オリンピック大通りに沿って東に行き、九里岩寺大橋南端を過ぎたころだった。赤と青のかぶとをかぶったロボットが高徳山のふもとから漢江を眺めるように立っていた。高さ15メートルの「ロボットテコンV」だった。「走れよ走れ ロボットだ/飛べよ飛べ テコンV~」という主題歌が条件反射のように頭の奥で再生された。
1976年に誕生した「ロボットテコンV」がついに安住の地を得た。ソウル・汝矣島の国会議事堂ドームはもちろんない。ソウル市江東区アリ水路61道103号。テーマパーク型博物館「Vセンター」が15日にオープンする。13日にインタビューした同センターのミン・ビョンチョン総監督(46)は「(映画館の)大韓劇場でテコンVを初めて見て、とりこになった思い出から始まったプロジェクト。大人には遠く懐かしい思い出の空間、子どもたちには夢を育てる教育の空間になるでしょう」と語った。
「私は『テコンVキッズ』です。1970年代にテレビの前で、日本のアニメ『マジンガーZ』を首を長くして待っていた時代がありました。その時、テコンVが登場したのです。李舜臣(イ・スンシン)将軍に似たそのロボットは、キム・チョンギ監督の言葉通り、マジンガーZに奪われた韓国の子どもたちの魂を取り戻してくれました」
韓国のアニメ・ロボット・シリーズの元祖と言えるロボットテコンVは大ヒットし、第7弾まで制作された。Vセンターは「キム博士」と「フン」が暮らしていたテコンV基地を再現し、大小のオブジェやフィギュアなど約3000点を総面積約3000平方メートル(910坪)に展示する。外にある高さ15メートルのテコンVとは別に、格納庫には部分的に動く2015年型テコンV(高さ13メートル)があり、アジア最大の4D映像館では立体映像が体験できる。ミン監督は「ホログラムでテコンVのストーリーが鑑賞できるロボット・ファクトリーをはじめ、10のセクションでVセンター要員がガイドツアー(90分間)を行います」と説明した。