千の証言・投稿:<戦災孤児>誇りをくれた次兄の通信簿=東京都調布市・名取末子(81)
2015年10月15日
昭和20(1945)年3月10日の東京大空襲で両親と兄姉の計8人を亡くし、当時、学童疎開で仙台市にいた末っ子の私一人が残されました。自宅は跡形もなく、焼けただれた金庫だけが残っていました。中から見つかったのが次兄の通信簿です。
表紙は焼けただれ汚れていますが、中身ははっきりしています。国民学校の6年間、最も優れた「甲」の評価がずらっと並び、優秀だった兄がしのばれました。私には、今日まで生き抜いた心の支え、家族の絆にも思えます。一人取り残されて今日まで、人並みに人生を送れたことに感謝。いろいろありました。
やがて無念の死を遂げた家族に会う折に、この通信簿のおかげで、自信と誇りのある人生を送れたことを報告できると思います。