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【衝撃事件の核心】
ゴルフ、カニ料理ツアー…裏帳簿に見る自民党神戸のやりたい放題 悪質性は「号泣県議」以上
選挙前の陣中見舞いやゴルフ、カニ料理ツアー…。神戸市議会の会派「自民党神戸」が政務活動費(政活費)を使って不正に裏金を捻出していた問題で、平成22年以降、同会派が調査の架空委託などでプールした金の使途が分かった。市議会が真相解明に向けて立ち上げた検討会で、政活費の金の流れが書かれたとされる〝裏帳簿〟の存在が明らかになったのだ。一方、検討会では裏帳簿の支出項目をめぐって当時の所属市議らの証言が食い違い、誰が指示し、何人が関与したのか-など核心部分は謎のまま。市議会は「これ以上の解明は困難」と、虚偽公文書作成・同行使罪で、容疑者不詳のまま兵庫県警に告発状を提出。告発状は受理されるとみられ、真相解明は捜査に委ねられようとしている。(桑村朋)
窓口の死後、〝裏帳簿〟の存在が発覚
8月初旬、自民党神戸の架空委託の窓口だった大野一元市議=当時(62)=が病死した。問題の真相が闇に葬られそうな雰囲気が漂っていた9月中旬、事態は急に動き出した。
架空委託などで不正に捻出した政活費の使途先などを書き留めたメモ書きの写しを同会派団長の岡島亮介市議が市議会に提出した。これが裏帳簿だった。
支出は22年3月以降のもので、会派の政活費収支報告書に添付された領収書の合計額と裏帳簿の収入額が一致していたほか、市議の名前も複数書かれ、不正に関わった人物の可能性もあった。
唐突に出てきた感は否めない裏帳簿だが、中身はリアルだ。
会派が市議選前の27年3月、当時の所属市議ら計16人に計1千万円超の「陣中見舞い」を配ったことは判明していたが、裏帳簿には同額の陣中見舞いの支出が記載されていた。
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