不満も多い。大手は中小に対し、経営をギリギリで維持できる程度にしかマージンを手にさせないというのだ。これは決して大げさな話ではなく、大手企業と中小の下請けの利益率の推移を比べればすぐに分かる。2006年から13年までの営業利益率を見ると、サムスン電子は10.6%から16%、現代自動車は2.8%から9.5%へとそれぞれ上がっているが、サムスン電子のある下請け企業は10%から4%、現代自動車の下請けは6%から3%にまで下がった。影響で賃金格差も拡大している。下請け各社の賃金は1994年の時点で大手の77%前後だったが、2013年にはこれが62%にまで下がってしまった。

 ここ1年間、韓国の30大企業グループが新たに生み出した雇用は1万人分にもならないが、韓国における大学の卒業生は年間60万人に達する。新卒の若者たちに「人手不足で苦しむ中小企業ならいくらでもあるのに、なぜそちらに就職しないのか」と尋ねたところで、彼らには何も響かない。中小企業の社員になって納品先企業の運転手などやりたくないからだ。大手企業の社員に比べると、まさに「身分の格差」を感じざるを得ないほど、所得の差が大きくなるという事実を大学生たちもよく知っているのだ。

 韓国では契約書の甲乙になぞらえて、社会的な強者と弱者の関係を「甲乙関係」と呼ぶ風潮がある。抑圧的で固定的なこの甲乙関係に縛られ、これが成長の足かせになっている中小企業も決して少なくない。一方で公正な競争と取引環境さえ保証されれば、質の良い雇用をいくらでも生み出すことのできる中小企業も実は多く存在する。大手と中小の不当な甲乙関係の問題は、若年失業問題解消という観点からも徹底して改善を進めていかねばならないのだ。

産業2部=チョ・ジュンシク部長
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